2019年11月13日

女性から男性への暴力は? ・・・ 内閣府への批判コメント多数          ・・・・・「女性に対する暴力をなくす運動」・・・・・

このブログでも事あるごとに批判してきた内閣府男女共同参画局の女性限定優遇支援。
男女局は本来、その名の通りの「男女共同参画」局であるはずなのに、
「女性限定支援センター」と言っても過言ではないかのような施策を、
くり返し、くり返し、くり返し、くり返し、行ってきた。
今回取り上げた「女性に対する暴力をなくす運動」も、
まさに、その題名からして、女性限定支援。
この男女局のスタンスに、多数の批判コメントが寄せられている。
当該記事とコメントは、以下の通り。
コメント末尾の〇×の数値は、それぞれ、「そう思う」「そう思わない」の数を示す。
数値は、11月13日16時13分の時点で引用。
なお、コメントの掲載順は、読みやすさ等を考慮して入れ替えてある。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【記事名】 東京スカイツリーが紫色に点灯 女性への「暴力なくす運動」開始
           11/12(火) 18:37配信  最終更新:11/13(水) 8:13  共同通信
      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191112-00000134-kyodonews-soci
【記事全文】 
 ドメスティックバイオレンス(DV)やセクハラ、性犯罪など「女性に対する暴力をなくす運動」が12日から始まり、東京スカイツリー(東京都墨田区)では運動のシンボルカラーの紫色にライトアップされた。運動は内閣府などが毎年実施しており、25日までの期間中を中心に、全国各地の名所や商業施設など計約190カ所でライトアップを予定している。
 今年の運動は、DVと児童虐待が同時に起きるケースにも着目し、内閣府のホームページで被害事例や相談先を特集。DV被害の経験がある漫画家の西原理恵子さんが書き下ろした作品も掲載し「絶対に1人で悩まないで相談して」などと呼び掛けている。

【引用コメント】

◆ ind*****
「暴力をなくす運動」自体はいいと思うのですが、
『女性への』と限定するのはなぜでしょう?
先日の神戸の教員いじめの事件でも女性が主犯格であったように、
腕力の弱い女性が力を持っているケースもあり、
また、暴力だけが力ではありません。
「暴力とパワハラをなくす運動」で十分ではないしょうか。
                                〇 184  × 12
◆ ko*******
女性が多い職場ですが、言葉の暴力は女性のほうが酷いと思います。男性は職場では女性の前で誰がかわいいとか話しませんが、女性の職場では男性の前で誰がイケメンだとか、イケメンなら許せるとか大声で話しますよね。
                                 〇 89  × 17
◆ hoge*****
女性の男性や子ども対するDVが当たり前になっています。女性だけが暴力を受けているような偏見を植え付けるはやめて欲しいです。
                                 〇 42  × 7
◆ yukarosa-k  >言葉の暴力は女性のほうが酷いと思います。
        >女性の男性や子ども対するDVが当たり前になっています。
        >女性だけが暴力を受けているような偏見を植え付けるはやめて欲しいです。
私は、機会あって、この8年あまりの間、
内閣府男女共同参画局の仕事ぶりを見てきましたが、
とにかく「初めに女性優遇の結論ありき」で、
辟易とすることがしばしばでした。
男女共同参画社会基本法第3条には、
「男女の人権の尊重」が記されていますが、
男女局の施策は、この3条に乖離すること、大なるものが、
あり過ぎたのではないでしょうか?
話せば長くなりますが、
男女局が原因で、日本の男女関係は、
かなり歪んだと思いますよ。
男女局さん、そろそろ反省しないと、
日本の少子化は、進むばかりですよ。
男性にだって人権はありますし、
憲法14条には、男女平等が、書いてあるではありませんか。
男性を、差別しないでくださいよ。
                                〇 158  × 19
◆ hoh*****
今は圧倒的に女性が力を持ってる時代だと思うけどね
私の職場でも上司が女性で暴力こそないけど暴言とか悪口とかかなり陰湿です。
こういう動きをすることに意味があるのかとは本気で思います。
もちろん男性から暴行を受けた女性がしっかりと警察に守りに入れる事は大賛成ですよ。
                                〇 146  × 18
◆ W背中を見よ蜘蛛がいるW
>女性への
それ性差別でしょう
女性が男性に暴力を振るう事だってありますよ
それが何で女性だけなんですか
都合がいい時だけ女を持ち出すのはやめて欲しいですよ
                                 〇 64  × 22
◆ g*****
男性への暴力をなくす運動はするんですか?って思った。
日本の結婚制度なんて男性の人権を破壊しかねない暴力的制度だと思うなあ。
別居や離婚の多くのケースでは妻が子供を連れ去り別居していれば親権は妻で男は子供奪われ婚姻費・養育費・財産分与で人生破壊。裁判所で争っても継続性の原則でほぼ女性の勝ち。最近では結婚生活において妻が不倫していて生活破綻の責が妻にあっても親権は妻となることもあるほど女尊男卑。
電車も女性車両は作るけど、痴漢冤罪から男性を守るための男性車両は作られていない。
日本という国は男性差別がすさまじい国だなと思った。
                                 〇 50  × 8
◆ yt7*****
たしかに女性優位ではなく、男女平等にするなら女性と限定せずに人への暴力をなくす運動にするべきだね。
                                 〇 32  × 3
◆ moa*****
男性への暴力もあるのですが、国の考えが追いついていません。
                                 〇 30  × 3
◆ sl5*****
女性は守るべきとは思うが、女の怖さを知ったらそんな気も失せる。
本当に守るべき女性もいるが、魔女なんて言葉があるように陰湿であくどい事をする女も知っている。
そんな女は守る価値ないね。
                                 〇 29  × 2
◆ ton*****
嫁に暴力振るわれて離婚した者ですが、被害者ビジネスみたいなことはやめてほしいですね
                                 〇 29  × 9
◆ 日韓断交
男性には暴力を振るってもいいのか?
性別に関係なく、正当な理由のない暴力は犯罪である。そこに女性云々を持ち込むと性差別
になる。
                                 〇 27  × 2
◆ ada*****
女性からの暴力なくす運動もやらないと不公平だと思う。
                                 〇 26  × 7
◆ ぽちゃ男
男性への言葉の暴力をなくす運動をぜひお願いします。
言葉の暴力は被害届が出ていないだけで、かなりのボリュームがあるものと思いますよ。
                                 〇 25  × 2
◆ win*****
女性がよく口にする男女平等に反するのではないですか?
男性への暴力をなくす運動もしなければフェアではありません。
それとも女性は男女平等の名のもとに優遇されるべきという前提があったりします?
                                 〇 24  × 3
◆ 弘法にも筆の誤り
対象を女性にすることに違和感を感じるぞ。暴力は子や老人、障碍者など弱者に向かいやす
い。人間すべてに暴力をなくす考えと思想にしなければならない。
                                 〇 22  × 6
◆ gom*****
 今の時代利口な奴ほどしたいと思っても結婚しないからな、それでも何を思ったかギリギリでも婚活したいと思えるのは何か思いや理由があるのだろう、だが大抵は女性の社会進出で女性の正体がわかりやすくなり何か子供を作る前に幻滅してしまうのだ。
 その上さらに追い打ちをかける様に女性優遇男性差別の運動は広がり男性への勝手なイメージが構築されていく、これでは未来に希望は持てない女性の大半は社会的風潮に流されるだけの自分に酔う、利口な奴はとっくに見抜いてますよ貴女方を。
 たまにいい人はすぐに売れちゃうからとか言ってバツ1女が何かの理由で独身で離婚無しという男性を言葉の暴力でののしってるのも見かけますしね何様なんだろうかとw凄い人達だと冷めた目で見てます。
                                 〇 20  × 4
◆ yak*****
女性は男性への感情攻撃をやめてください
                                 〇 19  × 3
◆ nans**4*8h**i
対象が男性女性関わらず暴力暴言共にダメだと思うのですが、、、、
女性への暴力が多いとしても、男性に暴力や暴言を吐いていい理由にはならないだろ
                                 〇 17  × 2
◆ zpt*****
男性へのパワハラは良い ということか。
性差別だ。
                                 〇 17  × 3
◆ ich*****
形式的な暴力ではなく、実質が問題。鉄拳制裁も時に必要。
暴力を振るわれないと勘ぐって、言いたい放題の人間もいる。
男女の違いは必ずしも差別とは限らない。区別すべき点はある。
                                 〇 17  × 3
◆ tatsuya.i
<現世後は大地獄へ>
腕力による暴力だけが暴力ではない。
言葉による暴力、悪質な雰囲気を与える暴力、嘘をついて相手に損をさせる暴力など、複数の暴力が存在する。
腕力だけが暴力だと思わせようとする輩が多くいる。
先に暴力を振るっている癖に、腕力を使われたら直ぐに「暴力だ!!」と騒ぎ立てる輩もいる。
この記事にしても「女性への」という言葉を使っている時点で、暴力を語るに相応しい人物だとは思えない。
男女共同参画が女性に良くする事を前提に進めているのだとすれば、男女共同参画そのものが暴力の生みの親的な存在になる。
日本人は腕力に自信のない人達が多く、言葉を攻撃的に使い過ぎる。
腕力にも歴史があり、だから腕力で争いたくないという気持ちが芽生え、人々は争わない為に話し合うようになる。
ヨーロッパでは言葉を使う目的がしっかりしている人達が多いようだ。
こういった意識が日本人は低い。
                                 〇 14  × 3
◆ mon*****
暴力に性別は関係ない。
女性だからか弱いのか?立場が弱いのか?
最近そんなふうに思ったことがないね。
                                 〇 14  × 0
◆ sak*****
女性が男にする暴力は良いのだろうか?
男女平等じゃないのか?
                                 〇 14  × 0
◆ ina*****
神戸の教師イジメの主犯格は女でしたけどね
性差別反対です
LGBTへの配慮も足りていない
暴力は性に関係なく反対です
                                 〇 14  × 0
◆ hei*****
そういえば今年Kutooなどという言葉が話題になってが、そもそもビジネスシーンにおいて男性の方が圧倒的に身なりや服装制限されるからね? 朝の新橋駅行ったことあるか?
                                 〇 13  × 2
◆ dol*****
男女平等の働きかけも一昔前より一歩進んでいる中「女性への」という表題自体が平等へ
反するものになっていることに皆気付き始めている。
性別を特定して働きかける平等は時代遅れになっているのではないのでしょうか。
女性利権が強くなっては結局差別意識は高まり本末転倒になります。
                                 〇 12  × 0
◆ shu*****
「暴力をなくす運動」素晴らしいな!
と思ったら「女性への」か。
なんで?女性にも。男性にも。子供にも。老人にも。大人にも。
僕力なくしてほしいし、そういう運動なら心の底から共感できるのに。
戦争反対よりも共感できる。
                                 〇 10  × 2
◆ gom*****
証拠に残らない女性の言葉による「男性差別」の色も決めて欲しい。
                                 〇 9  × 2
◆ y-hirano
女性から男性への暴力の方が急増してるけどね。 特に言葉の暴力なんか陰湿極まりないね。
「女性への」と限定している時点でこの運動の趣旨は完全に男女差別だし、女性から男性への暴力を容認しているのも同然。 
こんな運動、すればするほど逆に男を逆上させることになると思う。
                                 〇 7  × 2
                 (以下 略)


posted by 翠流 at 20:26| Comment(0) | DV・異性間暴力 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月31日

神戸市立東須磨小学校事件 : 胸を打つ 被害男性教諭の言葉

このブログの差別問題と直接の関係はないが、
神戸市立東須磨小学校事件の、
被害男性教諭(25歳)のメッセージを掲載する。
既に読まれた方が多いのだろうが、
胸を打つ文章なのである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【記事名】 「職員室が怖かった分、子供といる時間幸せで…」
            いじめ被害教諭メッセージ全文
                  毎日新聞2019年10月10日 20時57分
                        (最終更新 10月11日 09時59分)
      https://mainichi.jp/articles/20191010/k00/00m/040/370000c


 神戸市立小でいじめ被害に遭った男性教諭が代理人弁護士を通じて公表したメッセージは以下の通り。(原文のまま掲載)

【メッセージ全文】

子供達へ

急に先生が変わってびっくりしたね。ごめんね。

私は3年連続して同じ子供達を担任してきた。初めは2年生から上がってきた小さい小さい子供達。それが最後は6年生に向かう大きくなった子供達。とても素直な児童で、行事にはまっすぐ一生懸命、学年の仲が良くみんな前向きな児童であった。「そんな子達が大好きですよ」学級通信を通じて子供のいいところを発信していたが、ほんとに毎日が成長であった。初めは小さな事で喧嘩もありながら、ちゃんと自分で反省し、仲間に優しくできる子達である。職員室が怖かった分、毎日子供といる時間が幸せでたまらなかった。「ずっとこの子達と一緒にいたい」そう思える子達だった。クラス全員で誕生日に手紙を本にしたプレゼントを用意してくれる温かい心も持っている。失敗しても「ドンマイ」と声をかけられる思いやりもある。どんな先生やお友達でも同じ目で、平等な目で見られる正義感のある子達である。運動場で「めんどくさい」とも言わず、クラス全員で遊ぶ無邪気な一面もある。これからもずっとずっと君たちの笑顔は先生の宝物であり、生きがいです。ありがとう。

そして、一つ、、、

先生はよく「いじめられたら誰かに相談しなさい」と言っていましたね。しかし、その先生が助けを求められずに、最後は体調まで崩してしまいました。「ごめんなさい」今の先生だからこそ、お願いです。辛い時、悲しい時自分一人で抱え込まずに、誰かに相談してください。必ず、誰かが手を差し伸べてくれます、助けてくれます。いつか、みんなの前でまた元気になった姿を必ず見せに行きます。その日を夢見て先生も頑張ります。

保護者様へ

いつも温かく迎えてくださって感謝でいっぱいです。「3年目も先生で嬉しいよ」こんな声をかけてくださった方もいて僕の支えとなる言葉です。「先生痩せられたんじゃないですか?」と気にかけてくださる優しい保護者の方達に僕もたくさん支えてもらいました。僕が作った学級通信や子供への手紙を宝物だと言ってくださった経験が今の僕の宝物です。最後に、たくさんご心配やご迷惑をお掛けしてすみません。


2019年10月28日

引きこもり問題

引きこもり問題について、YAHOO! ニュース に掲載された記事(下記)に、
ある人が、以下のようなコメントを投稿している。
日本の社会の中で、男性が置かれている状況を、非常に良く表現していると思うので、
ここに紹介する。
危機への配慮、報道に関わって、男性は、差別された存在なのである。

(追記) なお、この記事をアップした翌日、shi*****さんという人が、「ある人」への返信コメントを投稿していた。shi*****さんは、サービス残業の理不尽を含めて、男性が置かれている理不尽な状況について、具体的に指摘してくださっている。そのコメントに心動かされ、併せてここに、掲載させていただくことにした。

【記事名】 ひきこもり、40代が最多 支援先は若年層が中心
                   朝日新聞 DIGITAL  10/27(日) 19:53配信
   https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20191027-00000026-asahi-soci
                            (記事全文掲載は、略す)

【ある人のコメント】

引きこもりは、圧倒的に男性の方が多いでしょう。ところが、今回の記事を見ると、本文にも、グラフにも、性差のことが書いてない。このような傾向は、自殺問題も、癌死の問題も、孤独死の問題も同じです。要するに、社会には、男性の危機を抑制的に表現する傾向があるのです。もしもこれが女性に多ければ、「女性に多いから女性を救え」という表現が、日本中に拡散するでしょう。しかし、男性に多い危機の場合は、「男性を救え」とはならないのです。そこには、危機に耐えるべき存在としての男性の性別役割が、社会の中の同調圧力として存在します。それが、この種の危機を改善するための、大きな障壁の一つに、なっているのではないでしょうか。

【「ある人」への 返信コメント:shi*****さん 】

ごもっともです。ブラック企業で、深夜までサービス残業させられさせられたり、パワハラを受けるのも男性。でも、そこには触れないで、一概に問題とされている現状が有る。例えば、勤務時間8:30〜17:30とされていても、女性は、18:00頃には退勤できるのに、男性は、深夜までサービス残業だから、時給に換算すると、高卒女性の方が大卒男性よりずっと上、という会社も多いが、「女性の管理職の割合が低い」「女性は男性より低賃金」といった現象ばかりが取りざたされる。性被害についても同じ。被害を訴える女性側の言い分ばかりが過度に守られ続けた末に、男性は、ちょっとした事でも、セクハラ加害者とされたり、すぐに不審者とされている。日本では、男性は、「ガタガタ言わない」のが美学とされているのに対し、男に食ってかかる女性が「かっこいい女性」という、変な社会風潮が蔓延している。
                                      (以上)


posted by 翠流 at 08:30| Comment(0) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月16日

某所への書籍紹介文

たまたま機会を得て、ある団体の広報誌に、
「脱男性の時代(渡辺恒夫著)」の紹介文を書くことになった。
私は、その団体に所属していながら、
アウトサイダーのような行動と発言をして、
末席をけがしている存在なのであるが、
だからこそ書けるような紹介文ではあって、
それが、それ故に団体の活動には寄与しないかというと、
必ずしもそうではないようなのである。

紹介文には字数制限があったが、
それ以前に、私の狭い問題意識からの紹介文であるから、
本の内容全体に対する客観性という点でみれば、
脆弱さが、多々指摘されるのだろう。
しかし私の、大きくは二つの問題意識と、この本との共鳴部分については、
表現したような気もするし、
それは、はなはだ今日的な問題でもあるのだろう、とは思う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【紹介文】
  「性的マイノリティーへの理解と、ジェンダーハラスメントからの解放のために」
       書名:脱男性の時代 ・・・ アンドロジナスをめざす文明学
       著者:渡辺恒夫。 勁草書房。

 この本の著者、渡辺恒夫は、ボーボワールが示した定式に対抗して、「人は男として生まれるのではない。男につくられるのだ。」という新たな定式を強調してきた。歴史を振り返れば、戦前戦中の男性教育は、まさにその典型であっただろう。それは戦争の道具としての男たちをつくりあげる教育であって、多様性を内包するはずの男性集団への画一化教育であった。勝つことから乖離する要素は男たちから剥奪されていった。それは例えば「涙の剥奪」であり、「美しさを身に纏う権利の剥奪」でもあっただろう。そういう、いわばジェンダーハラスメントとしての抑圧と、その結果としてつくられた男たちの暗部を照明しながら、渡辺恒夫は「アンドロジナス(両性具有)」への道を模索する。

 「美しさを纏う権利の剥奪」であるならば、引用された横溝正史の「蔵の中」で、作中の「私」は、姉の形見の振袖を身に着けながら、男に生まれた理不尽を嘆く。「私は何だって男などに生まれてきたのであろう。女に生まれていたら、毎日こうしてお化粧も出来、色美しく肌触りのいい着物を着てくらせるのに・・・」と。

 この「蔵の中」が映画化されたのが1981年。そして「脱男性の時代」が刊行されたのが1986年。以後、ある人の言葉を借りれば、日本の性同一性障害解放運動の「胎動期」を経て、2002年に「人権教育、啓発に関する基本計画」が閣議決定される。法務省はこの決定を受けて、「主な人権課題」に性的マイノリティーの人権擁護を入れた。国がLGBTの味方になったのである。

 このような変化を含め、多様性という言葉が社会に拡散する時代となった今、しかし、冒頭に記したような男性教育が仮に不存在であっても、社会には、その影響下でつくられた「男らしさの規範」が、今も根深い同調圧力として存在する。解放された若い女性に比するなら、男たちは今もその圧力に呪縛され、不器用に生きているように見える。渡辺恒夫はこの本の中で、21世紀は男性問題の世紀になると予見していた。見えやすい強さとしての体躯や筋力を自然から与えられ、前述の如き性別役割を背負わされてきた男たちの、しかしその内部の、未だ暗部として存在する脆弱さに光を当て、渡辺恒夫は、男性解放へ向かう選択肢の一つとして、アンドロジナスへの道を提起する。


posted by 翠流 at 23:56| Comment(0) | ジェンダー・アイデンティティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月04日

記事紹介(男の子への支援)

前回の記事として書いた「壊れてゆく男たち」の問題と、
いつの日か、何らかの形で結びつくかもしれないという期待も抱きながら、
今回は、男の子に対する支援の記事を紹介する。
ハフィントンポストからの引用記事で、
Alyson Schafer という人の視点であるが、
この記事は既に、「女に生まれたかった男」さんが、彼のブログの中で、
今年の1月8日に紹介していたものであるから、
ご存知の方も、多いかもしれない。

前回の記事にも書いたように、
概括的な傾向として言えば、男性は、
女性に比して強靭な体躯と筋力という、見えやすい強さを自然から与えられ、
危機に耐えながら、守る役割を果たすべき責任を背負わされてきたし、今もそうであるが、
実はその内部には、配慮を必要とする脆弱さを併せ持つと、私は捉えている。
しかし男性はその性別役割のゆえに、女性のように配慮を得るこができない。
そういう、いわば被差別状況の中にありながら、
しかしそれを、被差別とは捉えさせない社会的価値規準の中で、
男性は、自殺・孤独死・引きこもり・癌死、ホームレスというような、
客観的データーとして女性より顕著な危機を、
背負いながら生きている。
そしてそういう、男性への配慮の脆弱さが、
率直に言えば、男性犯罪抑止力の脆弱さとも、なっているのではないかと、
そういう思いが、私の心の中に巣食っている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
紹介記事

【記事名】 男の子が、女の子よりサポートを必要としている理由
              「男の子だから泣いちゃだめ」って言わないで。  
                              Alyson Schafer
 https://www.huffingtonpost.jp/2017/12/05/boys-need-emotional-support_a_23297167/
                              2017年12月5日
【記事本文】

「男の子と女の子の脳は、発達のスピードが違う」ということが、最近の研究からわかっている。

この違いが明らかになるにつれ「男の子は女の子より、精神的なサポートを必要としている」ということも、わかってきた。

精神科医のセバスチャン・クレーマーは2000年、「男の子の赤ちゃんの脳は、女の子の赤ちゃんより敏感でもろい」という研究結果を発表した。

研究によると、男の子の脳は胎内にいる時から、母親のうつ状態やストレスの影響を受けやすい。そして誕生時には、女の子より発達が満6週間遅れているという。

また別の研究から、出産後に母親から引き離された、保護者が反応しない、といった心の傷となるような経験をした男の子の赤ちゃんのコルチゾール(ストレスホルモン)レベルが高くなることもわかっている。

男女の脳の発達の違いは子ども時代を通して続くという。

男の子の脳は女の子の脳に比べて発達が遅い。そして精神的なサポートが足りないと将来大きな問題を抱えて苦しむようになる可能性がある、とクレーマーは言う。

具体的な例をみてみよう。研究者の意見はわかれるが、男の子の方がディスレクシア(読み書き障害)の子どもが多く、文字を読んだり、学校にいったり、学んだりするのが難しいといわれている。また、幼児期の行為障害やADHDも、男の子の方が女の子の2〜3倍多いといわれている。

男女間の違いは、成人にもある。カナダの場合、成人男性の自死数は成人女性の3倍多い。またうつ病のなりやすさは男女変わらないものの、男性の方がうつ病であることを伝えにくく、周りから見逃されやすい。

一方で脳は、環境や経験にも大きな影響を受ける。

クレーマーの研究では、男の子は女の子より親から精神的なケアを受けられていないことも明らかになっている。

なぜだろう?理由の一つとしてクレーマーは、男の子の方がわがままであるケースが多く、それが親との間に距離をつくってしまう結果になっていると考えている。

「男の子は興奮しやすいので、お母さんは彼らを落ち着かせようとすることに精一杯で精神的なサポートにまで手がまわりにくいのです。

一般的に男の子の方が手がかかり、子育てが難しい。だから親は、十分なケアをする余裕がないのです。

また、脳の大半は生まれた後に成長しますが、幼少時にストレスを感じると成長の妨げとなります。

親がいない、親が子どもに関心をもたない、もしくは親がうつ状態にあるなど、愛着形成に妨げとなる環境に、男の子には女の子より影響を受けやすいのです」

社会が男の子たちに厳しさを強いていることも問題だ。

一般的に「男の子は女の子より強い」と考えられている。だから親は、男の子には細やかな精神的なケアは必要ないだろうと思ってしまいがちだ。

しかし、「男の子は強くなければいけない」という固定観念は、若い男性を危険な状況に追いやる。

「『男は感情を表現するものではない』と言われがちですが、これは男性同士の関係にも、女性との関係も長期的に悪影響を及ぼします」とハラスメント問題に取り組むNPO団体「コレクティブ・アクション・フォー・セーフ・スペース」の最高責任者ジェシカ・レイブンはハフポストカナダ版に話す。

つまり男の子たちは、繊細で影響を受けやすい脳を持って生まれ、さらに親からの精神的なケアを受けにくいという二重の苦しみを負わされていることになる。

クレーマーは、この負担が男性が心の病を抱えやすいことに関係している、と考えている。実際、社会が求める男性像の従いやすい男性は、心の病を抱えやすく、助けを求めにくいという研究結果もある。

クレーマーの考えを支持する研究者のひとりが、UCLAのアラン・ショーラー博士だ。同氏は2017年の研究で、親と子どもの関係は、子どもたちの情緒的な能力に影響すると示唆している。

ショーラーの考えは次の通りだ。

親が子どもと親しい関係を築いて愛情を注ぎ、信頼し、子どもの変化に敏感に反応すると、子どもはより自分の感情を理解したり、表現したり、もつれた気持ちを解きほどきやすくなったりする。

それは、他人を理解し、愛し、協調するといったソーシャルスキルを育む上で助けとなる。男の子は女の子に比べてその助けを必要としていることが多く、特に幼い時ほどそうだといえる。

だからショーラーは、赤ちゃんが保護者と長い時間を過ごせるよう、男性も女性も十分な産休・育休をとれるようにすべきだと考えている。

親のみなさん、ぜひ赤ちゃんを抱きしめ、優しく語りかけ、笑いかけ、遊んで、いないいないばあをしてください。特に男の子の赤ちゃんを。

最後に、男の子にできる精神的なサポートを、まとめてみた。

・男の子は感情を表に出さないと考えないでください(それは間違いです)。男の子は感情を出すのが得意ではありません。だから感情を表現するのを助けてあげてください。『感情を表現してもいいんだよ』と伝え、話に耳を傾けましょう。

・男の子たちに、自分の気持ちと向き合うことの大切さを伝えましょう。そして、男の子たちが、安心して感情を表現できる相手になりましょう。

・感情は恥ずかしいことではない、と感じさせるのも大切です。「男の子なんだから泣いちゃだめでしょ」「大げさに振る舞わないで」「女の子みたいなこと言わないで」「男の子らしくしなさい」という言葉は使わないでください。

・何かあっても、親はできる限り冷静でいてください。親が冷静でいなければ、子どもも冷静でいられません。子どもが泣いたり怒ったりしても、個人攻撃だと受け取らないようにしましょう。子どものちょっとした興奮を間違って捉えてしまうと、その場から逃げ出したり、冷たい反応をしたりしてしまうことがあります。

・「男の子は女の子より多くを必要としている」ということを、いつも忘れないでください。

男の子が、幸せで健康な生き方をするためには、幼少期における情緒面の発達が欠かせません。ギュッとだきしめて、たくさん話を聞いてあげてください。

ハフポストカナダ版の記事を翻訳しました。
                                      (以上)

2019年08月15日

壊れてゆく男たち

壊れてゆく男たち

情報が、瞬く間に拡散する時代にあって、
例えば忌まわしい性犯罪のように、
社会的に処刑されることが自明の罪を犯し、
男たちが、毎日のように、社会的に死んでゆく。

過去に於いてもそれは同じであって、
事件が社会の表に出なかっただけだと言う人はいるが、
人の羨む社会的地位を捨て、
約束された生活の安定までもを捨て、
生涯に渡る忌まわしい噂を背負い、家族までもを引き連れ、
贖罪の道に踏み込む男たちが、
余りにも多すぎると思う。

性的な罪を犯す人には、もしかすると、
修復困難な病理を背負い、
再犯の道に踏み込む者がいるのかもしれない。
しかしそれは、恐らくは先験的なものではなく、
成育過程や、今置かれている生活の中にあって、
罪の回避への道は、あり得たのではないかと思う。

犯罪という、他者への加害行為が、日夜報道される一方で、
自身への加害、或いは加害的な行為もまた、男性に顕著なのであって、
例えば、既に繰り返し述べてきた自殺だけではなく、
孤独死や、引きこもりのような形をとって、
人生の悲惨や孤独や閉塞状況を抱える人たちもまた、
男性に多いのである。

しかしそれは、
それが「男性の」危機であるという理由によって、
社会から発せられる支援のメッセージは弱い。
危機は男性に顕著であるのに、
社会は、女性に対して、手厚い配慮のメッセージを注ぐのである。
社会の上層には、女性への優遇配慮を好む男たちが住み、
ネットを通して発信可能な女性たちの中の、
女性優遇活動家とでも括りたくなるような人たちは、
男性の危機を捨象して、
女性支援のメッセージばかりを発信する。
客観的事実と支援メッセージの間には乖離があり、
男性の危機や、命や、人生は、
軽視されているのである。

今回の記事には、「壊れてゆく男たち」という題をつけた。
初めは、その事例として男性犯罪を列挙しようと、
この1か月余りであろうか、
ネットニュースの対象記事を保存しておいたのであるが、
既に削除されたものが多く、ここに列挙できない。
しかし、日々のニュースから受ける生活実感として、
男性犯罪の頻発は、皆さんにも、
共通認識として、あるのではないだろうか。

「脱男性の時代」の著者、渡辺恒夫は、その著書の中で、
「21世紀は男性問題の世紀になる」と予見していた。
その彼の予見が見事に的中するかの如く、
近年の日本では、様々の男性問題が顕在化しているように思う。
平均的には、筋力の強さや、大きい体躯を自然から与えられ、
強い存在、強くあるべき存在として、
危機に耐えながら、守る役割を果たすべき性別役割を背負わされてきた男たちは、
実は、その、見えやすい強さとは裏腹に、
内実としての、危うさ、脆さ、弱さを、
背負っているように思う。

2019年06月11日

ある知人への送信メール

 change.org で、様々の署名活動が展開されている。今回は、その中の二つに関わって、知人に送信したメールを掲載する。署名の一つは、「#KuToo 職場でのヒール・パンプスの強制をなくしたい!」。もう一つの署名については、題名は違和感があるので書かないが、男性差別の解消に関わる署名である。送信メールは次の通り。

【知人への送信メール】

 「#KuToo 職場でのヒール・パンプスの強制をなくしたい!」。この署名活動、素晴らしい発信力と共感力ですね。私は、次のメッセージに惹きつけられて、署名をしてしまいました。

>もちろん、ヒールやパンプスが好きな方は引き続き履ける権利を。
>もしも男性でもヒールやパンプスを履きたい人がいるならば履ける権利を。
>女性が良くて男性がダメな理由もわかりませんよね。
>選択肢が男女同じになるような世の中を目指します!

「選択肢が男女同じになるような世の中を目指す」なんて、全く、涙してしまいますよね。

 ところで、Change.org の別の場所に、男性差別の解消に関わって、次のようなコメントもありました。有光満人さんという人のコメントです。これもまた教訓的で、問題の本質を、良く捉えていると感じます。

> 女性は共感の質を持っています。すぐに同感することができます。
>しかし、男性対男性はライバルであり、敵対の関係が基本です。
>これが男性の生体の質なのです。
>なので、男性に共感を期待するのは自然に反します。これは全世界共通です。
>弱い男性の救済のためには、男女を超えた深い愛によってのみ可能です。
>生まれ持った質を超えて、弱い男性を救済しようという試みが成功するならば、
>間違いなく人類が次のステップに入ったということです。
>孤独な男性のための具体的なアクションを起こしてみてはどうでしょうか?
>もちろん、女性の支援も得て。

 有光さんが言う「男女を超えた深い愛」って、たぶん、フェミニズムでもなく、マスキュリズムでもない、と思うのですね。しかし今の日本の状況を見ると、当面は、(和製)フェミニズムの覇権主義的な拡大があって、私が死んでから、フェミニズムとマスキュリズムが拮抗する時代が、もしかするとあって、その間に現れる、様々な、滑稽な(いや、理不尽な)悲劇は、「過渡期」という言葉によって、スルーされていくような気がしますね。
 有光さんのコメントは、男性同士に見られる「関係」の特徴、つまりは、競争関係、敵対関係、共感力の弱さ、支援の脆弱さ ・・・、言い換えれば、男性が抱える危機、困難、孤独、弱さを救済するために必要な「関係」が、男性間ではいかに脆弱であるかを、よく捉えていると思います。「男女を超えた深い愛」の時代は、来るのですかね?


2019年03月28日

いじめを半年以上放置  広島・呉の中3(男子) 下着脱がされ精神疾患 ・・・・・ まさか、被害者が男の子だから放置 ? ・・・・・

◆ 一昨日の YAHOO! ニュースに、次のような記事があった。

【記事ー@】 いじめを半年以上放置 広島・呉の中3 下着脱がされ精神疾患
              3/26(火) 5:00配信 毎日新聞
     https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190326-00000001-mai-soci

  人前で下着を脱がされるという、戦慄と屈辱と羞恥。
  しかも被害者は、思春期の・・・・・。
  教員は、まさか「被害者が男の子だから放置」したのではないでしょうね?
  もしもそうであったのならば、
  当該の教員には、その罪の責任を取らせなければならない。
  え・・・・・? 責任の取らせ方 ?
  それはまず、その教員に、
  被害者の少年と同じ苦しみを、いや、それ以上の苦しみを、
  味合わせることだよ。
  人前で下着を脱がされることの、戦慄と屈辱と羞恥。その苦しみを味わってみろ。
  そしておまえは懲戒免職。
  男の子であるがゆえに手を差し伸べられなかった中学生の、生涯残る傷を思え。
  そして果てしなく懺悔せよ。
  おまえの、残忍なジェンダーハラスメントを、
  許すわけにはいかない。

  この記事の本文は、後半に掲載するが、
  私は、このニュースを見て、次の事件を思い出した。

【記事ーA】 新潟県神林村男子中学生自殺事件(Wikipedia)
              2006年11月14日    
     https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E6%BD%9F%E7%9C%8C%E7%A5%9E%E6%9E%97%E6%9D%91%E7%94%B7%E5%AD%90%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E7%94%9F%E8%87%AA%E6%AE%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6

  この事件については、
  Wikipediaの本文を、@の本文に続けて掲載する。
  なお、同質と推測される以下のような記事も、ネットで配信されている。
  これらについても、同様に、続けて本文を掲載する。

【記事ーB】 自殺で息子を失った両親、校長研修で講演「子どもの声に耳を」/川崎
              2013年01月30日 15:54 神奈川新聞
     https://www.kanaloco.jp/article/entry-111739.html

【記事―C】 水かけられズボン脱がされても「いじめ」否定
       中3自殺、第三者委の判断に批判殺到
              2018/03/29 15:30 ニュースサイト しらべぇ
     https://news.nicovideo.jp/watch/nw3393938

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆ 該当記事本文◆

【記事ー@】 いじめを半年以上放置 広島・呉の中3 下着脱がされ精神疾患
                  3/26(火) 5:00配信 毎日新聞
                      (表:男子生徒へのいじめを巡る経過:略)
 広島県呉市の市立中学3年の男子生徒(15)が下着を脱がされるなどのいじめで不登校になり、精神疾患を発症したと訴えたのに、学校が半年以上「重大事態」として扱わず第三者委員会の設置などの対応をしなかったことが分かった。国の指針では被害者が申し立てた場合、学校は重大事態を前提に報告・調査するよう規定。下着を脱がされる行為も重大事態として例示している。専門家は「対応が遅すぎる」と指摘している。
 男子生徒、保護者の祖父らや県教委によると、男子生徒は1年生の時から同級生にシャツやズボンを破られるなどのいじめを受けていた。2年生だった2017年11月下旬、3回にわたり、昼休みに教室で同級生4〜6人に床に倒され、手足を押さえられてズボンと下着を脱がされた。昨年4月下旬から一時不登校になり、同6月には不安障害と睡眠障害の診断を受け、現在も治療を受けている。
 祖父らは「重大ないじめ被害」として17年11月のいじめの直後から、学校に調査を求めた。学校は同級生への聞き取り結果を男子生徒側に報告せず、「グループ内の罰ゲーム」などの説明を続けた。しかし、昨年11月に市教委から重大事態として再検討すると連絡があり、今年2月には「重大事態に認定し、第三者委を設置したい」と伝達。これまで認定しなかった理由について校長らは「調査が被害生徒の負担になることなどを考慮した」と釈明したという。
 重大事態は、いじめ防止対策推進法に基づいて規定。国の指針では「いじめで子供の生命・心身・財産に重大な被害が生じ、または欠席を余儀なくされた疑いがある場合」と定義し、市教委への報告や調査を求めている。過去の事例として「多くの生徒の前でズボンと下着を脱がされ裸にされた」というケースも紹介。子供や保護者から申し立てがあれば、学校側の判断にかかわらず重大事態として対応するよう明記している。
 市教委は毎日新聞の取材に対し、「個人情報保護と教育的配慮の観点から答えられない」としている。【小山美砂】

◇「遊び」と学校説明

 「学校から(下着を脱がすのは)遊びと説明された。いじめを軽く見ていると思った」。男子生徒は涙を見せ、学校への不信感と今も続く苦しみを語った。服を破られるなど1年生の時から始まったいじめは、次第にエスカレート。2年生になって教室で無理やり下着を脱がされた。「眠れなくなり、同級生や先生の顔を見るのはつらかった」
 下着を脱がす行為は国の指針でも挙げられた深刻ないじめ。しかし、学校は男子生徒の訴えを否定した。祖父らに「シャツを破ったのはじゃれていただけ。下着を脱がしたのは当時のブームで、グループ内の罰ゲーム」などと説明したという。
 学校が子供のSOSを放置し、最悪の事態を招くケースが全国で相次ぐ。家族は情報を十分知らされず深く傷つく。2011年に大津市立中学校で起きたいじめ自殺の調査にも関わった渡部吉泰弁護士(兵庫県弁護士会)は「学校は真摯(しんし)に調査し、当事者に説明を果たす義務がある」と指摘する。
 男子生徒は今月の卒業式まで学校を休みがちだったが、今は高校で部活動に打ち込む目標が心の支えだ。「きちんと調査し、いじめがあったという事実を分かってほしい」と声を振り絞った。【小山美砂】

◇「いじめに軽重ない」

 教育評論家の尾木直樹・法政大特任教授の話 不登校と精神疾患が出た時点で重大事態と認定し、早急に対応すべき事案だ。自殺など命に関わるいじめだけが「重い」のではない。服を脱がせるなど性的な嫌がらせは本人の尊厳を深く傷つける。学校や教育委員会はいじめに軽重はないという認識をもち、被害者のために動くべきだ。

【記事ーA】 新潟県神林村男子中学生自殺事件 (Wikipediaより引用)

 新潟県神林(かみはやし)村 男子中学生自殺事件は、新潟県岩船郡神林村(現・村上市)の村立平林中学校において、ズボンを脱がされた男子生徒がその後自殺した事件。
 だが、当時の文部科学省のいじめの定義である「自分より弱い者に対し、一方的に身体的あるいは心理的攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの」という定義においてはいじめだと認定するのが困難な事件であり、様々な問題点が浮上した事件であった。

◇ 自殺まで[編集]

 同校では、ふざけてズボンを下げる遊びが流行っていた。2006年11月14日には、同級生にズボンと下着を女子生徒がいる目の前で脱がされるといういじめの被害を受けていた少年がいた。男子生徒はズボンを下ろされた際、泣きながら同級生に「消えろ」と呟いていた。
 担任教諭が沈んでいる理由を尋ねても、「魚が釣れないから」などとはぐらかし、「大丈夫」と答えた。同級生は放課後、「僕がやりました」と名乗り出て謝った。
 一緒に下校した友人3人には別れ際「死にたい」と漏らす。午後9時半ごろ、夕食後行方不明となっていた同校に通う中学2年生の男子生徒が自殺しているのが発見された。遺書はなかった。

◇ 自殺後[編集]

 学校側は15日午前に男子生徒の自宅を訪れたが、ズボンを下ろされたことについては遺族に説明を行わなかった。校長は15日未明に記者会見し、そういった事情があった事を明かす。ただ、同時に「ズボンを下ろされたことを断定的にいじめと結論付けるのは控えたい」とも話す。同校教頭は会見の中で「自殺した生徒は何度もいじめの被害を受けていた」ことは明らかにした。
 上越市頸城区では11月16日、市立中学校教頭を中心に「緊急いじめ防止危機管理研修会」(県教委、同市教委主催)が開かれた。そこでは教頭に感想や対応策を質問したが、会場は無言のままであった。現実の問題を前にしては、いじめ防止プログラムでは対処が困難である現状を表した。16日には泉田裕彦知事も定例記者会見で、いじめについて「何をやってるんだ」という感想を述べた。村長加藤全一もこの事件の責任をとり、2ヵ月分の給与約20%を返納した。

◇ 調査委員会[編集]

 12月28日に自殺の原因などを調べる有識者の調査委員会は初会合を開いた。会長は閉会後、「現段階では、いじめによる自殺という判断はできないと感じた」と語る。報道陣に「生徒への集中的な嫌がらせなどがあったという資料は出ていない」と話す。
 そして、2007年3月22日に 調査委員会は「いじめ自殺には当たらない」とする報告書を公表した。調査委員会は、同校では生徒間のズボン下ろしが流行していた点などからいじめを否定した[1]。
 ズボンを脱がした点については、日常的なからかいだったとし、それを深刻に受け止めた事が原因で「衝動的」に自殺に至ったとした。

◇ 補足[編集]
 2006年11月19日には神林村立小学校に通っていた当時小学6年の男児児童とその両親が学校側からの不十分な事故調査で児童が担任の女性教師や同級生からいじめられ転校を余儀なくされたとして同村に330万円の賠償を求める裁判を新潟地裁新発田支部に起こした。

◇ 出典[編集]
 1.^“からかいで追い込まれた 新潟の中2自殺で調査委”. 共同通信. (2007年3月20日). オリジナルの2013年6月5日時点によるアーカイブ。


【記事ーB】 自殺で息子を失った両親、校長研修で講演「子どもの声に耳を」/川崎
              2013年01月30日 15:54 神奈川新聞

 2010年6月、川崎市立中学3年だった篠原真矢(まさや)さん=当時(14)=を自殺で失った父宏明さん(48)と母真紀さん(46)=ともに同市麻生区= が29日、同市中原区の市教育会館で開かれた校長研修の場で講演した。「先生の言葉一つで子どもの生死が分かれることを知ってほしい」。遺族が持つ切実な思いを、市立学校校長166人の前で語った。
 「息子の真矢は約2年半前の6月7日、『友だちをいじめから守れなかった』と遺書を残し、自宅のトイレで自ら命を絶ちました」
 黒いスーツとネクタイ姿で壇上に上がった宏明さんは、わが子が亡くなった経緯をゆっくりと話し始めた。
 真矢さん自身も2年生の時、殴られたり下着を脱がされたりする被害に遭っていた。宏明さんは「自殺後にそれをいじめと認識する先生は皆無だった」と、いじめへの感度が極めて低かった当時の学校の状況を率直に打ち明けた。
 担任教諭や自分たち両親が真矢さんのSOSに気づけなかったことで、死に至ってしまったと振り返った宏明さん。「いじめは私たち大人の問題。子どもの声に真剣に耳を傾け、命の危険にさらされている危機感を持つことが求められている」と訴えた。
 さらに「被害者責任論」について言及。「『いじめられている方にも落ち度がある』『自殺する子は弱い』という人がいるが、いじめは加害者への指導が重要。絶望のふちで悩んでいる子の存在を決して忘れず、互いの違いを認め合うことの大切さを教えていってほしい」と呼び掛けた。
 市立向丘小の江間薫校長(58)は「子どもたちのSOSにいち早く気づけるよう、篠原さんのお話をしっかりと教員たちに伝えたい」と話した。
 篠原さん夫妻は講演終了後、「大きくうなずいてくれるなど、校長先生たちがとても真剣に聞いてくれた。感銘を受けました」と語った。
 この日は別室などで、市教育委員会の職員ら55人も講演を視聴した。

【記事―C】 水かけられズボン脱がされても「いじめ」否定
            中3自殺、第三者委の判断に批判殺到
                  2018/03/29 15:30 ニュースサイト しらべぇ

 今もなお、学校の大きな問題として議論されている「いじめ」。中には、苦痛に耐えきれなくなってしまい、自殺を図ってしまう人もいる。
 東京都の中学校で、男子生徒が自殺した問題で「いじめではなかった」との判断が下されたことについて、ネット上では怒りの声が相次いでいる。

■ 遊びでふざけあっていたと判断

 2014年4月、東京都葛飾区立中学3年生の男子生徒(当時14歳)が、部活動のチーム決めの際に沈黙して動かなくなったため、周囲にいた部員らがピンポン玉をぶつけたり、水をかけたり、ジャージを脱がせようとしたりといった行為におよんだ。
 その後、男子生徒は無言で学校を出て自殺してしまったという。これついて両親は、周囲の部員の行為が自殺の原因と主張し、区教委に調査を要望した。
 しかし、報道によれば区教委は「常日頃、お互いにふざけあっていた遊びの手法。社会通念上、いじめとは評価できない」とし、自殺の可能性が高いのはチーム決めだったとして、生徒たちの行為と自殺の因果関係を否定した。

■「いじめの定義」に疑問

 ピンポン玉をぶつけ、水をかけ、ジャージを脱がす行為はいじめではないと主張した区教委。では、この行為に対して男子生徒は何の苦痛も感じなかったということなのか。
 報道を受け、ツイッターや女性向け匿名掲示板『ガールズちゃんねる』ではこの判断に対して怒りの声があがっている。
   ・これを大人同士が公共の場所や会社でやったら犯罪でしょうが。どう見ても純粋な
   暴力行為。そもそも「いじめの定義」って、いったい何なのよ。
   ・中学生が人前で水かけられたり服脱がされんのがふだんの遊びの域を超えないもの
   って鼻で笑うしかねぇわ。
   ・あきれる。どんな感覚してんだ。

■「社会通念上」に怒りの声

 また、「社会通念上」という言葉に疑問の声も。
   ・社会通念上のいじめってなに・・・・・社会通念上だったらいじめは犯罪って置き換え
   れるやろ・・・・・。
   ・社会通念上ってどこの社会のこと言ってるの。自分の子どもを亡くして出てきた
   報告書がこれで、納得する人間がどの社会にいるのよ。
   ・「社会通念上のいじめにはあたらず」って……第三者委員会のメンバーはズボンを
   脱がされても平気な、よその星から来たエイリアンなんだろうな。ここは地球だ。
   地球人の一般的社会通念で判断しろ

■ 学生時代にいじめられた経験

 しらべぇ編集部が 全国20〜60代の男女1,365名に「学生時代にいじめられた経験」について調査すると、およそ4割が「経験アリ」と回答した。
 多くの人たちが経験し、そして苦しんでいる「いじめ」。亡くなった命はもう戻ってこない。だからこそ、しっかりと原因と責任を追及してほしい。
  ・合わせて読みたい → 中1男子が学校トイレで首吊り 
                  悲痛な死に「学校調査の無力」を嘆く声
                     ( 文/しらべぇ編集部・シマウマ姉さん)

  (記事中のグラフ、【年代別:学生時代、いじめられた経験がある割合】は略した。)
     【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
            調査期間:2016年4月22日〜2016年4月25日
            対象:全国20代〜60代の男女1,365名(有効回答数)


posted by 翠流 at 01:54| Comment(0) | 男性の羞恥心 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月05日

某 スポーツセンターへの要望書 (2)

昨年の9月8日にアップした記事、
   男性トイレの中を見る女たち ・・・ 男性の性的羞恥に配慮を
   ・・・・・・【 某 スポーツセンターへの要望書(1) 】 ・・・・・・
のスポーツセンターが、
年度末の任意アンケート調査を行っている。
択一式の多い、単純な調査であるが、
その末尾に、若干の自由記載欄があり、
それに乗る形で、下記のような要望を提出した。
内容は、9月に館長に会った時、
関連事項として話題にしたことではあるが、
要望書としては未提出であった。

トイレに関わる要望に続いて、
廊下等での更衣禁止の徹底を加えたが、
この件は、ある特定団体の男性会員に見られることで、
辟易とする場面を度々目撃し、
その都度、目に余るものについては、
口頭で注意させていただいてきた。
人数の多い団体で、男性更衣室だけでは足りない状況はあるが、
代わりに、人目に触れない倉庫で着替えをする男性がいる一方で、
廊下で平然と着替える呆れた男がいて、
災害対応での男性更衣室欠落問題に取り組んできた私は、
そのたびに、強いストレスに悩まされてきた。
ある時、見るに見かねて強い語調で注意をしてしまい、
あわてて、「少し言葉が強すぎたかもしれませんけど・・・」などと詫びの言葉を付け加えたら、
近くにいた二人の女性が、100%以上私の味方をしてくれて、
「そんなことありませんよ」と、援護してくれたのであった。
全く、どうしてそういう男が存在するのかと、
私はたいへん理解に苦しむのであるが、
その羞恥心の希薄さだけでなく、
それを目にしてしまう第三者の、当惑・嫌悪・羞恥の思いに、なぜ配慮しないのかと、
その二重の鈍感さに、戸惑うばかりなのである。

提出した要望は次の通り。
アンケート自体は無記名であるが、この回答には記名をした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

A:トイレ改修に関わる要望

  ◆ 実施予定年度はわらないが、トイレの改修が行われると聞いている。
   関連して、下記3点を要望する。

 @ 男性トイレの、小用時のプライバシーへの配慮の観点から、小便器と小便器の間に、
  左右が見えなくなるような仕切りを設置してもらいたい。
   
  ◆ 県内では、私の知る範囲では、A市のB病院、C町のD病院の、一階男性トイレの
   小便器には、仕切りが設置されている。
  ◆ 私が10代の頃の男性用小便器には、仕切りがあったと記憶するが、いつの間にか、
   ないトイレが殆んどになってしまった。男性も人によって感受性が異なるが、プライ
   バシーへの配慮を強く望む男性にとっては、仕切りのない小便器は、非常に強いスト
   レスになっている。
  ◆ ちなみに、昨年の5月に、中国の習近平が全国にトイレ改修の指示を出したニュー
   スが流れたが、この時の YAHOO!ニュースのコメント欄に、次のような投稿があり、
   私が見た段階で、「そう思う」が175人「思わない」が18人であった。「仕切り」を求
   める潜在的な二―ズは、かなり高いと思われる。

   【YAHOO!ニュースのコメント内容】
     日本の男性トイレは、女性トイレに比べ、余りにも、プライバシーに対する配慮が
    なさすぎます。小便器の間に、隣りが見えなくなる仕切りを作ってください。

 A トイレの全個室に、ウォシュレットを設置してもらいたい。

  ◆ このような要望は、男性が軽視される傾向があるが、男性に生理はなくても、疾患を
   持つ人の場合は、恒常的にウォシュレットを必要とする場合がある。また、一般家庭も、
   既に殆んどがウォシュレット付きのトイレを設置するようになっている。このような状
   況を鑑み、「全個室」にウォシュレットを設置してもらいたい。

 B 全館の全トイレに「多目的トイレ」を併設してもらいたい。

  ◆ この件については、既に昨年、9月7日の日付で要望書を作成し、館長にお会いして、
   要望の理由・背景等について、お話をさせていただいた。詳細は、その要望書に記され
   ている。実現をお願いしたい。

B:廊下等、他団体・個人の目に触れる場所での「更衣禁止の徹底」のについて。

  ◆ 若干の改善はみられるが、特に廊下での着替えを目にすることが多く、嫌悪、羞恥、
   当惑を感じる。基本的には、更衣は更衣室で行うよう、徹底を促してもらいたい。
   団体が大きすぎて更衣室が狭い場合は、別の空室を借り、更衣してもらいたい。
  ◆ 廊下等で着替えをする人には男性が多いが、そのような男性がいるために、震災等の
   災害時や、種々のスポーツ大会等に於いて、更衣室が女性だけに与えられ、男性には与
   えられないことが、しばしば見られ、羞恥心の強い男性は、非常に強いストレスに晒さ
   れる。この件については、9月に上記の件で館長にお会いしたとき、読売新聞に掲載さ
   れた東京の中学生の投書を添えて、お話をさせていただいた。併せて、ご配慮をお願い
   したい。
                                      (以上)


posted by 翠流 at 00:36| Comment(2) | トイレの男性差別 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月23日

配慮の2曲

NHK・ラジオ第一で、偶然聴いた2曲を紹介する。
女性、女性、女性、女性、のNHKにしては、珍しい選曲だと思う。
私がこの2曲を紹介する理由は、
以下に記すURLから曲動画をご覧いただければ、
察していただけることと思う。

初めの曲は、田久保真美という作詞家の詞に、杉本眞人が曲をつけて、
杉本と湯原昌幸が、ルービーブラザーズというユニット名で歌っている。
題名は、「涙は熱いんだな」。
曲動画のURLを一つ紹介する。
   https://www.uta-net.com/movie/254112/
この動画の歌詞は一番のみ。右側の関連動画の YBB182・・・ は全曲。

もう一つは、「さようなら」という題名の曲。
谷川俊太郎の詩に、谷川賢作が曲をつけて、
DiVa という、現代詩を歌うバンドが演奏している。
ヴォーカルは高瀬麻里子、ピアノは谷川賢作、ベースは大坪寛彦。
詩は、幼い男の子の言葉で綴られる。

独りでは生きられない幼さなのに、
男の子は、独りで行かなければならない。
父母と別れ、桜並木の下を通り、いつも眺めている山を目印に、
独りで行かなければならない、すぐに行かなければならない。
なぜなのかは、わからないけれど・・・・・。

この曲の動画URLは次の通り。
   https://www.youtube.com/watch?v=PHSZ0kPQRRA

両曲の歌詞全文を、以下に記す。

【歌詞全文】

◆ 涙は熱いんだな ・・・・・ 作詞:田久保真美  作曲:杉本眞人

  昭和を生きた親父おふくろに
  男は泣いちゃいけないと 言われて育った
  やせがまんしては 戦いつづけ
  それが男と強がっては
  俺なりに生きてきたけど

  久しぶりに俺は 泣いたんだ
  久しぶりに素直に 泣いたんだ
  生きているから 泣けるんだな
  涙は 熱いんだな

  このごろ空を見ては 思うこと
  お前のためにもう少し がんばりたいのさ
  泣きながら人は 生まれるように
  きっと泣くたび生まれ変わる
  何度でも生まれ変われる

  心だってきっと 洗えるんだ
  心だって涙で 洗えるんだ
  生きているのに 忘れてたよ
  涙は 熱いんだな

  久しぶりに俺は 泣いたんだ
  久しぶりに素直に 泣いたんだ
  哀しいときも 苦しくても
  涙は 熱いんだな

◆ さようなら ・・・・・ 作詞:谷川俊太郎  作曲:谷川賢作

  ぼくもういかなきゃなんない
  すぐにいかなきゃなんない
  どこへいくのかわからないけど
  さくらなみきのしたをとおって
  おおどおりをしんごうげわたって
  いつもながめてるやまをめじるしに
  ひとりでいかなきゃなんない
  すぐにいかなきゃなんない
  どうしてなのかしらないけど

  おかあさんごめんなさい
  おとうさんにやさしくしてあげて
  ぼくすききらいいわずになんでもたべる
  ほんもいまよりたくさんよむとおもう

  よるになればほしをみる
  ひるはいろんなひととはなしをする
  そしてきっといちばんすきなものをみつける
  みつけたらたいせつにしてしぬまでいきる

  だからとおくにいてもさびしくないよ
  ぼくもういかなきゃなんない
  すぐいかなきゃなんない
  ひとりでいかなきゃなんない