2013年06月16日

男性更衣室 (1)・・・ 退会

 私は長い間、スポ−ツクラブAの全国会員であったが、X支店の男性更衣室に「女性」清掃員が入る問題が解決されなかったために、このスポ−ツクラブを退会した。2011年のことである。私は初め、Aのお客様相談室に抗議の電話を入れたが、相談員は、「Aスポ−ツクラブには、『男性更衣室の清掃は男性が担当する』という決まりはないんです。」と繰り返すばかりで話しにならず。私は、店長に直接会って申し入れをした。しかしやはり、女性清掃員を男性に変える見通しは立たず、私はこの件について、地方法務局の人権擁護課に足を運び、人権救済の申し立てをした。私はそれまで、このような申し立てをしたことはなく、「女性の人権相談」ばかりが目につくインタ−ネットで、結局「男性の人権相談」を探すことはできず、電話での問合せから、法務局の人権擁護課を探り当てたのであった。当時の人権擁護課の課長は、当初、私の申し立てを非常に共感的に受け止めてくださって、次のような判断を示した。彼は、恐らくは、私と共通の感受性と問題意識を持っていたであろうと推測する。

    あなたのおっしゃることはよくわかる。Aスポ−ツクラブの対応は、あなた
   が男性であるが故に行われた「不当な性的偏見に基づく人権侵犯、ジェンダ−
   ハラスメント」だ。

 法務局は、この認識に立って、私の申し立てを特別事件として扱い、調査・検討に入った。しかしそれから5か月余りの後、別の記事で言えば、「裏切りの男女共同参画」に記した女性団体が内閣府に災害対応要望書を出した頃に、法務局から送られてきた決定文書には、次のように記されていた。私は期待を裏切られたのである。

    平成23年○月〇日に貴殿から申告のありました、スポ−ツ施設における性的
   偏見に基づく男性利用者の不当な扱いにつきましては、調査の結果、人権侵犯
   の事実の有無を確認することができず、平成23年〇月○日に侵犯事実不明確の
   決定をしました。

 この、予測に反した「人権侵犯事実不明確」の決定に納得できず、理由を問いただした私に、課長は情報開示請求の道を示した。しかし、開示された書類は、個人情報の保護を理由に、私に関する記録以外は全て黒塗りであった。理由を読み取ることなど、できるはずもなかったのである。承服できない私は、課長に食い下がった。そして課長は、私に言ったのである。「あなたの事案は特別事件として扱い、上の職員とも相談した。上の職員とは、東京の法務省の職員のことだ。そして『人権侵犯であるという先例は作れない』という結論に達したのだ」と。

 彼の私に対する態度は、この日から変わった。私は、法務省の職員から課長に対して、かなりの圧力がかかったのではないかと推測する。そして私は、この一件を契機として、男性の人権に関わる活動に足を踏み入れることとなった。


posted by 翠流 at 12:11| Comment(5) | 男性更衣室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月23日

男性更衣室(2)・・・ 鈍感な支店長

鈍感という言葉は失礼かもしれないが、事実だと思う。
男性更衣室(1)に書いたAスポ−ツクラブX支店の店長は、羞恥心が弱いのである。
彼は、男性更衣室の清掃員の性別より、更衣室の汚れの方が重大だと考えていた。
それは、彼が羞恥に鈍感であることの、証しだろう。

私ならば、更衣室の汚れより、清掃員の性別を重視する。
というより、更衣室の清掃員が同性であることは、
施設運営の大前提だと思う。
男性清掃員を雇いにくければ、男性スタッフが交代で清掃をすればよい。
私が今通っているスポ−ツクラブBはそうなっている。
Aスポーツクラブの件があったとき、
私が調べた、近隣の、7つのスポ−ツクラブのうち、
5つは、男性更衣室の清掃を、男性が担当していた。

スポ−ツクラブの関係者に、清掃員の性別のことを話したとき、
私の主張を非常によくわかってくれた人が2人いた。2人とも女性であった。
1人は、Bスポ−ツクラブで、私の入会受付を担当してくださった女性。
もう1人は、Aスポ−ツクラブの、Y支店の受付の女性。

ちなみに、Y支店の男性更衣室には、女性清掃員は入ってこない。
と言うより、実はもう10年ほど前になるのだが、ある時、
男性のスタッフが、新任と思われる女性清掃員を、男性が着替え中なのに、
男性更衣室に連れ込んで、清掃の仕方を説明していたのである。
私はそれに気づいて、思わず2人を、大声で怒鳴りつけた。
それがきっかとなったのかどうかはわからないが、
以後、Y支店の男性更衣室に、女性清掃員が入ることはなかった。


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2013年07月31日

男性更衣室(3)・・・ やり場のない思い

 記事「男性更衣室(1)退会」に書いたように、Aスポ−ツクラブの男性更衣室に女性清掃員が入る問題について、地方法務局の人権擁護課は、当初、それを、「人権侵犯として扱う」という認識を示した。しかし、課長の言によれば、東京の法務省の職員との相談によって、やがてその判断は否定され、「人権侵犯事実不明確」の結論となった。それは、私にとっては了解できるはずのない結論であったが、それが「行政処分ではない」という理由によって、私は「不服申し立て」をすることができなかった。その、やり場のない思いを、私は、機会あるごとに、関係書類の中に記すようになる。例えば、私が行なった記録の開示請求の結果が「部分開示(私に関する記録以外は全て黒塗り)」でしかなかったことを不服として、開示の拡大を求めて行った審査請求が認められなかった件について、情報公開・個人情報審査会に送った意見書の中に、私は次のような文章を書いている。意見書としての本題は別の部分にあるが、ここでは、人権侵犯事実不明確の結論を不服とする私の主訴に関わる部分を引用する。なお、引用にあたって、原文に部分的修正を加えている。

【情報公開・個人情報審査会へ送った意見書からの引用】

・・・・・(前略)・・・・・ 私には、私が行った人権侵犯被害申告、即ち、「スポ−ツ施設における性的偏見に基づく男性利用者の不当な扱い」の処理結果に、強い不服があり、それをここに記すことなくして、開示方法に意見を述べる気にはならない。この私の気持を、情報公開・個人情報保護審査会には受け入れてほしいと強く思う。今回の処理結果は「行政処分ではない」という理由によって、私は不服申し立てをすることができなかった。
着替えであるとか、入浴であるとか、或いは排泄であるとか、それらの場はすべて、精神的な動揺を生じない状態で用を足せるよう、環境が整えられるべき重要な生活の場であって、それは、全ての国民に保障されなければならない重要な人権の一つであると考える。この件について、現在の社会状況の中では、女性に対しては、充分な、時には男性に比すれば余りにも贅とも言える配慮、優遇措置がとられるようになっているにも関わらず、男性に対しては、その、羞恥に関わる感受性の多様性、羞恥心の強い男性の存在、があるにもかかわらず、それに配慮することなく、「男だから」「男のくせに」という差別の価値基準を持って、性的偏見に基づく不当な扱いがなされる場合が数多くある。そして、Aスポ−ツクラブの男性更衣室に女性清掃員が入る問題は、私にとっては、まさにその「性的偏見に基づく不当な扱い」そのものであった。
 地方法務局人権擁護課は、当初、私の申し立てに対して、それを「ジェンダ−ハラスメントとして扱う」という方向性を示してくださった。それは、私にとっては、私に対する理解の証しであって、私は、法務局のAスポーツクラブに対する人権啓発的発言に期待したのであった。ところが、やがて法務局はこの認識を捨て、「人権侵犯事実不明確」の結論を出す。では、なぜ、そのような不当な結論を出したのか。私が着替えをする場所、上半身でもためらうのに、スラックスを脱ぎ、下着を見られ、その下着までも脱がなければならない場所に、同性でも嫌なのに、なぜ女性が入ってくるのか。その重大な人権侵犯。それが確かにあったのに、「人権侵犯事実不明確」という結論を出した地方法務局。私は、その結論の根拠、そして、調査・検討・審議の過程を、すべて知りたいと思うし、法務局には、その説明責任があるはずだと思う。
              ・・・・・ (中略) ・・・・・
 ところで、改めて今回の事件を振り返れば、Aスポ−ツクラブが私に謝罪し、女性清掃員を男性に変える確かな見通しを提示していれば、それで事件は終わっていたのである。ところが、事態は、このように無駄に複雑化した。私は、何とも言えないやりきれなさを感じる。そこまで私の人権は、「男性」であるがゆえに軽視されるのかと、耐え難い思いになる。セクシュアルハラスメント、ジェンダ−ハラスメント、パワ−ハラスメント、ドクタ−ハラスメント等、人権を守るためのハラスメント告発の言葉が社会に拡散し、LGBTのような性的マイノリティ−の人たちの存在を含め、多様性認識と人権擁護の気運が高まっている日本の社会にあって、なぜ、男性に対しては、「男性が着替えをする場所に女性清掃員を入れないでほしい」という要望が叶えられないのか、私には理解できない。
 ところで、地方法務局が「人権侵犯事実不明確」という結論を出した理由について、私が人権擁護課の課長に質問をしたとき、彼はつぶやくように言った。「先例になる・・・」と。それは一体どういうことなのか。被害者の私の立場からすれば、「今回の事件は明白な人権侵犯である」という結論を出し、先例を作ることこそが、「男性に対する不当な性的偏見に基づく人権侵犯」をなくすために必要な対応であって、それこそがまさに、法務局の仕事、責務だったのではないか。率直に言えば、私は自分が男性であることに起因して、色々な嫌な思いを経験してきた。その一つが羞恥に関わることであって、その感受性を人権擁護課に理解してもらうために、私は、私の申告時の記録担当者の粗雑さや誤記の故に「人権侵犯事件記録一式」に記されなかったことも含めて、私の特徴について説明をさせていただいた。当初、それが受け止められたからこそ、「ジェンダ−ハラスメントとして扱う」という方向性が示されたのだと思う。しかし、法務局はやがてその認識を捨てる。法務局は、私の人権を擁護しなかったのである。私は、この不当な結論を承服しない。そして、この結論に至る過程のすべてを知り、今後、私がどのようにたたかうことができるのか、或いはたたかうべきなのかを考えたいと思っている。この私の思いを、情報公開・個人情報保護審査会には、理解してほしいと強く思う。


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2014年06月04日

男性更衣室 (4) 浴室にまで 【その1】

 記事「男性更衣室(1)」に書いたような経過があって、私は 2011年の6月末に、Aスポ−ツクラブの全国会員をやめ、8月には、Aを完全に退会した。この間、私は近隣のスポ−ツクラブBに入会手続きを済ませ、現在に至っている。Bの支店は県内に複数あるが、いずれも、男性更衣室の清掃は男性スタッフが担当しており、女性清掃員が入ることはない。勿論、浴室になど入るはずもない。私は、県内の支店が全てそうであることから、これは、もしかするとBスポ−ツクラブ本社の方針であって、全国共通なのかもしれない、などと、希望的観測を持つこともあった。ところが実際はそうではなく、東京に、ひどい支店があったのである。

 2013年の2月に、私は、東京にある、Bスポ−ツクラブのZ支店に行った。事前にスタジオプログラムを調べ、自分の好みの曜日と時間に合わせて、東京の用事を組んだのである。木曜日であった。Z店は、更衣室もパウダ−コ−ナ−も綺麗で、私はうれしかった。ところがその3時間余りの後に、私は、男性浴室で女性清掃員を見たのである。私はこの件について、当日、Z店の店長に会いたい旨を、若い女性スタッフに伝えた。店長は、あいにく不在であったが、私が声をかけたその女性スタッフは、非常に丁寧に対応してくださった。私は、その細やかな配慮に富んだ彼女の対応に、今も非常に感謝している。しかし、この話を近くで聞いていた、もう一人の若い女スタッフ。あの女の、冷笑のような表情を思い出すと、今も、あのX店に行き、あの女を引きずり出して・・・・・という思いに駆られるのである。

 この日、私は、駅へ向かう帰路で、東京法務局の人権擁護部に電話を入れ、対応してくださったCさんに状況を話し、申し立ての可能性を伝えた。また、Bスポ−ツクラブの「お客様相談室」にも電話を入れ、対応したDに状況を話し、「店長と話してから、また電話をする」と伝えた。

 翌日の午後3時頃、店長のEから、私の携帯に連絡が入った。ここで「Eさん」と書かないのは、結局彼には裏切られたと、今の私が感じているからである。しかし、当時の記録には「Eさん」と書いてある。私はEを信頼していたのである。この日の彼は、私に次のように言った。

  @ 清掃会社には、「男性のプライベ−トスペ−ス(更衣室・パウダ−コ−ナ−・
   浴室)の清掃員は男性にしてほしい」と要望してある。
  A プライベ−トスペ−スの清掃については、来年度中(2013年4月〜2014年3月)に、
   男性用については男性スタッフ(注)が、女性用については女性スタッフが担当
   するように変えるビジョンも持っている。
    (注)「スタッフ」はZ支店の職員を示す。清掃会社の職員ではない。
  B 駅の近くに、別のスポ−ツクラブの出店が予定されている。競争になることも
   考え、できるだけの配慮をしたい。

 私はEの対応に誠実さを感じ、東京法務局への申し立ては見合わせる旨、そして、来年度中に、状況確認のためもう一度電話をする旨を伝えた。数日後、私は再び「お客様相談室」に電話を入れ、店長との会話についての報告も含め、本社に対する要望として「男性用プライベ−トスペ−スの清掃は男性が行う」という規則を作ってほしい旨を伝えた。対応したDは「関係部署に伝えます」と言ったが、「この件について返信がほしい」という私の要望に対しては、彼女は、「約束できない」と言った。

 店長Eの言葉に期待を持ちながら、私は、1年経ったら、進捗状況確認のために、再びZ店に電話を入れようと思っていた。私はこの思いを忘れたことはなかった。そして、今年に入り、1月に、私は再びZ店に電話を入れたのである。

 Eはすでに別の支店に異動しており、店長はFに変わっていた。そして、状況は全く改善されていなかった。しかもこの件について、Fは、Eから、「要望があった」ことしか聞いておらず、Eが具体的にどのような対応を行ってきたのか、なぜ実現できなかったのか、そして、今後の対応についてどのように考えていたのか等については、全く申し送りがなされていなかった。

 以後の経過は、次回の記事として記す。


posted by 翠流 at 23:49| Comment(0) | 男性更衣室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月13日

男性更衣室 (5) 浴室にまで 【その2】

 経過の続きを書く前に、改めて言っておきたいことがある。私は、男性更衣室に女性清掃員が入る施設が現在もあるということを、どうしても理解できないのである。私たちの暮らしの中の基本的なマナ−を振り返って、たとえば、更衣室ではない部屋に入ろうとしてドアを開けたとき、もしも中に着替え中の人がいれば、たとえそれが同性であっても、ためらいや動揺を持って、まず謝りの言葉を発するのが普通ではないかと思う。それは、形式的な礼儀ではない。私は、着替え中の人が同性であって、着替えているのが上半身であれば、謝りの言葉と共に、たとえば、ドアを少し閉めながら、相手が見えない位置に自分を置き、了解を得てから、礼儀の言葉と共に中に入る。もしも彼が、スラックスであるとか、下半身を着替えていれば、私はドアを閉め、着替えが終わるまで中へは入らない。もしも、私が着替え中であれば、入室しようとする同性の人には、同じ配慮を求める。そして、着替えが上半身であっても、肌や下着を見せなければなならない状態であれば、いったん入室を断るだろう。着替えは、私にとってはそういう性質のものである。異性間の性的刺激とか、そういう問題以前に、たとえ同性であっても、人に着替えを見られるのは嫌なのである。それが、着替えに関わる私の感受性であって、更衣室での着替えも、その延長線上にある。

 実は私は、ある消化器系の検査クリニックで、1〜2年に1回、検査を受けているが、そこの男性更衣室は、プライバシ−への配慮が行き届いている。検査前の男性更衣室は、中に入ると、10数個程度と記憶するが、個人用ロッカ−が並んでいる。そして、部屋の随所に、長いカ−テンが下がっているのである。この更衣室を同時に使う男性は、多くても4〜5名であった。だから、カ−テンによって、人に全く見られない状態で着替えができ、精神的に非常に楽なのである。更衣室は、まわりに同性しかいなくても、このように配慮されるべきなのである。(注1)

  (注1)ところが、この記事を書いた5年の後、2019年の3月に検査を受けたとき、
    私は、トイレに女性限定配慮が導入されていることに気づき、ショックを受ける。
    以後、男性にも同等の配慮を、という私の要望は、院長と事務長によって拒否さ
    れ続け、今日に至っている。この件は、既に、別の記事としてアップしてある。
    私は、2021年の3月に再検査と言われているが、転院を考えざるを得ない。なお、
    更衣室のカーテンの件とトイレの女性限定配慮は、別の職員の発想によると推測
    する。後者の女性限定配慮を頑なに固辞し続けているのは、院長と事務長である。
    院長も事務長も、性別は男である。近年は特に、社会の上層部の男に、女性限定
    配慮を好む人物が増えている。そういう男たちは、男性の人権には配慮しない。

 スポ−ツクラブの更衣室も、本来、そうあるべきである。私は、退会したAスポ−ツクラブのY支店の男性更衣室で、目隠しの役割を果たしていた中央列のロッカ−がなくなったとき、中央に仕切りをつくってほしいと要望したことがあった。この要望には、結局返信もなく、私もそこまで期待するのは無理かもしれないと思い、我慢をしたが、ある時、この支店で、男性従業員が、男性が着替え中なのに、新任と思われる女性清掃員を男性更衣室に連れ込んで、説明を始めたことがあった。それは、私にしてみれば全くの想定外の出来事で、私は、この二人を大声で怒鳴りつけた。それが抑止力となったのかどうかは知らないが、以後、この支店の男性更衣室に女性清掃員が入ることはなかった。

 ところが、この、私のような感受性を、受け入れない人、理解しない人、理解できない人がたくさんいる。男性にも、女性にもいる。それは、彼ら彼女らの、高慢さ、鈍感さ、単純さ、無知、配慮の欠如、人権無視、人権軽視、そして、不当な性的・社会的偏見、つまりはジェンダーバイアスの、存在の証である。そして、Bスポ−ツクラブZ店の昨年の店長Eも、結局そういう男だったのではないかと思う。彼は、前回の記事に記した@〜Bのような発言はしたが、感受性のレベルでは、AスポーツクラブX店の店長ほどではないにしても、やはり鈍感な部類に属していたのではないかと思う。振り返って改めてそう感じるのは、まず、2013年2月の、電話での彼との会話の冒頭の部分である。私は、浴室で女性清掃員に会った日に、彼女に、男性の浴室にも更衣室にも女性清掃員を入れないよう、会社に帰って責任者に伝えてほしいと言った。彼女が、どのような言葉を使ったのかは知らないが、道筋としてはその通りにしたようで、清掃会社から、この一件が店長Eに伝わった。そして電話でのEは、初め、私が女性清掃員に抗議をしたことに不満のような語調だったのである。それは、彼が、前述の如き男であることの証しである。私なら、まず、利用者に謝るだろう。「男性浴室に女性清掃員を入れて、本当に申し訳なかった」と。

 しかし、不満そうな彼の語調はすぐに変わった。私の語調がそうさせたのだと思う。そして彼は、前回の記事に書いた@〜Bの発言をしたのである。

 しかし彼は、そう言いながらも、現実的には何一つ実現せずに、しかも、経過や対応について、具体的な申し送りを後任の店長Fに全くせずに、転勤してしまったのである。彼が、どのような対応をしたのか、或いはしなかったのか、また、実現できなかった理由はどこにあったのか等について、私は、全く掌握できていない。私は後任の店長Fに、「Eさんと直接話したい」と、くり返し伝えたが、Fは、頑として、Eの転勤先を教えなかった。彼は、「この件(事実確認)については、私が責任を持ってEに聞きます」とくり返すばかりであった。しかし、そんな言葉を信用できるはずはない。二人で都合のいいように口裏合わせをするにきまっていると、私は思ってしまう。信頼関係は崩れたのである。

 同日の電話で、私は後任の店長Fに、「清掃員ではなく、クラブの男性スタッフが清掃を行うよう配慮できないか」と聞いた。彼は「現在の人員では清掃まではできない。新しく採用することもできない」と答えた。そこで私は、「清掃会社に、プライバシ−スペ−ス(浴室・更衣室・パウダ−ル−ム)の清掃は同性が担当するよう要望してほしい」と伝えた。この件について、彼は了解し、結果を私に伝えると言ったが、私は、スタッフの雇用や、清掃会社への要望に、Bスポ−ツクラブの本社がどのように関わるのか、或いは関わることができるのかを知りたいと思い、私が改めて電話をするまで、清掃会社への連絡は待ってほしいと伝え、電話を切った。私はこの件について、翌々日、Bスポ−ツクラブの「お客様相談室」に、問い合わせの電話を入れ入れた。
                                    (続く)


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2014年06月20日

男性更衣室 (6) 浴室にまで 【その3】

 後任の店長Fに要望を伝えたのは1月の土曜日であった。週が明けて月曜日に、私は、Bスポ−ツクラブのお客様相談室に電話を入れ、各店舗でのスタッフの雇用や清掃会社への要望に、本社がどのように関わるのかを聞いた。電話対応は、1年前と同じDにお願いした。彼女によれば、雇用については、「店舗の正社員数は本社が決めているが、アルバイトについては各店舗に裁量権がある」とのことであった。従って、アルバイトスタッフを増員して、男性用プライベ−トスペ−スの清掃を男性スタッフが担当するように手配することは、店長の裁量で可能なはずである。また、清掃会社への要望については、「各店舗が、それぞれの責任で行い、本社が清掃会社へ要望を出すことは、基本的に、ない」とのことであった。これらの話を聞いて、私は、本社への働きかけをやめた。取り組みに弱さがあったかもしれない。

 私は、この件に関わって、Dに、私の色々な思いを話している。日本の社会に今も根強く残る、男性に対する羞恥心軽視、無視の風潮。男性の感受性の、職場での実例をふまえた多様性、そして私が取り組んできたこと、Aスポ−ツクラブのこと、内閣府男女共同参画局の災害対応の、男性無視・男性軽視のこと・・・。 初めからそういう話をしようと思っていたわけではないが、いつの間にか、話はそういう方向に進んでいた。実りの少ない活動の中にあって、どうにかして相手の共感を得たいという渇望のような思いが、私にはある。その思いが苛立ちを生み、苛立ちは時として強い怒りを生む。実は先週、今回とは全く別の件であるが、ある医療機関で、私は、ある男性検査技師の対応に強い憤りを感じ、怒りを顕わにした。この件について、検査技師と院長は、その対応の不適切を私に謝った。

 お客様相談室への電話の後、私は店長Fに電話をかけ、次のような申し入れを行った。

  ◆ 男性更衣室に女性清掃員が入る問題が解決しなければ、私はもう、そちらの店舗
  には行かない。浴室は論外である。しかし、色々な感受性の男性がいることを考慮し、
  更衣室(パウダ−ル−ムを含む)と浴室の扱いを分け、改めて次のように要望する。

    1.再確認になるが、私は、男性用プライベ−トスペ−スは、すべて男性が清掃
     をするよう、強く要望している。
    2.もしもそれができないのであれば、色々な感受性の男性がいることを鑑み、
     少なくとも男性浴室の清掃は、男性が行うよう手配する。

 Fは私に、今週の金曜までに検討して連絡すると言った。翌々日、水曜の午後7時頃、
Fから私に電話が入った。内容は次の通りであった。

【T】 アルバイトスタッフの雇用など、調整を3月までに行い、遅くとも4月からは、
   男性用スパ(浴室)の整美は男性スタッフが行い、女性清掃員は入れないようにす
   る。この件について、清掃会社との話し合いは済んでいる。
【U】 男性更衣室の清掃までも男性にするようなスタッフの雇用は、現状ではできない。
   清掃会社は、こちらが要請すれば対応するであろうが、清掃員の交通費等のコスト
   増を考えると、そこまでの要請はできない。
【V】 時代は、(翠流)さんが主張するような方向に進むことはあっても、逆はないだ
   ろうと思う。そういう社会状況も考えて、上記のような対応をとった。

 私の思いからすれば、男性浴室に女性清掃員を入れないなどという当然すぎる配慮は、男性更衣室の清掃も含めて、営業開始時点からなされるべき必須事項なのであるが、とりあえず、浴室への配慮については感謝するなどと私は言い、しかし、解決されない男性更衣室の問題は、「不当な性的偏見に基づく人権侵犯」であると告げ、土曜にFに話した自分の立脚点と共に、今回の件に関わる私の今後の行動は、これから考える旨を伝え、電話を終わりにした。

 2月6日、私は東京法務局に赴き、今回の件について、人権救済の申し立てをした。私の思いをできるだけ伝えたいと思い、後日の送付にはなったが、ブログにも記事として掲載した三つの文章、「投稿原稿:男女共同参画に翻弄される日々【T】及び【U】」、そして「男性更衣室(3)」に引用した意見書を送付した。

 申し立てから2ヶ月余りの後、私にしてみれば、早すぎる印象の決定であったが、4月16日の日付で、東京法務局から次のような書類が送られてきた。人権侵犯事実不明確の決定である。

 ◆ (翠流)様から平成26年2月6日に人権救済の申立がありました件につきましては、
 調査の結果、人権侵犯の事実があったとまでは判断することができませんでしたので、
 平成26年4月16日に、侵犯事実不明確の決定をしました。
                                    (以上)


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2018年08月11日

男性更衣室(7) 板橋区教育委員会へ

 7月24日、東京都板橋区のA君という中学生の投書が、読売新聞の気流欄に掲載された。題は「男子着替え 見られていいのか」。全文は下に記すが、A君は、剣道大会に行った時、男子であるという理由で、観覧席で着替えさせられたのである。そういうことを平然とする人権侵犯教員は多い。あたかもそれが「男らしさの規範」であるかの如く、「不当な性的偏見」を省みずに、男子の人権を侵犯するのである。私は、そういう対応を放置するわけにはいかず、板橋区の教育委員会に電話をかけ、約束を取り付けて、要望書と共に、二人の指導主事に会いに行った。

 東上線の大山駅で降り、徒歩15分ほどの板橋区役所の中に区教委はある。商店街を歩き始めたのは午後3時半頃であったが、途中から夏日差しが強くなり、汗を回避できなくなった。区役所に着いた私は、多目的トイレで汗を拭き、アイブローで眉を描き直し、髪を整えた。私は、男性用パウダールームが欲しかった。

 区教委は6階にある。私が会った二人の男性指導主事は、義務教育系の先生方のせいか、予想よりソフトな対応で、特に若い方からは受容的な印象を受けた。尤も、それが、私の要望書の扱いと相関するのかは全く不分明で、お二人には失礼な言い回しになるが、私は対応のソフトさに騙されているのかもしれない。話した時間は40分程度、ほとんど私が喋り、そのスタンスは、今までこのブログに書いてきた通りである。A君の投書の後半にある「女尊男卑」にも、具体的な事例と共に触れた。できるなら私は、後日、A君の中学の校長にも会い、抗議と要望を伝えたかったが、そこまでの個人情報を得るわけにはいかなかった。

 持参した要望書は、A君の投書全文の下に掲載する。要望の4は実現不可のようであるが、思いを伝える意味で、書かせていただいた。なお、A君の投書文には、読売新聞の担当者が、A君の了解のもとに手を入れているとのこと。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【A君の投書】 ◆ 男子着替え 見られてもいいのか ◆
                           中学生 A(14歳:東京都板橋区)
 剣道大会に行った時のこと。男子は大会会場の観覧席で、女子は更衣室で着替えることになった。「男子は着替えを見られても構わない」のだろうか。
 日本はよく「男尊女卑」の社会だと言われる。しかし、男性が女性に年齢や電話番号を聞けばセクハラに認定されるのに、その逆はあまり聞かない。もちろん、女性に性的な発言をすることは慎むべきだ。だが、今のままの流れだと、やがて「女尊男卑」の社会につながってしまうのではないか。男女が同じ立場で扱われることを望みたい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【要望書】
                                  平成30年8月9日
板橋区教育委員会 事務局 指導室 様
                                   ( 翠 流 )
                 要 望 書

       全ての教育活動に於ける、男子生徒の更衣室の確保、及び、
      災害時に避難所となる学校施設の男性更衣室の確保、について。

 本年7月24日(火)、読売新聞朝刊の「気流」に掲載された、板橋区の中学生、A君の投書(別
添え資料)に記されているような、男子生徒に対する更衣室の欠落は、日本全国、至る所に見ら
れ、羞恥心の強い男子生徒は、「男性であるが故に与えられるジェンダーハラスメント」に、強い
ストレスを感じています。女子には必ず更衣室が与えられるのに、なぜ、男子には与えられない
のか・・・・と。その背景には、恐らくは、男性に対して歴史的に強要されてきた性別観、「羞恥心
は『男らしさの規範』に反する」、「男性の羞恥に配慮は不要である」というような、「男性に対
する不当な性的偏見」と、それに基づく「人権軽視の是認・強要」があり、それが、現在も、男
性に対する配慮の欠落として存続し続けていると思います。
 確かに男性の中には、羞恥心の弱い人もいます。しかし逆に、羞恥心の強い男性もいるのです。
羞恥心は人間の尊厳に関わる感情です。「あなたは更衣室のないところでズボンを脱げますか?」、
「あなたは、更衣室のないところで下着を脱げますか?」、要するに更衣室の有無は、そういう、
人間の尊厳に関わる問題なのです。更衣室は、女性の性犯罪被害の防止だけのために作られるも
のではありません。それ以前に、人間の尊厳を守るために作られるべきものなのです。そして配
慮されるべき「羞恥心の強い人」は、男女両方に存在するのです。
 プライバシーに対する配慮だけでなく、手厚い配慮が女性ばかりに傾斜する今の日本にあって、
A君の投書にあるような「女尊男卑」という言葉が、インターネットで拡散しています。それは、
男女関係の亀裂の、拡大の予兆です。口には出さなくても(出せなくても)、怨恨は、必ず心に
蓄積します。片方の性に限定された配慮は、男女間の信頼関係に傷をつけ、関係を崩壊に導きま
す。学校教育の場は、それに拮抗する配慮の場でなければならないはずです。
 以上の観点から、下記4項目を、強く要望します。

                    記

1.全ての教育活動の場に於いて、更衣の必要な場面では、女子更衣室だけではなく、男子更衣
 室も必ず設置するよう、板橋区の全ての小中学校に対して、指導を徹底すること。
2.学校の施設は、災害時に避難所として使用される。この件について、女性更衣室だけではな
 く、男性更衣室も、避難所設置計画に含まれているか否かを確認し、男女両方の更衣室を必ず
 設置するよう、板橋区の全ての小中学校に対して、指導を徹底すること。
3.併せて、トランスジェンダーの、生徒及び災害時の避難者への配慮として、男女共用の更衣
 室の設置についても、検討すること。
4.上記の要望があった旨を、東京都教育委員会、及び文部科学省の担当部署に伝え、東京都だ
 けでなく、日本全国すべての小中高等学校に、この要望が伝わるよう配慮すること。 
                                       (以上)


posted by 翠流 at 01:03| Comment(0) | 男性更衣室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする