2013年06月14日

目覚めれば深夜

(2020年7月:加筆)

月曜の朝、知人のブログに、
気になる記事を見てしまって、
疲労感が一日中、心の中に残っていた。
夜、現代舞踊のレッスンから帰ってきて、
シャワ−を浴びようと思ったのに、
駐車場の車の中で、睡魔のために寝込んでしまい、
目覚めたときは、深夜の2時を回っていた。
記事の内容は、いつもの如く人権に関わることで、
発信者との、考え方の微妙なズレが、
整理しきれない感情を生み出して、
私には強いストレスだった。

ここ数年、人権絡みの活動に足を踏み入れて、
私はいくつかの新しい知識を得たが、それはかえって、
「人権の世紀」と言われたはずの今の日本で、
その言葉を裏切る差別が拡大していることを、
私に意識させることとなってしまった。

若い頃、差別問題の学習会に参加した時、
ある講師が、差別撤廃運動の過程で現れる逆差別について語っていたが、
まさにその典型が、今の日本で、
男性に対する差別として拡大している状況を見て、
私は強い疲労を感じている。

若い頃の私には、
学習会が取り上げたようなような、深刻な被差別経験はなく、
差別撤廃運動の過程で現れる被差別者の暴力性を、
受け止めることなく否定的に捉えていた。
しかしその頃、私の職場のある人が、ある時職員室で、
暴力性の背後にある、被差別者の思いを、
擁護する発言をしたことがあった。
私は今、その強い語調を思い出しながら、
彼等の思いを、共感的な色彩を持って、
捉える自分を意識する。

しかしそれを肯定すれば、
今の日本で拡大する逆差別もまた、
差別撤廃途上の必然として、
私自身が受け入れ、肯定せざるを得ないという、
滑稽さと深刻さを同時に孕む矛盾の中に、
足を踏み入れることになるのだろう。

報復の連鎖を繰り返さないために、
「男女共同参画」であるならば、その「美名」の通りに、
男性への差別を招来することなく、
美しい共同参画の世界をつくり上げて欲しいと思う。
しかし、もしも男女局が、この願いに応える存在であったならば、
たとえ「(案)」であったとしても、
あのような「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針 (案)」は、
つくられなかったはずなのである。
それを思うと、今日もまた、男女局への不信と、憤りと、
怨恨を孕んだ疲弊感を、
禁じえないのである。

加えてもう一つ、男女局に発言しておきたいことがある。
それは、完成した「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」でも修正されることのなかった「男女別統計の整備」に象徴されるような、
男女局の二項対立的視点。
男女局には、統計的数値の比較によって個性を切り捨て、
統計的差異を、女性側への利益誘導のための素材として、
或いは、女性限定配慮を正当化するための素材として、使う体質がある。
それは、やがて具体的事例として記すように、
人間の尊厳や、生活のQOLを、
特に男性から剥奪する暴挙として現れる。
統計的差異を根拠として、
女性より少数であった男性の人権を切り捨てて良いのか。
それは、個人に対する人権侵犯の可能性を孕む統計的差別ではないのか。
しかも、その統計調査の回答には、
これもやがて記す機会があるように、
「男らしさの規範」というジェンダーバイアスが影を落としている。

2002年の閣議決定が端緒となって、
国が、性的マイノリティーの人権擁護に踏み込むようになった。
その、画期的な成果も契機の一つとなって、
「多様性」という言葉が、ようやく、
日本全国に拡散するようになった。
しかしそれは、典型を捉えただけの「多様性」であって、
男性集団の中に、実は内在している様々の多様性は、
今も旧来のジェンダーバイアスの支配下にあり、
不当な抑圧に晒されている。
男女局は、固定的性別役割からの解放を謳うが、
その主役は、現段階では女性であって、
男性への配慮は、不存在か、脇役としての処遇か、
表面的、形式的な配慮である。
本来、両性に配慮すべき男女局は、
女性への配慮に傾斜しすぎることなく、
バイアスの支配下にある男性の人権にも目を向け、
真に多様性の認識を踏まえた、全ての人に対する人権尊重の、
共同参画社会を目指してほしいと思う。


posted by 翠流 at 04:19| Comment(4) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月09日

手紙 ・・・ 東北地方の、ある人へ

主に、「災害対応」に関わる質問と発言のために、  
東北地方の、ある女性団体に電話をした。  
あいにく、不在であったが、                             
その日の夜、私の携帯に、代表者と思われる女性から電話があった。   
もとより、対立的な位置関係を意識しながら、かけた電話であったが、     
受話器の向こうの彼女からは、   
私と共通する問題意識や認識も感じられた。   

ここに、彼女に宛てた手紙を記す。                          

(追記:10月23日)・・・ 文中の、投稿原稿『「男女共同参画」に翻弄される日々』の、後半【2】の、
           推敲に手間取ってしまい、この手紙の発送は、10月23日となった。        

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                               平成25年10月23日  
○ ○ ○ ○ 様                
                                ( 翠 流 )  
もうお忘れになったかもしれませんが、                        
10月2日には、ご多忙にもかかわらずお電話をくださり、ありがとうございました。    
私が、自分の思いを未整理の状態で、お話を受けてしまったために、           
こちらから電話をさせていただきました趣旨が、                    
伝わりにくかったのではないかと思われます。申し訳ありません。            
私がそちらにアクセスしました契機は、                        
主に、「災害対応」に関わる質問と発言にありましたが、                 
私の立脚点や、問題意識等につきましては、                      
今ここで申し述べるより、むしろ、                          
間接的にはなりますが、私が、地方の、ある小さな団体の季刊誌に投稿した、       
『「男女共同参画」に翻弄される日々』(前半【1】投稿済み、後半【2】は今月投稿予定)と、
今年の5月に立ち上げたブログの記事から感じ取っていただいた方が、          
正しく伝わるように思われますので、                         
はなはだ身勝手ではありますが、前者につきましては、                 
今月投稿予定の後半の原稿も含めて、コピ−を同封させていただきます。         
ブログにつきましては、URLは次の通りです。                    
     http://mzkisaragigid.seesaa.net/              
私のハンドルネ−ムは「翠流」、                            
ブログ名は「男性差別とたたかう者のブログ」ですが、                 
URLでないと、ブログにはたどり着きにくいと思います。               
電話では「記事をプリントアウトして同封」とお伝えいたしましたが、          
勝手ながら、この手紙の最後に、                           
掲載記事のタイトルを記すだけにさせていただくことにいたしました。          
もしも時間の許す時あって、                             
私のブログにアクセスしていただけることがあれば、幸いと存じます。          

もとより、○○様とは対立的な位置にいる、という認識のもとに、            
お電話をさせていただいた私ではありますが、                     
電話でのお話に、私と共通する問題意識や認識も感じられ、              
今は、出会いに感謝です。                              
たとえば私は、                                   
人間を「男性と女性」の2つに分けて、その違いを対立的に論ずる、「二項対立」的な視点には、
以前から、強い違和感を感じてきました。                       
それは、私の持ついくつかの感受性と、社会通念、社会常識との軋轢によって生ずる、   
強い被差別感、或いは疎外感に由来するものと思われますが、              
人間の感受性に多様性が存在することは事実であって、                
たとえばLGBTの人たちのような個性だけではなく、                 
性別で単純にカテゴライズできないグラデ−ションの領域が人間の感受性にはある、 
という認識に立って、「災害対応」に限らず、すべての場面で、              
人権尊重への配慮がなされなければならないと考えています。              
ちなみに、私の趣味はモダンダンス(モダンバレエ)、                  
自分が「男性」であるが故に、                            
長い間、心の底に封印しなければならなかった本当の自分を、              
あることを契機に、おびえながらも引き出して、                    
すでに18年になろうとしています。                          

ところで、購入いたしました「女たちが動く」につきましては、             
この手紙を出してからと思い、まだ、あえて目を通しておりません。           
後日、改めて、具体的な疑問や意見を携えて、○○様にアクセスすることある時は、    
よろしくお願いいたします。                             
なお、私は、3月28日に内閣府から提示された「案」が修正されて、5月31日に公開された
「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」の、「解説・事例集」に掲載された団体 
「○○○○」の活動について、9月26日に、○○市役所に電話をして、男女共同参画担当の○○
さんと、1時間程度でしたか、話をさせていただいておりますので申し添えます。  

○○様からいただいたお電話によれば、                        
日々、被災地をめぐり、東奔西走のご様子、                      
おからだに留意され、活動に実りあることを、お祈りいたします。            
返信ありがとうございました。                            

【ブログ掲載記事】(10月23日現在)・・・【注】後日、修正或いは削除された記事を含む。                      

裏切りの男女共同参画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5月29日
防災・復興の取組指針 ・・・ 案から指針へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6月 8日
目覚めれば深夜 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6月14日
男性更衣室 (1) ・・・ 退会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6月16日
あの人は今どこに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6月22日
男性更衣室 (2) ・・・ 鈍感な支店長 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6月23日
全国の男女共同参画へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7月 9日
ときには幸(さち)のある子のように ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7月26日  
男性更衣室 (3) ・・・ やり場のない思い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7月31日
内閣府と全国の防災担当部局へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8月 3日
トイレの男性差別 (1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8月12日
男性の自殺 (1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8月21日
国立教育政策研究所へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8月28日
内閣府男女共同参画局(調査課)へ ・・・(その1)・・・・・・・・・・・・・・・9月 1日
男女別統計の不当な扱い(その1)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9月 4日
男女別統計の不当な扱い(その2)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9月15日
百万本のバラ:加藤登紀子 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9月18日
男女別統計の不当な扱い(その3)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9月26日  
内閣府男女共同参画局(調査課)へ ・・・(その2)・・・・・・・・・・・・・・・10月 4日
手紙 ・・・ 東北地方の、ある人へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10月 9日
投稿原稿-1 ・・・ 「男女共同参画」に翻弄される日々【1】・・・・・・・・・10月13日      
投稿原稿-2 ・・・ 「男女共同参画」に翻弄される日々【2】・・・・・・・・・10月22日


posted by 翠流 at 15:23| Comment(0) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月29日

巷に拡がるトイレの男性差別

近年、私の居住県で、いや、全国どこでもそうであろうが、
Xコンビニエンスストアが展開している新店舗のトイレはすべて、
二つの個室のうちの一つが女性専用で、もう一つは男女兼用である。
つまり、女性には専用トイレがあるが、男性には専用トイレがなく、
女性はトイレを二つ使えるが、男性は一つしか使えない。

排泄の場であるトイレ、排泄の羞恥を伴うトイレ。
性別専用トイレの有無に関わって、
現実を明確に提示するために、はっきり書くが、
例えば個室で大便をした後で、ドアを開けて外に出ようとした時、
そこで順番を待っていた人が男性であっても私は嫌であるが、
もしもそれが女性であったらどうかと、
要するにそういう問題なのである。
人間の尊厳に関わる排泄の場で、
Xコンビニエンスストアは、男性には専用トイレを与えないという、
ジェンダーハラスメントの処遇を行なっている。

この件について私は、Xの本社に問合せをしたが、
本社は、新店舗に対して、
女性専用と男女兼用の表示プレ−トだけを送付しており、
男性専用は送付していないのである。
担当者は、「強制力はない」などと言っているが、
現実的には、あるのと同じである。
店舗は本社に忖度する。
私は、いくつかの店舗とは交渉して差別を解消したが、
店舗が多すぎて話しにならない。
実はこの件について、
Xとほぼ同じ時期から、
Xと同じタイプの女性優遇トイレを設置したコンビニエンスストアにYがあり、
私は、私の居住県の消費者センターを通じて、
Yの事務局に設置の理由を問い合わせたが、
Yは消費者センターに対して、次のように答えたのである。

   「コンビニエンスストアは、男性客が多く女性客が少ないので、
   女性を集客するために、女性優遇トイレを設置した。」

要するに、「男女どちらも来やすいように、両方の客に配慮する」ではなく、
「男性客が多いから男性客に配慮する」でもなく、
「男性客が多いから女性客に配慮する」という、
はなはだ興味深い発言であるが、
恐らくはこれが、女性優遇トイレ設置の本質であって、
女性への配慮をを男性より上位に置くことによって女性の集客を企図するという、
営業利益を人権上の配慮より上位に置いた女性優遇戦略である。(注1)
   (注1)後日掲載する記事「A書店レディースデー」で、再記、詳述する。

しかしこの本質は、やがて、
トイレ所要時間の性差を議論に持ち込むことによって隠蔽される。
例えば、私が、県の消費者センターから、Yの、上記の発言を聞いた数年後、
私がYの店舗の若い男性店員に、女性優遇トイレ設置の理由を聞いた時、
彼は、あたかも指導されていたかの如く、即座に答えたのである。
「女性の方がトイレに時間がかかるからだ」と。
そして、この論理が、
男性の羞恥への配慮を切り捨てたままに、
全国へ拡散していく。

この種の議論の背後には、
上記の営業戦略と、
恐らくは、女性への優遇配慮を是認するのが男としての義務であるかの如き性別役割の、
同調圧力的強要があり、
その意味で、議論の袋小路へ参入は、不毛な疲弊の招来と感じるが、
トイレ所要時間の件であれば、
コンビニエンスストアの狭い空間の中で、客の男女比は刻々と変化するであろうし、
男性客が多い時のトイレへの配慮は、
どのように考えればよいのか?

私は、冒頭に述べたように、羞恥への配慮を鑑み、
男女別トイレの設置を最優先と考えるが、
混雑時の、両性への配慮を加味するのならば
私の居住地にある、Cコンビニエンスストアの某店舗に倣えばよい。
その店舗は、二つのトイレのうちの一つには男性用の、
そしてもう一つには、女性用の表示プレ−トを貼っているが、
併せて両方のトイレに、男女共用のプレ−トも貼っている。
要するに、原則は男女別だが、緊急時にはどちらを使ってもよい、という表示である。
このような表示であれば、
緊急時に、店員に救いを求めなくても済む。
加えて書くが、
もしも、個室が一つしかない共用トイレに発想を倣うのならば、
二つの個室の両方を男女共用にすればよい。
羞恥に関わるストレスは、男女双方の痛み分けである。

しかし、個人的な経験をはっきり書かせてもらうが、私は、
個室トイレが一つしかない部屋で、かなり酷い目に遭ったことがある。
その日、私は、あるダンスショップの2階のスタジオで、
一人で、自分の舞台作品を創っていたのであるが、
個室トイレが一つしかないスタジオで、
小用だけでは済まない状態になり、その個室を使った。
ショップは1階であるから、
まさか、女性店員が2階に上がってくることはないだろうと、私は思っていた。
私はトイレの高窓を開けて、用を足し、
汚れが全くないことを確認して、手を洗い、
トイレから出て、スタジオの椅子に座った。
ところがその時、一人の女性店員が2階に上がってきたのである。
彼女は、私の前を通り、トイレに入り、小用を済ませ、トイレを出た。
そして、私の方を向き、
私を、嫌悪の目で見たのであった。


posted by 翠流 at 18:51| Comment(5) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月07日

xavi 様 (1) ・・・ 男性に対する不当な性別観

8月24日の記事、『トイレの男性差別 (3)・・・喫茶室「A」』に、「xavi 様」からコメントをいただいた。その返信の形で、記事を掲載する。

 コメントありがとうございます。xavi 様がおっしゃるように、「男性は我慢をしなければならない」という風潮が、社会には根強く存在し、様々の男性差別の原因になっていると思います。「男のくせに」という言い回しは、表面的には、あまり聞かなくなりましたが、実質的には、陰に陽に、男性を呪縛し続けていると思います。「男性は苦しみに耐えなければならない」「強くなければならない」というような性別観・性別役割は、男性の自殺が、毎年、例外なく、女性より明らかに多いという「明白な性差」の原因の一つであるとして、記事「男性の自殺」の中で取り上げましたが、自殺にまでは至らない日常であっても、男性に対して不当な「我慢」を強いる同調圧力が広く存在し、それを受け入れることが男性の義務、或いは美徳であるかのような価値観を持つ男や女の存在が、平等な人権尊重の社会をつくるための、大きな障壁になっていると思います。

 特に、そういう性別観を持つ男たちについて言えば、彼らは、自分が男性差別の加害者であるという認識を持たないか、或いは、持つことがあっても、女性優遇の性別観を持つが故にそれを否定し、抑制します。そして、他の男性に対しても、それを「男らしさ」として要求するのです。ですから、男性に対する人権軽視、或いは人権無視は、なくなることがないのです。そして、彼らが存在するために、庇護の中で、男性差別に気づかない女たち、或いは、気づいていても、庇護の上にアグラをかくようにして、女性優遇が当然の権利であるかの如く主張する、自己中心の女性たちが増えていくのです。

 私がこのブログで取り上げてきた「災害対応」であるにしろ、「自殺対策」であるにしろ、第三次男女共同参画基本計画の「健康支援」であるにしろ、「女性専用車両問題」であるにしろ、すべてそうだと思います。施策を考える過程のどこかで、必ず、男性に対する不当な性別観が現れ、それが、人権軽視・人権無視を出現させているのです。男性は「我慢」をしなければならない。嫌だと思っても、人権が軽視されても、無視されても、我慢するのが男としての当然の義務だ、美徳だ、というような性別観・性別役割意識。そして、その不当性、男性に対する人権軽視・人権無視に気づかない女たち、或いは気づいても、それを、自分本位の理屈によって正当化しようとする女たち、更にまた、それを視野の外側に押しやり、唯々、女性のためにだけに行動しようとする女たち。要するに、「全ての人に対する人権尊重の視点」が欠落しているのです。自分達の利益しか考えない女性優遇運動の如き視点。「初めに女性優先・女性優遇の結論ありき」で、男性の人権など全く眼中にないような女たち、そして、それを是認・擁護する男たちがいるのです。

 例えばそれを、「災害対応」について、このブログの最初の記事、「裏切りの男女共同参画」等で取り上げた「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(案)」について振り返れば、指針案に多大な影響を与えたと思われる、女性団体の内閣府に対する働きかけが、既に、H23年11月にニュ−スとして流れ、内閣府の中央防災会議は、それを、男性への配慮不存在のままに受け入れた、と私は捉えています。それがH24年9月の「防災基本計画」の修正だと思います。そして、その考え方をそのまま、内閣府男女共同参画局は、「指針(案)」の、たとえば「避難所の開設」のような項目の中に、男性に対する配慮を捨象したままに挿入したのです(H25年3月)。この一連の流れの中で、もちろん男性も関わっていたでしょう、しかし彼らは、恐らくは、上述の性別観の呪縛の中で発言し、行動したと思います。しかし、内閣府男女局には、たとえば、H23年12月に、電話でお話をさせていただいたBさんのような方もいらっしゃった。彼は、恐らくは、男女双方の人権を尊重する視点で発言をしてくださったはずだと、私は推測します。しかしそれは、指針案の、基本的な視点に関わる抽象的部分では、文章として反映されていても、「避難所の開設」のような具体的部分では、全く反映されなかったと推測します。そしてそれは、結局、上述のような、男性に対する不当な性別観の呪縛と、「初めに女性優先・女性優遇の結論ありき」の、内閣府男女局の、自己本位の、女性優遇体質に原因があると思うのです。

 実施年度が何時であるのか、定かな記憶がないのですが、そう遠くないうちに、仙台で、災害対応をめぐる国際会議が開かれるというニュ−スを聞いたことがあります。その会議の中で、もしかすると、男性に対する人権軽視・人権無視の施策が、自己本位の女性優遇運動の国際的な流れの中で、認知されてしまうのではないかと、実は私は、強い不安を抱いています。男性にも人権はあるのです。男性の人権も守ってほしいと、そういう発言を、私は、その国際会議の壇上に立ってしたいと、そういう思いが私にはあるのです。人権は、女性だけにあるのではないのです。


posted by 翠流 at 01:03| Comment(8) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月14日

男女共同参画の欺瞞:「女に生まれたかった男」さんへの返信として

ブログのコメント欄で、「女に生まれたかった男」さんが、
彼のブログの、次の記事を紹介してくださった。

  「政府「男女共同参画」の欺瞞性」
  http://danjyo.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-f7f1.html

この記事への感想を、彼への返信として、ここに掲載する。

 記事の紹介、ありがとうございました。既に私もブログで発言をしてきましたように、内閣府男女共同参画局は、「初めに女性優先・女性優遇の結論ありき」の男性差別の部局だと、今までの関わりを通して、強く感じています。「男女共同参画」という美しい言葉を使いながらも、そして、「男女の人権の尊重」という、男女共同参画社会基本法第3条を擁しながらも、実際には、男女局自身が、それに抵触する男性差別の施策を行っているのです。内閣府男女局は、本来、憲法第14条の直下にあり、それを遵守すべき位置にあるはずと考えますが、国が、男女局に対して、男性差別の施策を容認している現実があると思います。

 推測にはなりますが、恐らくは、このような実態の背後に、知的レベルの高い、非常に自己中心的な女性活動家の存在があると思います。彼女たちはたぶん、世界の女性運動の学びの中から、男女平等実現の域を逸脱した、女権拡大、或いは女性優遇配慮実現のための有効な手法を選択し、政治を含め、日本の社会の中に、巧みに働きかけているように感じます。そして、例えばその延長線上に、安倍首相の発言がある、という見方ができると思います。彼は、男女共同参画社会基本法第2条(積極的改善措置)を、女性優遇正当化の根拠として使い、「光り輝く女性発言」と共に、男性差別の施策を、まるで合法であるかのように推進していると思います。そしてその、基本法第2条は、恐らくは、基本法制定の過程で、女性優遇正当化のための戦略として導入されたのではないかと思うのです。

 ブログ記事の中で取り上げられている「各分野の男女の地位の平等感調査の項目」も、結局はこのような視点のもとで 設定されたのだろうと推測します。『「消費における男性差別」を訴えようにも、項目の中に適切な選択肢がない』というご指摘、私の位置から見ても、ショッビングモ−ルであるにしろデパ−トであるにしろ、歩けばそこには、日々膨張を続ける女性優遇空間があり、羨望・嫉妬・疎外感を禁じ得ませんが、男女局の彼女たちにとっては、そんな男性の感情などはどうでもよいこと、というよりはむしろ、その空間を女性優遇のままに、いや、今よりも一層、女性優遇を膨張させる空間として保持したいという思いがあるのではないかと思ったりもするのです。

 記事の後半で取り上げられている「平成12年度の調査」で、『「女性のほうが優遇されている」という選択肢を選んだ男性に、「女性の人権が尊重されていないと感じるのはどんな時か」と尋ねる』の件、ひどいですね。ところが、女性優遇を推進し続ける女性たちの発言には、類似のパタ−ンが多いと、最近私は、強く感じるようになっています。要するに、自分たちの利益にならないこと、不利益が予測されることは意図的に捨象し、自分たちの利益を誘導する方向に発言を導くのです。全く、そのしたたかな自己中心性には、呆れる思いを越える感がありますが、様々の女性優遇が膨張する今の日本にあって、巧みにそれを推進し続ける自己本位の女性活動家たち。そして「光り輝く女性発言」と共に、女性優遇のポジティブ・アクションを加速させる安倍首相。或いは、消費の世界の、女性ばかりをタ−ゲットとして、女性ばかりの幸せ空間を膨張させる営業戦略。そして、専用車両問題で言うならば、痴漢冤罪被害対策としての男性専用車両不存在のもとで、女性専用車両ばかりを増設、拡大させる鉄道会社。更に、女性優遇を受け入れるのが男性の当然の義務・美徳であるかの如き性別役割意識の男たちの存在と、その、男性に対する同調圧力的加害性を含めて、男性の生きづらさが加速する時代になっていると思います。本来、私たちが目指すべきは、平等な人権尊重の社会、差別のない社会、人間の多様性をふまえた、最大多数の最大幸福の実現のはずと思うのですが・・・・・。

 ブログ記事へのお誘い、ありがとうございました。


posted by 翠流 at 00:10| Comment(2) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月27日

山田昌弘さん(中央大学教授)の言葉

ブログのコメント欄で、ある人が、
ワレン・ファレルの「男性権力の神話」(久米泰介訳.作品社)を、
紹介してくださった。
その推薦文を、中央大学の山田昌弘さんが書いているが、
その冒頭に、つぎのような一節がある。
山田さんは、この言葉で、
私の問題意識を、的確に代弁してくださっているように思われた。

   「なぜ女性のつらさは問題にされるのに、
        男性の生きづらさは問題にされないのだろう。」

私は、この一節に共通する思いを、
たとえば、記事「男性の自殺(1)」の中で、
次のように表現してきた。

   しかし、自殺が男性に多いことは、
   毎年変わることのない厳然たる事実であって、
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   自殺の性差が、もしも逆であったなら、
   日本中が大騒ぎになっているような気がする。
   女性団体も、社会の上層部の男たちも、男女共同参画も、
   その現実を放置しないだろう。
   保護を求める女性たち、保護を受け入れられる女性たち、
   しかし保護を求めることができずに、
   男性であることを背負い、
   孤独のうちに死んでいく男たちがいる。

自殺に限ったことではない。
健康支援であるにしろ、災害対応であるにしろ、引きこもり問題であるにしろ、
男性が背負う危機や困難は、抑制的に表現され、
社会のセイフティーネットは、女性側に傾斜する。
その背景には、恐らくは「男らしさの規範」の同調圧力があり、
耐えるべき性別役割を背負う男たちへの支援は、
危機や困難の現実と乖離した脆弱さの中にあり、
それを脱却することができない。

山田昌弘さんの推薦文の、
全文を次に記す。

・・・・・・・・・・・・・・・・

【生きづらい男性が増えている日本社会のために必要な認識】・・・・・ 山田昌弘

 なぜ女性のつらさは問題にされるのに、男性の生きづらさは問題にさされないのだろう。本書の著者であるワレン・ファレル氏は、この問題意識から、これでもか、これでもかと、男性が女性に比べ「生きづらい」例をあげていく。アメリカ社会では、男性の方が7歳も早く死ぬ。自殺者も多い。戦争に駆り出される、犯罪は厳しく罰せられる。そして、お金を稼いで妻子を支えるよう仕事をさせられ、企業は男性を使い捨てにする。ファレル氏は、このような男性に不利な状況を「ガラスの地下室」と呼ぶ。ガラスの天井とは、女性が経済的に活躍したくて上を目指しても見えない壁に阻まれてしまうことを言う。一方、ガラスの地下室は、いつのまにか見えない壁で囲まれていて、そこから出られなくなってしまう状態を表している。しかし、男性には権力があると言われていることで、それ自体、問題にされることもない。
 読んでいて、この状況は、アメリカよりも日本によく当てはまるのではないかと思ってしまう。日本でも、男性の平均寿命は女性より7歳短く、自殺率は高い。何よりも「男性が妻子を養うべき」という意識は、アメリカ以上に強い。2012年の内閣府の国民生活に関する 世論調査によると、生活満足度の質問では、生活に満足していると答えた人の割合は、20代女性の年齢層で最高で75%、最低は、50代男性で、50%である。平均小遣い額も、年々、低下を続け、既婚男性では昼食代を含め月約3万円である。学生が、自分の小遣いよりも少ないと驚いていた。そして、収入が低い男性は、結婚相手として選ばれないし、離婚されやすい。また、近年そのような男性が増えているのである。確かに権力をもって、それを十分に使い優位に立っている男性もいるだろう。しかし、権力をもっていると言われながら、社会的に生きづらい男性が増大していることは確かなのだ。
 ファレル氏は、だから、女性差別はこのままでよいとか、昔に戻れと主張するわけではない。今までの運動が、近代社会で生きづらい女性を生きやすくするための運動であったなら、今後は、男性を生きやすくする男性運動が求められている時代であることを強調する。本書は、アメリカについて書かれたものだが、むしろ、生きづらい男性が増えており、「男は強い」という考え方が残り続けている日本社会でこそ、本書で展開されている状況の理解が必要ではないだろうか。


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2016年06月14日

金融機関X 退会

金融機関Xにとってみれば、
私など、塵のような顧客の一人でしかないが、
「社会貢献」という美名を使い、
しかし内実は、女性顧客拡大のための営業戦略として、
ピンクリボン運動だけを支援するXを、
批判して退会することにした。
若い頃から信頼を置いてきたXではあるが、
このブログの第4次男女共同参画基本計画関連記事の中でも述べてきたような、
男性の「いのちの危機」、
具体的には、国民の死亡原因の第1位である悪性新生物による死亡が、
女性より、はるかに男性に多いという事実(末尾:別添え資料-【A】)に配慮することなく、
「Xは公的機関ではない」などと陳腐な発言を携えて、
女性限定支援を正当化するXを批判する。

お客様サポートセンターのY(男性)の発言からすれば、
Xの営業実績は、必ずしも芳しくはないようで、
彼は、「Xの顧客は男性が多いんですよ。それで、女性客拡大のためにピンクリボン運動を支援することにしたんですよ。もちろん、理由はそれだけじゃないですけどね・・・・・」などと言った。
自己防衛を、あまり感じさせない彼の答え方は、
私のような苦情が、まだ少ないことの証しのように思われた。
「Xは公的機関ではありませんしね・・・」などという彼の言葉にも、
マニュアルを読むような、ぎこちない響きがあった。

彼は、私の、初回の電話記録を起こしながら喋ったが、
それが2013年のことであると彼から聞いて、
私は、時の流れの速さを思う。
あれからもう、3年がたったのか・・・・・と。

あの日、久しぶりにXを訪ねた私の前には、
ピンクリボンをつけた大勢の女性行員の姿があった。
既にこの時、このブログに書いてきたような活動に入っていた私は、
たとえそれが、上からの業務命令への従順でしかなかったとしても、
例えば、記事「裏切りの男女共同参画」のような思いで、
ピンクリボンの行員たちを見るようになっていた。
金融機関Xを仕切る上層部の男たちは、
営業の自由を隠れ蓑にして、
女性優遇の美徳の仮面をかぶり、
男性の命の危機を顧みない「男性差別の男たち」になっていた。

お客様サポートセンターのYは、
ピンクリボン運動限定支援を、
「一般企業の営業戦略だから許される」と、陳腐に繰り返す。
しかし事態はそれで終わるわけではなく、
企業の女性優遇戦略は、
「女性優遇を是認せよ」という男たちの庇護のもとに、
女性たちの自己本位性を刺激し、
女性たちを特権階級化していく。
女性優遇ばかりの溢れる市民生活にあって、
女性たちは既に、特権階級として、
我が物顔で街を歩くようになっている

(追記) 労働金庫の、ピンクリボン運動への支援の内容を記す。お客様サポートセンターのZの言によれば、今年の3月末までは「セブンイレブンATMでのXキャッシュカード利用1件につき、Xの社会貢献基金より、ピンクリボン運動へ1円を拠出」であったが、4月からは「Xへの給与振込1件につき、同基金から ピンクリボン運動へ1円を拠出」とのこと。しかし、この説明には不足がある。詳細は、「X ピンクリボン運動」等で検索すれば確認可能。寄付先は、日本対がん協会「乳がんをなくす ほほえみ基金」。なお、HPによれば、2015年度上期の取り組み分として、9,960,908円を寄付。2011年9月の取り組み開始からこれまでの寄付総額は、74,166,185円。後述する男性の癌の実態から考えれば、すさまじい男性差別である。

【加筆:6月19日】・・・ 下記の要望書を含め、今回の記事をアップしたのは6月14日の午前2時頃であった。その後、要望書の印刷と短い眠りを経て、同日、私はXのA支店に行った。担当は初対面のB氏で、私は彼に解約の理由を改めて伝え、要望書を渡した。パーティションの内側での会話であったが、問答の中で必要と感じた強調部分については、外側にも聞こえるように伝える自分がいた。B氏は事務処理に入り、私は受付け近くの椅子で待ったが、壁面のピンクを基調としたチラシが気になった。私はそれを手に取り、近くにいた男性職員に内容の質問をする。要するにそれは、お客様センターのYの説明にはなかったピンクリボン運動の拡大。既に2015年10月から行われてきた女性限定預金のチラシであった。「新規ご契約1件につき50円をXよりピンクリボン運動に寄付」という、女性限定健康支援の拡大。「Xが、女性の幸せを願ってスタートさせた新シリーズ」「夢を叶える“未来のわたし”のために」という触れ込みと共に、女性好みのプレゼントの写真を携え、Xは、既に昨年から、更なる女性客拡大を図ろうとしてきた。その、女性限定健康支援の拡大、男性差別の健康支援の拡大が、私の逆鱗に触れた。客は私を含め数名であったが、私の抗議の声が、在室職員20数名かと思われる広い部屋に響いた。どのような主張をしたのかは、お察しいただけることと思う。電話で何回か話しをしたCさん(男性)が、自分の名前を私に告げながら、低姿勢で私に近づいてくる。私は発言をやめなかった。事務処理の終わったBさんが、あわてたような表情で私のところへ近づいてきた。彼は私を、先ほどのパーティションの内側に案内した。私は彼の説明を聞き、書類を受け取ってXを後にした。私は、Bさんに、A支店職員分の、要望書の写しを渡してあるが、たぶん捨てられるのだろう。

 ところで、金融機関XのHPの「寄付総額」は、既に次のように更新されている。
         ・・・・・ 2011年9月1日〜2016年3月31日までの寄付金額 84,208,930円 ・・・・・ 
                                【以上 6月19日:加筆】

★ 金融機関Xへの要望書は次の通り。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                                  平成28年6月14日
金融機関X 理事長 様
                                     ( 翠 流 )
   金融機関Xが行う「ピンクリボン運動限定支援」の、男性差別の解消を求める要望、
          及び、この差別に起因する預金の解約について。
・・・ 国民の「悪性新生物による死亡、及び罹患の実態(別添え資料ー【A】)」をふまえて。・・・・

                     記

 貴金融機関は公的機関ではなく、営業の自由が保障された一般企業であるとはいえ、倫理的側
面から見れば、恐らくは私たちが理想として求めるべき人権尊重の規範が、ご存じのように日本
国憲法第14条に「法の下の平等」として謳われています。また、この理念を受け継ぐと考えられ
る男女共同参画社会基本法第3条(別添え資料-【B】)には「男女の人権の尊重」が謳われ、金
融機関X本社のある東京都の、男女平等参画基本条例第14条第1項及びその逐条解説(別添え資
料ー【C】)、そして私の預金先であるA支店所在の●●県男女共同参画条例にも、「性差別の禁止」
が明確に謳われています。
 また、現在の日本国民が抱える健康問題、特に国民の死亡原因の第1位である悪性新生物によ
る死亡と罹患の実態(別添え資料-【A】)を見れば、年間死亡者総数は、男性が女性をはるかに
上回り、部位別死亡率・罹患率も、それぞれ1〜3位・1〜4位を男性の癌が占める等、男性に
深刻な状況が、客観的数値として示されています。また、ピンクリボン運動との関わりで生殖系
の癌を見れば、男性の前立腺癌による死亡は女性の乳癌に近接し、罹患数については乳癌を上回
っています。このような状況を考えるならば、男性の死亡・罹患状況を視野に入れた癌対策への
支援、生殖系であるならば前立腺癌対策としてのブルークローバー運動への支援等の必要性が、
認識されるはずと考えます。
 以上のような状況をふまえ、性差別のない人権尊重の視点に立った健康支援を考えるとき、貴
金融機関が行っている「ピンクリボン運動限定支援」は、男性が直面する「いのちの危機」を顧
みない営業戦略、つまりは、「男性の人権を軽んじる営業戦略」であると考えざるを得ません。
貴社の「お客様サポートセンター」を担当する●●氏の発言によれば、貴社は「女性顧客拡大を
目的としてピンクリボン運動を導入した」とのこと、確かにそれは、一般企業であれば、法的な
拘束を受けない営業戦略でしょう。しかし、そうであるが故に、今や日本の消費の世界は、女性
をターゲットとした優遇戦略に溢れ、「法の下の平等」の理念と乖離した「女性の特権階級化」
が進んでいます。併せて、国策としての健康支援を、昨年12月に閣議決定となった「第4次男女
共同参画基本計画」について見れば、本来、国民全体に対するべきはずの健康支援が、「生涯を
通じた女性の健康支援」という題名で表現され、その内容も著しく女性側への支援に傾斜し、男
性の「いのちの危機」、具体的には前述の悪性新生物の問題に併せて、やはり男性に明らかに多
い自殺の問題についても、男女共同参画局は真摯に対峙することなく、女性優先・女性優遇の支
援を展開しているのです。
 以上のような状況を鑑み、私は、貴金融機関に対して、「ピンクリボン運動限定支援」の男性
差別の解消を、強く要望します。また、塵のような顧客でしかない私ではありますが、この批判
の意思表示として、貴金融機関の預金を、全て解約させていただきます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【別添え資料】

【A】悪性新生物による死亡者数・死亡率、及び、罹患者数・罹患率
      ・死亡率は人口10万人に対する死亡者数を示す。男女別データの場合は、男女それ
      ぞれ10万人に対する死亡者数を示す。罹患率の定義もこれに準ずる。
      ・表中の大腸は結腸と直腸の和を示す。子宮は子宮体部と子宮頚部の和を示す。
      ・【表1】【表2】は、厚生労働省 人口動態調査「年次別にみた死因簡単分類・性別
      死亡数及び死亡率」から引用。【表3】は、「がん情報サービス・最新がん統計ー3.
      がん罹患」から引用。

  【表1】男女別年間死亡者総数 ・・・(  )内は死亡率を示す ・・・ 平成26年
         男性       女性        性差
       218,397(358)  149,706(233)  男性が 68,691人 多い。

  【下表2】部位別・男女別年間死亡者数(死亡率)・・・ 死亡率上位より配列。・・・ 平成26年
  【下表3】部位別・男女別年間罹患者数(罹患率)・・・ 罹患率上位より配列。・・・ 平成23年
      ・男性は早死傾向により女性より人口が少ないため、死亡者数が女性より少なくて
      も、死亡率が女性を上回る場合がある。罹患率も同様。・・・ 下表★

  【表2】  死亡者数(死亡率)     【表3】  罹患者数(罹患率)
   男性:肺      52,505( 86.0)   男性:胃      90,083(144.9)
   男性:胃      31,483( 51.6)   男性:前立腺    78,728(126.6)
   男性:大腸     26,177( 47.4)   男性:肺      75,433(121.3)
   女性:大腸     22,308( 34.6)   男性:大腸     72,101(115.9)★
   女性:肺      20,891( 32.4)   女性:乳房     72,472(110.5)★
   男性:肝臓     19,208( 31.5)   女性:大腸     52,820( 80.5)
   男性:膵臓     16,411( 26.9)★  女性:胃      41,950( 63.9)
   女性:胃      16,420( 25.5)★  女性:肺      36,425( 55.5)
   女性:膵臓     15,305( 23.8)   男性:肝臓     29,192( 46.9)
   女性:乳房     13,240( 20.6)   女性:子宮     26,741( 40.8)
   男性:前立腺    11,507( 18.9)   男性:食道     19,728( 31.7)
   女性:肝臓     10,335( 16.1)   男性:膵臓     17,173( 27.6)
   男性:食道     9,629( 15.8)   男性:膀胱     15,345( 24.7)★
   男性:胆のう・胆管 9,052( 14.8)★  女性:膵臓     15,922( 24.3)★
   女性:胆のう・胆管 9,065( 14.1)★  女性:肝臓     14,648( 22.3)
   男性:悪性リンパ腫 6,427( 10.5)★  男性:悪性リンパ腫 13,766( 22.1)
   女性:子宮     6,429( 10.0)★  男性:胆のう・胆管 12,250( 19.7)
              (以下:略)              (以下:略)

【B】 男女共同参画社会基本法第3条
   ・男女共同参画社会の形成は、男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別
   による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保される
   こと、その他の男女の人権が尊重されることを旨として、行われなければならない。

【C】 東京都男女平等参画基本条例・第14条第1項、及びその逐条解説
   ・第14条第1項・・・何人も、あらゆる場において、性別による差別的取り扱いをしてはな
   らない。
   ・第14条第1項・逐条解説・・・本項の『差別的取扱い』には、その取扱いの結果として、性
   別による差別がもたらされるものすべてが含まれる。性別による差別の意図を明確に有し
   ている場合に限られるものではなく、種々の状況から差別を容認したと推認される場合も
   含まれる。

【D】 ●●県男女共同参画推進条例
   ・何人も、社会のあらゆる分野において、性別による差別的取扱いをしてはならない。 

                                       (以上)
posted by 翠流 at 02:09| Comment(3) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月21日

健康支援の性差

既に指摘してきたように、
男女共同参画基本計画の「生涯を通じた女性の健康支援」は、
第三次計画であるにしろ第四次計画であるにしろ、
題名は勿論のこと、内容についても、
「男女の人権の尊重」を謳った「男女共同参画社会基本法第3条(注1)」と乖離して、
初めに女性優先・女性優遇の結論ありきの、男性差別の施策である。
男女局は本来、その名の通りの「男女共同参画」の部局であるべきはずなのに、
内実は、自己本位の女性優遇運動の発信基地となっている。
           (注1)記事「裏切りの男女共同参画」の(注1)を参照

男性に対する性別観、性別役割が、男性に課す戒め、
例えば、「男性は苦しみを表に出してはならない、配慮を求めてはならない、一人で困難に耐えなければならない」というような、
男性に対する人権軽視、或いは人権無視につながるような戒めを廃し、
数値として示された客観的事実に基づいて発言すれば、
「いのちの危機」に直面しやすいのは、女性より、むしろ男性であって、
それは例えば、既に数値として示してきたような、
明白な性差としての、男性に顕著な「悪性新生物や自殺による死亡」等に表れている。
このような事実をふまえて、
第四次男女共同参画基本計画の「生涯を通じた女性の健康支援」を読めば、
男女局の、男性軽視は明白である。
男女局は、男性の危機と、真摯に対峙しない。
項目として触れる場合であっても、女性に対する手厚い配慮に比べれば、
余りにも、形式的、表面的である。

ところで、男女局の施策だけではなく、
様々の媒体を通して国民に発せられる健康支援関連のメッセージには、
女性側への支援に傾斜した表現が、広く存在する。
例えば、医療情報として頻回に発せられてきたメッセージ、
「大腸癌による死亡は女性では1位、男性では3位である」という表現に、
私は初めから違和を感じてきた。
この、性別死亡順位だけのメッセージは、下記のような性差の実態と乖離して、
大腸癌死亡は「女性に多い」という印象を国民に与えるのである。

  大腸癌による死亡(2014年)
               死亡数   死亡率 ・・・・・ 死亡率は、性別人口10万人に
          男性   26,177    47.4 対する死亡数を示す。
          女性   22,308    34.6

実はこの件について、私は、今年の3月に、
全国でも有名な、某大腸内視鏡検査施設で、ある男性内視鏡医に、
「表現が死亡状況の性差を正しく反映しておらず、適切さを欠くのではないか」と、
問いかけたことがあった。
すると彼は、「女性の検診率を高めるためだ」と、
検診に伴う羞恥の問題を絡めて、私の予想通りの答えをしたのであった。
しかし、この彼の発言には二つの問題がある。

一つは、上記のデータの如く、
男性の大腸癌死亡が女性より多いという「現実」があるにもかかわらず、
彼の発言の中に、この現実に対する配慮が存在しないことにある、
男性の方が数多く死んでいるのに、
なぜ女性だけに配慮した発言をするのか、
なぜ、女性の危機を、男性の危機より強調するのか。
それは、いのちの現実との乖離ではないのか。

もう一つは、上記の問題とも関わるが、
女性に限らず男性にも、羞恥や屈辱を懸念して大腸内視鏡検査を拒む人がいるにもかかわらず、
彼は、そういう男性の存在を発言から捨象し、
女性の羞恥だけに配慮したのである。
男性の大腸癌死亡率が女性より高い現実に立脚するなら、
繊細な男性の羞恥や屈辱懸念にも配慮し、男性の検診率向上を図ることは、
医療者としの必務ではないのか、
もしも仮に、羞恥による検査拒否の割合が女性に高いと仮定しても、
それを根拠に発言をするならば、それは、
繊細な男性の個性を無視した統計的差別ではないのか。

支援のメッセージは、現実と乖離して女性側に傾斜する。
その背後には、現実の如何に関わらず、
「男性の危機は抑制的に表現し、女性の危機は強調的に表現すべきである」というような、
差別を内包した性別役割の同調圧力的強要があり、
男性に対する配慮は、男性であるが故に切り捨てても構わない、或いは、
男性には配慮すべきではないとまで言う人物が出現するような、
男性差別のジェンダーバイアスが存在する。

ところで、今年の5月末のことであるが、
私は、ガン検診関連のニュースが契機となって、
あるガン対策協会が使っている「主要5大がん」という表現を気にするようになった。
この表現にもまた、同様のメッセージが含まれているからである。
この件については、後日、別の記事として詳述する。


posted by 翠流 at 13:23| Comment(0) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月29日

山崎 元 の文章

理不尽な女性優遇ばかりが拡大する日本にあって、
ある知人から紹介された山崎元(経済評論家)の文章に、
ひと時の安らぎを与えられた。
たぶん私だけではなく、
女性優遇社会の生きづらさを感じている男性の中には、
山崎さんの文章を、自分の思いの代弁として捉える人も多いのではないかと思う。

昨今のネット上で、男性評論家の発言を読むと、
なぜか、女性優遇の肯定や、推進論が目立つような状況があって、
私は、その背後に、評論家やマスコミの、
時流に乗ろうとする自己中心性や、
女性優遇是認が、男として背負うべき規範であるかのような、
男性差別の価値観の存在を意識するが、
女性優遇ばかりが増幅し続ける今の日本の社会は、
既に、女性差別解消の域を逸脱して、
女性たちを特権階級にしてしまっている。
その、様々な様態については、
既に、具体的な事例と共に、
このブログで述べてきたが、
私が視野に入れる余裕のない様々の事象についても、
女性優遇の進行を意識する。

山崎さんの文章は、以下の通り。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

DIAMOND online  TOP  経済・時事
山崎元のマルチスコープ

  ◆ 社会に潜む「女性優遇」、日本の男子は微妙に生きにくい
         http://diamond.jp/articles/-/108988
              山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

【第453回】 2016年11月23日

東大女子の家賃補助に思う
日本の男子は肩身が狭い

 日本の「男子」は、生きにくいのではないか。漠然とそう感じてきたが、東京大学が遠隔地出身の女子学生に月3万円の家賃補助を行うことを決めた、というニュースを見て、「本当に、そうかもしれない」とあれこれ考え始めるに至った。

 東京大学の女子学生比率は近年伸び悩んでいる。学部入学者の比率で見て2004年の21%に及ばないばかりか、近年は20%を切る水準での推移になっている。

 その理由として、地方の女子の場合、東京大学に入学できる学力があっても、親元を離れて東京で一人暮らしをすることの、危険、心細さ、経済的負担などを嫌って、自宅からの通学が可能な大学を受験するケースがあるのは分かる。

 また、東京大学が、いかにも通俗的だが、学生に「多様性」を求めたいと希望していることも分からなくはない。例えば、男子校の進学校出身のよく似たタイプの学生が多数入学して来ることは、想像に難くない。

 しかし、一見画一的に見えても、素材としての人には個性がある。大学で学問をはじめとする多様な経験を積ませることによって、「多様性」は後から教育で引き出すべきものなのではないか。男女比率などといった表面的な属性にこだわること自体が、世間の後追い的でイケていないが、加えて表面的な目標達成のためにカネを使おう、というのは何ともいただけない。

 仮に、入学試験を受ける年代の男女の数と能力差がほぼ同じで、東京大学が「極端に魅力的」な大学であるとすれば、男女はほぼ同数集まってもいいのではないか。要は、東京大学が提供する教育に十分な魅力がないことが、真の問題なのではないだろうか。

 それにしても、地方出身の男子東大生が可哀想ではないか。学費と生活費のために、例えば、時給1000円として3万円に相当する30時間の貴重な時間を、ただで貰える女子学生を横目に、アルバイトに費やさねばならない苦学生はまことに気の毒だ。

 余談だが、気の毒な男子学生諸君のために、初歩の金融知識を伝授しよう。現在、奨学金は有利子のものでも年率0.1%といった大変低い金利で借りられる(無利子のものもあれば、有利子のものも複数の条件がある)。学生諸君が卒業後に就職すると、数年で500万円程度の年収を稼ぐようになることは珍しくないはずだが、500万円の年収は時給に換算すると2500円だ。時給が1000円から1500円といったアルバイトになど時間を費やさずに、奨学金を得て、将来の時給で現在の時間を買う方が「投資として得」だ。奨学金でなく、親から借りてもいい。

 もちろん、「買った時間」は、勉強(これが一番無難な投資だ。勉強の出来ない東大出ほど無意味な生き物はいない)、人脈形成、有意義な経験、社会貢献、など将来の人材価値につながるものに無駄なく使うべきだ。学生時代の「時間」は、人生に対する(より正確には「将来の人材価値」に対する)投資の元手として、まことに貴重だ。

電車内や社内に潜む
男性不利のバイアス

 さて、本題に戻ろう。男子で不利なのは、地方出身の東大生だけではない。

 例えば、地下鉄に乗ってオフィスを目指そうとすると、「女性専用車両」が目に入る。この車両を避けて乗るとしても、「オヤジ」(30代から上の男は皆「オヤジ」の自覚を持つべきだ)は汚いものであるかのような目で女性から見られ、汚いだけでなく、いつ痴漢を働くか分からない危険な生き物のように避けられ、甚だしきに至っては痴漢のえん罪の対象になることさえある。

 相手の立ち位置が邪魔で腹が立っても、「オバサン、よけてよ」というような不用意な言葉を吐くと、場合によっては電車の中でも問題化するリスクがあるし、オフィスの中であれば、「セクハラ」という、認定された場合にはサラリーマンとして致命的とも言える状況に陥るリスクがある。

 もちろん、痴漢の犯人は男性が圧倒的に多かろうし、軽微な痴漢なら許せと言いたいわけではないが、同じことをしても、男性が女性に何かする方が、女性が男性に何かするよりも、「大事」になりやすいバイアスが存在するように思われる。

 オフィスのセクハラも同様だ。女性が、男性の薄毛を「ハゲ」と言ってもその場の暴言で済まされそうだが、男性が同僚女性の体型を揶揄する言葉を発すると、セクハラとして「大問題」になりかねない。いずれの「不適切さ」も本質的には同等であるように思われるのだが、扱われ方に、「男性不利」のバイアスがあるのではないか。特にセクハラについては、オフィス内の駆け引きにあって、ライバルや敵を陥れる罠に使われることがあるので、特に男性のサラリーマン読者は幾重にも注意されたい。

 少し前に(ソチ五輪の頃だ)、国会議員でかつある競技団体の会長だった女性が、パーティでご贔屓の男性選手に強引にキスをした一件が世間で問題になった事があったが、その後批判はされたものの、議員も会長も辞任には至らなかった。加害者・被害者の男女関係が逆だったら、この程度では収まらなかったのではないだろうか。

 痴漢もセクハラも悪い。このことに異議はない。しかし、その認定と実質的な処罰にあっては、男性が不利になっているのではないだろうか。そして、このことは、実際に罪を犯さない男子に対しても、微妙なプレッシャーをかけている。

 加えて、今日でも多くの組織人の主たる関心事である「出世」にあって、女性を明示的に優遇するケースが多発している。企業では、役員・部長の登用に女性を優遇したり、甚だしきに至っては幹部社員における女性の目標比率を定めたりしている。女性の活用に光が当たる一方で、ここでも男子は、じんわりと圧迫を受けている。

 「人事は公平・公正なものである」という建前は、現実には建前に過ぎないことが多いが、これをないがしろにすると組織は澱む。

男子にプレッシャーを与える
大黒柱の呪縛

 社会の制度にも、日本男子へのプレッシャーが見える。

 近年、安倍内閣が目指す女性の参画を巡って、よく話題になる、「103万円の壁」(超えると給与所得控除がなくなる)、「130万円の壁」(国民年金保険料の支払い義務が発生。大企業勤務者は106万円に引き下げの案が審議中)の、いわゆる「壁」問題は、働く女性と、専業主婦との間の有利・不利の問題として語られることが多いが、共稼ぎの妻が「壁」に阻まれてそれ以上に働く意思を持たなくなる場合、家計を同じくする夫も理不尽な不利の被害者だ。

 また、夫が働き、妻が専業主婦で、子供が二人いるような、いかにも昭和な「標準家庭」の想定は、現在の社会保障を考える上ですでに実態に合っていないが、世間が想定する、このような「当たり前の家庭像」は、妻子を養う経済力のない男性に対して「あなたは一人前ではない」という無言のプレッシャーとなっている。そして、こうした男性が結婚に消極的になることが、晩婚化、さらには少子化に拍車を掛けているように思える。

 「控除」に関わる制度の周りを見るだけでも、女性間の差別(「差別」と呼ぶに十分な理不尽だろう)、晩婚化、少子化、さらに目立たぬながらも、専業主婦の夫に対する不利や、夫たる男は一家の「大黒柱」たれ、という制度的・世間的なプレッシャーが男子に加わることの問題が見える。

 「男らしく(あれ)」と言うのも、「女らしく(あれ)」という発言と同程度に不適切であり、相手の男女を問わずにセクハラでもある、ということは理屈では理解できるとしても、なかなか世間に浸透しない。

 「経済力」あるいは「肉体的な強さ」などを持たない「弱い男子」にとって、現在の日本の社会は、ひどく「生きにくい」環境なのではないだろうか。

「男女平等」の追求に
「女性優遇」を使うべきではない

 政府が目指す女性の労働参加を促進する上でも、また家計がいわゆる「ライフ・シフト」、すなわち人間の長寿化に適応していくためにも、夫婦は夫と妻とが分け隔てなく稼ぐ「平等な共稼ぎ」こそを、標準家庭と考えることが望ましい。

 「壁」に制約されずに、妻も稼げるだけ稼ぐことは、当面の家計を助けるだけでなく、「現役期間の延長」をサポートするし、夫の就業不能等のリスクに対する「保険」にもなる。

 また、社会的にそうした家庭像を「当たり前」とすることは、専業主婦という今や贅沢品を長期保有する経済的自信を持たない男性へのプレッシャーを緩和することになるだろうし、なにがしか晩婚化・少子化への歯止めともなる可能性がある。

 「男は強くあらねばならない」という価値観を社会が緩やかに捨てることが望ましいのではないか。個人的な「好み」として捨てることを強制しなくてもいいが、この価値観を他人に押し付けることは慎むべきだ。

 経済的に、あるいは肉体的に、または精神的に、「弱い男子」に対して社会はもっと優しくあってもいいのではないだろうか。付け加えるなら、若い男子ばかりでなく、経済的にも体力的にも上がり目を失い、異性から好感も持たれない「オヤジ」の多くは、間違いなく「弱者」だ。もっと優しくして欲しい。

正直に言って、筆者も、レトリックとして「男らしく」といった表現を使ってしまうことがあるが、これは良くない。気を付けねばなるまい。

 もっとも、「弱い男子にも気を遣うべきだ」とする社会が、今よりも居心地のいい社会をもたらすか、単に気を遣う対象が増えて窮屈さを増すだけなのかは、筆者にとっても今一つ定かではない。

 ただし、国立大学が女子学生だけに限った家賃補助を行うことや、人事における女性の優先登用、専業主婦だけを優遇し労働市場を歪めているアンフェアかつ非効率的な各種の控除のようなものは、さっさと止めることがいいに違いあるまい。

 「男女平等」の理想を追求するに当たって、一時的にではあっても「女性優遇」を手段として使うことは不純であり、弊害を生む。真っ直ぐ理想を目指すべきだろう。


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2017年08月01日

「ルーツ」さんへの返信 : 「喫茶室A」の件

記事「ジェンダー・アイデンティティ(2)」のコメント欄に、
「ルーツ」さんという人が、お便りをくださった。
消費の世界は勿論のこと、国や自治体・公的機関でさえ、
女性優遇を平然と行う異常な時代にあって、
しかし取り組めば、男性差別は解消可能なのだと、そういう事例を、
ルーツさんは紹介してくださった。

喫茶室Aの件については、
私は、既にこのブログに書いたような取組みを行ってきたという理由によって、
今後の個人的な行動については、
「返信」に記すような制約があると考えているが、
基本的なスタンスは、ルーツさんへの共感であって、
それが、この記事の掲載を促すこととなった。

このブログに来てくださる皆さんはご存知かもしれないが、
今、ネットでは、男性専用車両の設置を求める署名活動が進んでいる。
評価、スタンスは様々あろうが、
そのページから、Oさんという人のコメントを引用する。
私は彼の、女性の特権階級化を懸念する思いに、強く共感する。
女性たちだけのために行われている様々の施策や利益誘導は、
紛れもない女性の特権階級化であり、
それが既に、定着の気配を見せる時代になってしまった、と私も思う。

 【引用文】 冤罪はもはや下手をすれば尊い男性の命まで奪うものとなってしまいました。
     また、同じ料金をはらっていながら、乗車車両を名目上でも制限される事は、今後
     若年者の間で、女性は特別な権利を有しているとの意識付けになってしまう可能性
     があります。男女は同権です。これから日本を支えていく若い男性たちのためにも、
     男性専用車両導入を切に願います。

・・・・・・・・・・・・・・・・

ルーツさんからの便り ・・・・・(非公開)

ルーツさんへの返信

  コメントありがとうございました。
  マクドナルドK店の女性専用トイレの件、
  共用になったことは、ルーツさんのコメントで初めて知りました。
  以前、新宿の某レストランの男性差別のときも、
  同様の働きかけで、差別が解消したと記憶します。
  法務局(法務省)の判断や、男女共同参画部局の対応が、
  実質的には、「初めに女性優遇の結論ありき」のような時代にあって、
  「大量の苦情」の意義は、非常に大きいと感じます。
  ただ、私「個人」の、喫茶室Aへの働きかけについては、
  このブログに書いてきましたように、
  私の取組みの結果が、法務局から届いた「人権侵犯事実不明確」の通知であったという事実から、
  今後、私が個人としてできることは、
  もう既に、ないのではないかと思っています。
  そこでとりあえず、間接的な支援でしかありませんが、
  この返信を含めたブログ記事を、アップすることにしました。
  今の私にできることはこの程度ですが、
  もしも、この件に関わって発言の思いあれば、
  また、コメントをください。


posted by 翠流 at 03:06| Comment(1) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月07日

表現を変えた某ガン対策協会

危機や困難は、女性の場合、強調して報道されることが多いが、
男性の場合は報道されないか、されたとしても抑制的である。
というようなことを、私は、特に近年の、日本の社会の様々の事象に感じ、
ブログの記事として採り上げてきた。
社会は特に、女性を選んで優しさを供給する。
それが当然であるかのような価値観が社会には存在し、
近年それは、一層の膨張を続けながら、女性たちの特権階級化に拍車をかけている。
災害対応然り、女性限定専用車両然り、ポジティブ・アクション然り、消費の世界の営業戦略然り、
そして、「いのちの支援」も、また然りである。

女性限定専用車両については、
上のような現実を示す典型的な会話が、
以前、ある人のブログに記されていた。
女性専用車両に疑問を抱いた男性が、
男の駅員(助役?)に発言をするのであるが、
受けた駅員は、男性の痴漢冤罪被害の深刻さを顧みることなく、
次のような発言をしたのである。
  「女性は社会が守らなくちゃ。男は自分で自分を守らなくちゃ・・・」
しかし周知のように、原田信助さんは、
痴漢冤罪被害から身を守り切れずに、
自らの命を、鉄道自殺で絶った。
信助さんの苦しみを、無念を、悲惨を思えば、
上の発言をした男駅員は、
自分も痴漢冤罪被害にあって、発狂するほど苦しめばよい。
そして、苦しんで、死ねばよい。

「いのちの支援」については、
既に、このブログの記事として、
明らかに男性に多い「自殺」や「悪性新生物による死亡」を取り上げ、
警察庁や厚労省のデータと、
マスコミ等を通じて流されるメッセージを含む社会的支援との関係、
要するに、危機は男性に顕著であるのに、
支援は、女性に対して手厚いという、
事実と支援の「乖離」について、
第三次・第四次男女共同参画基本計画の「生涯を通じた女性の健康支援」や、
自殺対策・ガン対策に関わるメッセージの拡散等を取り上げ、
その理不尽を指摘してきた。
私の発言は、客観的事実としての数値を踏まえており、
今の日本で拡大している自己中心的な女性優遇運動とは異質である。

ところで私は、昨年9月に掲載した記事、「健康支援の性差」の末尾に次のように書いた。

    ・・・・・・・・・ 今年の5月末のことであるが、
    私は、ガン検診関連のニュースが契機となって、
    あるガン対策協会が使っている「主要5大がん」という表現を
    気にするようになった。
    この表現にもまた、同様のメッセージが含まれているからである。
    この件については、後日、別の記事として詳述する。

この件について私は、昨年、協会や関係機関に問合せや要望の電話をしていたのであるが、
疲弊から遠ざかりたい弱さの故に、
その、ガン対策協会のホームページ(以下HP)を避けるようになってしまっていた。
ところが、つい最近、半ば気紛れにそのHPを開いたところ、
驚いたことに、私の要望が受け入れられる形で、表現が修正されていたのである。

実際には、私の働きかけとは無関係の修正であったのかもしれないが、
期待の裏切られることが殆んどのこの種の活動の中で、
幾許かの安らぎを与えられる出来事ではあった。
今回は、昨年私が、そのガン対策協会に伝えた要望と、
今年見た協会HPの修正点、等を報告する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【某ガン対策協会への要望】・・・・ 電話で伝えた。

@ HPを通して発せられるメッセージは、国民の意識を形づくり、ガン対策に影響を与える。メッセージが、死亡・罹患等の現実と乖離していれば、国民の意識も現実と乖離し、日常生活の中で、ガン対策に関わる配慮に、現実との乖離が現れる。貴ガン対策協会は、国が公費負担の検診対象(注1)としている5つのガン【肺がん・大腸がん・胃がん・乳がん・子宮がん】を「主要5大がん」と表現しているが、死亡の実態(後掲【表1】)を指標とすれば、【肺がん・大腸がん・胃がん・膵臓がん・肝臓がん】が「主要5大がん」であろうし、併せて、死亡・罹患の性差(後掲【表2・3】)、例えば、男性の肝臓がん・前立腺がん、女性の子宮がん等の実態を含め、協会の「主要5大がん」という表現は、男性のガンの軽視であり、メッセージとして適切さを欠く。表現を修正してもらいたい。

    (注1)厚労省は、検診の有効性が確立しているとして【肺がん・大腸がん・胃
      がん・乳がん・子宮がん】の5つを、国の公費負担の検診対象としている。
      死亡や罹患の状況は指標ではない。前立腺ガンのPSA検査は、研究者によ
      って評価が異なるため、国の公費負担の対象とはせず、検診対象とするか否
      かは、各自治体の判断に委ねている。因みに、私の居住地では、PSA検査
      を含め、6つのガンを検診対象としている。

A HPの欄外に「女性のガン」という項目があり、クリックすると「鋭意作成中」となっている。これは女性への支援のメッセージである。しかし一方で、ガンによる死亡・罹患が明らかに男性に多いにも関わらず、「男性のガン」という項目が存在しない。これは男性が置かれている現実の軽視である。実態に即したメッセージが必要である。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【某ガン対策協会の、HPの修正点】

@ 「主要5大がん」という表現は、昨年、「がんの部位別統計」で使われていたが、この語句は削除され、代わりに「5つのがん」という表現が使われるようになった。

A 「女性のがん」だけが記されていた「欄外」は、今年のHPにはない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【追記】

◆ 昨年、私の電話を受けた人は男性で、上記@の要望については、初めから感触は悪くなかった。しかしAについては、彼は初め、こう言ったのである。「ガンが男性に多いことは周知の事実であり、ガン対策そのものが男性に対する対策であることから、あえて『男性のがん』と表記する必要はない」と。しかし、この彼の発言に対して、私が、「私の認識からすれば、『周知』は、されているとしても医療従事者の間であって、一般市民には『ガンが男性に多い』ことや、『性差の実態』は周知されてはいない。だからこそ、『男性のがん』というメッセージで、その実態知らせることが重要なのである。実際、私自身も、この活動に入るまでは、男性のガンがこれほど多いとは知らなかった」と発言したところ、彼は、多少、心が動いたようであった。
 
◆ また、「『女性のがん』という表現が、もしも、生殖系(乳がん・子宮がん・卵巣がん)を意味するのならば、「前立腺がん」の死亡率・罹患率が高いことから(後掲【表1・2・3】)、『男性のがん』という項目も、当然作るべきであろう」という発言も付け加えた。彼の返事は「検討する」であった。因みに、前立腺研究財団の昨年の言によれば、「2015.4/28 の統計白書で、前立腺がんの罹患は、男性の胃がんを抜いて、全がん中1位になった」とのことであった。

◆ 大腸がんについては、私のノートに質問の記録が欠落しているが、この件を発言しないはずはなく、書き忘れと思う。協会HPの修正点は死亡実数の加筆にあり、昨年9月のブログ記事「健康支援の性差」で取り上げた男女別の死亡実数が記載されるようになった。一方、死亡順位の表現方法は、『全ガン中、男性は3位、女性は4位』ではなく『男性では3位、女性では1位』のままになっており、違和感はあるが、死亡実数は明記された。

◆ 以上、とりあえず、今年の協会HPの、昨年の私の要望に関わる部分について、気付いたことを書いた。

◆ 今の日本の、ガン対策関連の報道に接していて感じるのであるが、特に、女性団体等による女性限定支援メッセージは、社会の前面に顕在化する機会が多いと感じる。しかし、それに比べ、男性の場合は、癌死が女性より顕著であるにも関わらず、支援のメッセージは、社会の前面になかなか顕在化しない。厚労省は、癌死・癌罹患の実態と乖離しない支援メッセージの社会的拡散に、情報提供の調整機関として留意すべきと思う。いのちの重さは、女性も男性も同じはずだろう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【資料:悪性新生物による死亡、及び罹患の状況】

◆ 協会の昨年(2016年)のHP、「がんの部位別統計」に年度を合わせ、死亡に関するデータは 2014年(H26)、罹患に関するデータは 2011年(H23)の数値を示す。男女を合わせた全人口の死亡率(2014年)は、厚労省の人口動態統計から引用した。

 @ 全人口の死亡率・死亡者数(2014年)を【表1】として記す(厚労省人口動態統計)。
  ・表の死亡率は、全人口10万人あたりの死亡者数を示す。ただし前立腺は男性10万人、
  子宮は女性10万人あたりの死亡者数を示す。
  ・乳癌は男性にも見られるが、下表は女性10万人あたりの死亡数を示し、男性の死亡
  率は( )内に参考として記した。
  ・表は死亡率の高い順に配列してある。「肺」は気管・気管支を含む。「大腸」の数値
  は、結腸と直腸の和を示す。「胆のう」は胆管を含む。

  【表1】 (部位)    (死亡率)  (死亡者数)
        肺       58.5     73,396
        大腸      38.6     48,485
        胃       38.2     47,903
        膵臓      25.3     31,716
        肝臓      23.6     29,543
        乳房(女性)  20.6     13,240 (男性:0.1 83)
        前立腺(男性) 18.9     11,507
        胆のう     14.4     18,117
        子宮(女性)  10.0      6,429
        食道       9.2     11,576
        悪性リンパ腫   9.2     11,480
        (以下:略)

 A 男女別死亡率・死亡者数(2014年)を【表2】として記す。
                ・・・ 厚労省人口動態統計 及び 協会2016年HP
  ・男性は早死傾向により女性より人口が少ないため、死亡者数が女性より少なくても、
  死亡率が女性を上回る場合がある。(表中の★)

  【表2】  (部位)     (死亡率)    (死亡数)
        男性:肺      86.0      52,505
        男性:胃      51.6      31,483
        男性:大腸     47.4      26,177
        女性:大腸     34.6      22,308
        女性:肺      32.4      20,891
        男性:肝臓     31.5      19,208
        男性:膵臓     26.9      16,411 ★
        女性:胃      25.5      16,420 ★
        女性:膵臓     23.8      15,305
        女性:乳房     20.6      13,240
        男性:前立腺    18.9      11,507
        女性:肝臓     16.1      10,335
        男性:食道     15.8       9,629
        男性:胆のう・胆管 14.8       9,052 ★
        女性:胆のう・胆管 14.1       9,065 ★
        男性:悪性リンパ腫 10.5       6,427 ★
        女性:子宮     10.0       6,429 ★
        (以下:略)           

 B 男女別罹患率、及び罹患者数(2011年)を、【表3】として記す。
                         ・・・ 協会2016年HP
  ・罹患率の定義は死亡率と同様、10万人あたりの罹患者数を示す。
  ・罹患率は全人口に対するデータがなく、男女別罹患率を上位から記した。
  ・死亡率と同様、男性は早死傾向により女性より人口が少ないため、罹患者数が女性
 より少なくても、罹患率が女性を上回る場合がある。(下表★)

  【表3】 (部位)    (罹患率)  (罹患者数)
       男性:胃     144.9     90,083
       男性:前立腺   126.6     78,728
       男性:肺     121.3     75,433
       男性:大腸    115.9     72,101 ★
       女性:乳房    110.5     72,472 ★
       女性:大腸     80.5     52,820
       女性:胃      63.9     41,950
       女性:肺      55.5     36,425
       男性:肝臓     46.9     29,192
       女性:子宮     40.8     26,741
       男性:食道     31.7     19,728
       男性:膵臓     27.6     17,173
       男性:膀胱     24.7     15,345 ★
       女性:膵臓     24.3     15,922 ★
       女性:肝臓     22.3     14,648
       男性:悪性リンパ腫 22.1     13,766
       男性:胆のう    19.7     12,250
       (以下:略)


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2018年06月04日

看過できないポスター : 痴漢冤罪関連

痴漢撲滅キャンペーンに関わって、
愛知県警鉄道警察隊が、看過できないポスターを作成し、
批判の対象となっている。
記事は次の通り。
全文は後記する。

  「あの人、逮捕されたらしいよ。」痴漢撲滅の警察ポスターを弁護士が批判。なぜ?
     https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180603-00010006-huffpost-int
                       6/3(日) 17:54配信 ハフポスト日本版

「推定無罪の原則」を無視し、
あたかも「推定有罪」を是認するかのような表現に、
愛知県警の、男性の人権を無視したスタンスがよく現れている。

このポスターを批判しているのは、亀石さんという弁護士。
亀石さんが女性であることが、今の私には救いであった。
今の日本にも、このような女性弁護士がいてくださったのかと・・・。

亀石倫子弁護士は、
愛知県警鉄道警察隊が始めたこのポスターを、
次のように論評している。

   愛知県警のポスターでは、まだ裁判すら受けていない「逮捕」されただけの段階で、
  あたかもやったに違いないという、有罪前提のやりとりが書かれ、「性犯罪者じゃん」
  とすら言われています。こんなポスターが、県警の痴漢撲滅キャンペーンで使われて
  いれば、多くの人が「逮捕=有罪」だと誤解するし、偏見が強まることを危惧してい
  ます。県警は、当然「無罪推定の原則」を知っているでしょうが、あえて無視してい
  るのだろうかと、逆に勘ぐりたくなります。日本広告審査機構(JARO)に苦情を申し
  出ようかと思っているくらいです。

もっとも私は、彼女の発言を、すべて受け入れているわけではない。
疑義を抱くのは、記事最後の8行の部分。(「逮捕」に対する誤解とは別に・・・ 以降)
彼女は、女性たちの性的挑発傾向の強い服装の、男性に対する性的刺激を、
男性は我慢し、是認し、受け入れるべきと考えているのだろうか?

痴漢の加害対象は、むしろ派手な服装の女性ではなく、
地味で大人しそうな女性に向かう、という記事を、
私は読んだことがある。
しかしそれが事実であっても、
性的刺激の強い服装の女性に翻弄された痴漢の加害対象が、
抵抗されにくいと思われる「地味で大人しそうな女性」に向かうことは、
行動のパターンとして、あり得るのではないかと思う。

女性から与えられる性的刺激に男性が翻弄されるのは、
自然が与えた消去不能の反応様式であって、
社会生活の中で、挑発の役割を演ずる女性の服装を是とし、
翻弄される男性の感受性を非とする価値観がもしも是であるならば、それは、
男性の性的感受性に配慮しない、自己本位の、女性の傲慢さであると思う。

女性たちは、男性の性欲を知識として知っているが、
実感としてそれを理解することができない。
女性は、男性の性欲の闇を知らないのである。
年齢が高くなった私は、最近感じることがある。
男性の性欲の衰退は、これほどに楽なものかと・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【記事全文】・・・ 記事名・URLは上記の通り。

愛知県警鉄道警察隊が6月1日から始めた2018年度の「痴漢撲滅 キャンペーン」のポスターに載ったキャッチコピー「あの人、逮捕されたらしいよ。」が物議を醸している。

愛知県警はホームページで、「夏を前に軽装が増えるこの時期、列車での痴漢や盗撮などの悪質な犯罪を防ぐ」と狙いを説明しているが、「誤解を招き、偏見を助長する」という批判も出ている。どんな内容なのだろうか。

ポスターで目を引くのが、「あの人、逮捕されたらしいよ」という見出し。横にLINEのような形式で、女性2人のトークが続く。

◆「性犯罪者じゃん」◆

A「聞いた? あの人、痴漢で捕まったらしいよ。」
B「えwwwwwwwww」
A「本当本当!さっきネットニュースで見た!!そんな人に見えなかったわ」
B「気持ち悪 軽蔑だわ 性犯罪者じゃん」
A「仕事もクビになるよねー 家族も悲しむだろうなあ」
B「そりゃそうだわ 私は一生関わりたくない」
A「この先どうなっちゃうんだろう...」
B「そういえば......私先月あの人と電車で偶然会ったよ」
A「そうなんだ?! 変なことされなかった?」
B「あの時は何もなかったけど」
「なんかもう、あの人のこと思い出したくもない」
A「女性の私たちも被害に遭わないよう気をつけなきゃね」

このポスターの内容について、亀石倫子弁護士が Twitterでこう指摘した。

「これはひどい。推定無罪(裁判で有罪が確定するまでは無罪と推定される)が原則なのに、誤解を与え偏見を助長する。」

亀石弁護士に、ポスターの問題点を詳しく解説してもらった。

◆ 逮捕の段階で、すでに裁判で有罪が確定したかのような表現が使われている。◆

亀石弁護士:このポスターの一番の問題点は、逮捕の段階で、すでに裁判で有罪が確定したかのような反応をする表現が、あちこちで使われていることです。

説明すると、刑事裁判で有罪が確定するまでは、たとえ逮捕されても「罪を犯していない人」として扱わなければならないのです。これは「無罪推定の原則」と呼ばれ、世界の刑事裁判の大原則です。

「無罪推定の原則」があるので、被告人は証拠によって有罪であると認定され、その判断が確定するまでは「罪を犯していない」と見なされます。

有罪が確定すれば、自由や財産、場合によっては生命をも奪う刑を受けなければなりません。刑罰というのは、それだけ個人の人権を制限することなので、「無罪推定」をくつがえすだけの十分な証拠がそろったと、裁判官が判断することが不可欠なのです。

さらに、最初の裁判(一審)で「有罪」でも、被告人には、控訴、上告と計3回の裁判を受けることが保障されています。十分な証拠がなく、有罪であるとの確信が持てない場合は、「無罪推定の原則」に基づいた「疑わしきは被告人の利益に」の原則が適用され、無罪としなければなりません。そのくらい、「有罪」は厳しい審査を経ているのです。

ですが、愛知県警のポスターでは、まだ裁判すら受けていない「逮捕」されただけの段階で、あたかもやったに違いないという、有罪前提のやりとりが書かれ、「性犯罪者じゃん」とすら言われています。

こんなポスターが、県警の痴漢撲滅キャンペーンで使われていれば、多くの人が「逮捕=有罪」だと誤解するし、偏見が強まることを危惧しています。県警は、当然「無罪推定の原則」を知っているでしょうが、あえて無視しているのだろうかと、逆に勘ぐりたくなります。日本広告審査機構(JARO)に苦情を申し出ようかと思っているくらいです。

「逮捕」に対する誤解とは別に、このポスターでもう一つ、危惧している表現があります。それは、トークの最後にある、「女性の私たちも被害に遭わないよう気をつけなきゃね」という部分です。

痴漢に遭わないように気をつけなきゃ、と言いますが、何をどう気をつければいいのでしょうか。

性犯罪でしばしば「気をつけていなかった被害者にも落ち度がある」などという批判が被害者に向けられますが、それは「二次加害」に当たります。二次加害につながるような視点も、人権侵害を助長しかねないと思っています。

                 錦光山雅子/ハフポスト日本版ニュースエディター


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2018年06月07日

撤去された「痴漢撲滅ポスター」

前回の記事で取り上げた「痴漢撲滅ポスター」が撤去された。
予想より早い撤去に、安堵の思いがある。
以下に、撤去の記事を掲載する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【記事名】 「逮捕=犯罪者? 愛知県警作製、痴漢撲滅ポスターを撤去」
                    朝日新聞デジタル 2018年6月5日 17時50分
      https://www.asahi.com/articles/photo/AS20180605003937.html

【記事全文】

 愛知県警が痴漢撲滅を訴える目的でポスターを作製したところ、インターネット上で「逮捕=有罪の確定」と誤解させる表現があるなどとして、弁護士らによる批判が相次いだ。批判的な意見はネット上で「炎上」を引き起こしており、県警は5日、「ポスターの本来の趣旨が異なる伝わり方をした」と、貼りだした500枚を撤去した。

 ポスターは、痴漢撲滅キャンペーンの一環で、1日から県内の主要駅などに掲示。県内のデザイン会社に発注し、県警鉄道警察隊と同社で内容を協議しながら作った。費用は約9万円。

 「あの人、逮捕されたらしいよ」というタイトルのポスターは、痴漢で逮捕された男性がアニメ調で描かれている。この男性に対し、女性2人がSNS上で「性犯罪者じゃん」「仕事もクビになるよね」などと、男性を犯罪者と断定してうわさ話をしている。

 この表現を巡り、ネット上で亀石倫子弁護士らが「痴漢は最も冤罪(えんざい)が多い類型の一つで、逮捕=犯罪者扱いするのは一線を越えすぎ」などと批判。県警には、5日昼までに55件の苦情や問い合わせの電話が寄せられた。

 県警は、今回のポスターの作製理由を「今風で若者受けすると判断した」と説明。ただ、「痴漢は犯罪だという認識を広めたい、犯行をとどまらせたい、という気持ちでつくったが、本来の趣旨と異なる伝わり方になった」と、撤去に踏み切った理由を説明する。

 刑事裁判では、有罪が確定するまでは「推定無罪」が大原則。亀石弁護士は「撤去は賢明な判断。捜査機関の警察が、誤解を与えるメッセージを発信するのは問題だ」と話した。
                                (井上昇、田中恭太)


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2018年06月13日

性的冤罪事件(イギリス)

昔、キリスト教会に通っていた頃、
牧師が、聖書には全てのことが書いてあると言った。
なるほど彼が言うように、
男性の性的冤罪被害も、既に旧約聖書に記されている。
それは、創世記 39章1〜20節
ヨセフは、エジプト王宮の侍従長ポティファルの妻に性的冤罪を仕組まれ、投獄された。

誠実な女性に対しては誠に申し訳ない言い回しになるが、
私がまだ若い頃、
激務の警察官を定年まで勤めあげ、表彰までされた男性が、
ある日私に、実感をこめて言った。
「女は・・・ 悪いからね・・・」

ヨセフを罪に陥れたポティファルの妻の如き女は、
今日も存在する。

今回紹介する性的冤罪は、イギリスの事件。
ロス・バロックさんは、虚偽のレイプ告発に1年間苦しみ続け、
自宅の車庫で首を吊り、命を絶った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【虚偽の性的暴行被害で逮捕された男性、冤罪に苦しみ命を絶つ(英)】
                        2018/3/20 20:07 Techinsight
     https://netallica.yahoo.co.jp/news/20180320-54450665-techinq

 合意の上での性関係を「レイプ」と偽られたことで、ひとりの男性が逮捕された後に命を絶った。このほどその男性に容疑をかけた警察が、虚偽の告発をした女に対して捜査を開始しているが、息子を亡くした両親は警察に対して民事訴訟を起こしている。英メディア『The Sun』『Metro』などが伝えた。

 英ウスターシャー州レディッチで2015年、ある冤罪事件が起こった。フォークリフトの運転手だったロス・バロックさん(38歳)は、同年2月に知り合った女性と性的関係を持った。その後も2人は電話で互いに気のあるメッセージのやり取りをしており、合意の上で行為に及んだことはそのメッセージからも明らかであった。

 ところが3月、ロスさんはウエスト・マーシア警察から事情聴取されレイプ容疑で逮捕された。ロスさんは警察に女性とのメッセージを見せて性行為は合意だったと主張したものの、警察はスマホ上のメッセージを証拠として認めず拒否。その後、起訴されたロスさんは保証保釈金を支払って1か月間保釈の身となった。最終的に起訴は取り下げられたものの、警察から「再び起訴される可能性もあり得る」と警告され、ロスさんは女性からの虚偽のレイプ告発に1年間苦しみ続けた結果、自宅の車庫で首を吊り命を絶ってしまった。ロスさんの変わり果てた姿を発見したのは、母親のキャロルさん(74歳)だったという。遺書には「この生き地獄から自由になる」と記されてあったそうだ。

 キャロルさんと父親のロナルドさん(76歳)は、「もし警察が息子の容疑に対してきちんと捜査をしていたら、息子は死なずに済んだ。レイプ容疑は息子の人間性を変えてしまった」として現在、ウエスト・マーシア警察に対し民事訴訟を起こし、当時ロスさんと性的関係を結びながらも別の男性と交際していたとされるこの女性を逮捕するよう要求。そしてロスさんへの対応が不十分だったことを訴えた。

 今年3月16日、同警察は「ロスさん一家には深くお悔やみ申し上げます」と声明を発表したが、「ロスさんは逮捕されたが保釈されている。この件に関しては既に終わったこと」と述べた。しかしながら、女性については捜査中であることを認めている。

 このニュースを知った人からは「虚偽の訴えをした女は逮捕されて罰を受けるべき。この女がロスさんの命を奪ったのも同然」「こういう冤罪事件ってなくならないよね。警察の捜査にも絶対に問題があると思う」「やってもいない罪をでっち上げられて命を絶った男性が気の毒。両親の気持ちを思うといたたまれない。警察を訴えるのも理解できる」「最低な女だ。さぞかし自分がしたことを誇りに思っていることだろう」「男性のためにも、正しい制裁が行われることを願う」といった声があがっている。

記事冒頭に画像がある。画像は『Metro 2018年3月19日付「Man took his own life after fake rape claim left him in ‘living hell’」(Picture: Facebook)』のスクリーンショット
                    (TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)


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2019年01月17日

「男らしさハラスメント」で病んでいく男たち

昨年の12月に、印象深い記事を読んだ。
題は「“男らしさハラスメント”で病んでいく男たち」。
記事の内容には疑問を感じる部分(文中の←?)もあるが、
「男らしさハラスメント」という言葉は、
男性に強要されてきた性別役割の不当性を顕在化させるために、
有効な表現であると思う。

既に、様々の記事で述べてきたように、
旧来の性別役割、或いは性別観からの解放は、
男性より女性に於いて顕著であって、
多くの男性たちは、今も、様々の場面で、
旧来の「男らしさの規範」に呪縛されることが多い。
このような状況にあって、
男性を、不当なストレスや閉塞感から解放するために、
「男らしさハラスメント」を、一層具体的に顕在化させ、
男性解放の道に、光を当てなければならないと思う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【記事全文】 「“男らしさハラスメント”で病んでいく男たち」
                  取材・文/藤村はるな  日刊SPA! 2018/12/19
           https://nikkan-spa.jp/1536689

 女性たちは、女性であるがゆえの生きにくさを声高に訴えるようになった。一方、男性は男性特有の苦労はあれど押し黙ったままだ。その置かれた窮状と声を上げられない理由に迫る。

■ 誰にも弱音を吐けずに病んでいく男たち……

「変身願望に男も女もない」そんなセリフとともに『美少女戦士セーラームーン』の戦士に扮したりゅうちぇるが登場した、「モンスターストライク」のCMが放映され、「ジェンダーレスの象徴」として一躍話題になった。また、白岩玄の小説『たてがみを捨てたライオンたち』では、専業主夫になるか悩む男や、強さを求めて弱音を吐けない男など“男らしさ”に苦しむ男たちの姿が描かれ、多くの男性から共感を呼んでいる。

・メディアのなかだけではなく、

 「男は強くあれ。一家の大黒柱であれ」との価値観に息苦しさを感じる人々は決して少なくない。
「『男であることは、しんどい』。そんな言葉は、なかなか飲み会でも気軽に吐けないです」と、苦笑いするのが大手通信会社に勤める田中正雄さん(仮名・46歳)だ。
「昔から競争が苦手で、『出世にさほど興味はない』と同僚に呟けば、『男なのにそれで終わっていいのか?』『ビジョンがない』と馬鹿にされる。腹は立ちますが言い返せないジレンマもあります」

・こうした悲鳴を上げるのは、決して田中さんだけではない。

 「子供が熱を出したときに、会社を早引けして僕が迎えに行ったら、『嫁に行かせればいいのに。男のくせに妻が怖いのか』と同僚からの陰口が」(43歳・食品)とパタニティハラスメント(父性の侵害)を受けることもあれば、「出世コースを外れてはや数年。部下から『給料泥棒』『あのオッサンは使えない』と陰口がひどい。お局にはみんな気を使うのに、なぜ出世してない男は冷遇されるのか」(39歳・流通)と逆パワハラに悩むケースも。  

・それに対して「いかに多様性が叫ばれても、職場で男らしさを尊ぶ姿勢はまだ残る」と語るのは、人材育成企業代表の前川孝雄氏。

 「人手不足で仕事は増えているのに、社会保障費や税金負担の倍増で手取り給料は上がらない。多くの人が働く意欲を失うのは当然なのに、職場ではいまだ男性は家庭より仕事優先で、アグレッシブに働くべきとの風潮が強い。男性が育休を取ったり、出世に意欲的でないと『やる気がない』と評価を下げる企業もまだ多いです」  

・問題が起こるのは家庭も同様だ。

 「『最近の男性はもっと家事に参加するものだ』と妻に言われ、帰宅後に洗い物をすれば『やり方が違う』と怒鳴られる。これは家事ハラでは」(43歳・IT)
 「会社の業績が悪化し、給料が激減。いまや上場企業で働く妻のほうが高年収で、家に帰れば『男のくせに稼ぎが悪い』となじられる。それでも、以前同様、家賃や外食費は全部僕持ち。文句を言ったら『男が出すのは当たり前。私が稼いだお金は私のもの』とキレられました。そこも男女平等では?」(45歳・SE)


■ 世界一女性より不幸な日本の男性の実態

 会社でも家庭でも「男らしさ」を押しつけられたハラスメントに遭い、疲弊する男たち。そんな日本の男性の「生きづらさ」は、データにも。
 男女の格差を表す「ジェンダーギャップ指数【注1】」によれば、2017年の時点で日本は世界144か国中114位。男性は女性より経済面や教育面などで圧倒的に優遇されている(←?)。だが、2014年に発表された「世界価値観調査【注2】」によれば、日本は男性より女性の幸福度が上回り、男女の間の幸福度に世界一ギャップがある。つまり、恵まれているのに(←?【注3】)、幸福感を感じられない男性が多いのだ。

   【注1】 ジェンダーギャップ指数(2017年)
        1位:アイスランド  2位:ノルウェー   3位:フィンランド
        4位:ルワンダ    5位:スウェーデン ・・・・・(中略)・・・・・
       100位:中国     114位:日本    118位:韓国

   【注2】 幸福度格差(2014年)・・・「女性の幸福度」から「男性の幸福度」を
                    引いた数値:世界価値観調査(2014)
        1位:日本      2位:ヨルダン     3位:パレスチナ
        4位:リビア     5位:ジョージア    6位:韓国
        7位:シンガポール  8位:ニュージーランド 9位:エジプト
        10位:アルジェリア

   【注3】 この部分については、ある人の、次のような異論コメントがある。
      コメント・・・・・逆でしょう。幸福感を感じられない男性が多いということは、
           恵まれてないということだよ。

・なぜこうも、生きづらさを感じる男性が多いのか。産業医である海原純子氏はこう分析する。

 「年功序列や終身雇用が崩壊した現代では、仕事に打ち込んでも収入は上がらない。共働きも多いので、以前のように一家の戸主としての威厳が保てません。でも、いまさら家庭人にもなりきれない。その中間で悩み、アイデンティティが崩壊する人が増えています」  
・教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏もこう指摘する。

 「取り巻く環境が変化しているのに、依然として男性は“男らしさ”を求められがち。特に家庭では、従来の男らしさに加えて、新たに女性の社会進出への理解や家事や育児の能力も求められる。非常に負担の多い状況です」

■ 男らしさを失うことは「負け」ではない
 
 ダイバーシティが叫ばれ、女性らしさからの解放が進んだ’18年は、「#Metoo運動」を発端に男性から女性へのセクハラが暴露され、性の不平等が告発された。マッチョな男性像が否定される一方、なぜ男性らしさからの解放は進まないのか。

 これに対しておおた氏は、「経済力や強さなど、もともと男性のほうが持っているものが多いからでしょう。『女性らしさの解放=権利の獲得』とポジティブな印象があるのに対し、『男性らしさの解放=何かを失う』とネガティブな印象が強い。だから手放せないんです」と続ける。

 実際、「毎日が辛いが、弱音を吐いたら『負け』だと思っている」(47歳・医療)など自分一人で不安を抱え込む男性も多い様子。

 「男性は『何事も黙って耐える』ことを美徳とするせいか、辛くてもギリギリまでため込んでしまう。結果、うつ病や隠れアルコール依存症を発症する人も増えています」と海原氏は警鐘を鳴らす。だが一方で、変化も生まれつつある。

 「ここ最近、40代男性を中心に、ストレスチェックなどを通じて『疲れた』『心が辛い』と声を上げる人が増えてきました。事態の深刻さの表れではあるものの、多くの声が上がるほど社会も少しずつ変化していくはず」(海原氏)

「男という性」から外れることは、決して負けではないのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・【前川孝雄】・・・ FeelWorks代表取締役。400社以上で「人が育つ現場」創りを支援。青山学院大学兼任講師。著書に『一生働きたい職場のつくり方』(実業之日本社)など。

・【海原純子氏】・・・心療内科医。日本医科大学特任教授。日本生活習慣病予防協会理事。著書に『男はなぜこんなに苦しいのか』(朝日新書)など。歌手としても活動する 【おおたとしまさ】 教育ジャーナリスト。男性の育児や、子育て夫婦のパートナーシップ、受験など幅広いジャンルで活躍。近著に『中学受験「必笑法」』(中公新書ラクレ)など。

・【おおたとしまさ】・・・教育ジャーナリスト。男性の育児や、子育て夫婦のパートナーシップ、受験など幅広いジャンルで活躍。近著に『中学受験「必笑法」』(中公新書ラクレ)など。


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2019年10月28日

引きこもり問題

引きこもり問題について、YAHOO! ニュース に掲載された記事(下記)に、
ある人が、以下のようなコメントを投稿している。
日本の社会の中で、男性が置かれている状況を、非常に良く表現していると思うので、
ここに紹介する。
危機への配慮、報道に関わって、男性は、差別された存在なのである。

(追記) なお、この記事をアップした翌日、shi*****さんという人が、「ある人」への返信コメントを投稿していた。shi*****さんは、サービス残業の理不尽を含めて、男性が置かれている理不尽な状況について、具体的に指摘してくださっている。そのコメントに心動かされ、併せてここに、掲載させていただくことにした。

【記事名】 ひきこもり、40代が最多 支援先は若年層が中心
                   朝日新聞 DIGITAL  10/27(日) 19:53配信
   https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20191027-00000026-asahi-soci
                            (記事全文掲載は、略す)

【ある人のコメント】

引きこもりは、圧倒的に男性の方が多いでしょう。ところが、今回の記事を見ると、本文にも、グラフにも、性差のことが書いてない。このような傾向は、自殺問題も、癌死の問題も、孤独死の問題も同じです。要するに、社会には、男性の危機を抑制的に表現する傾向があるのです。もしもこれが女性に多ければ、「女性に多いから女性を救え」という表現が、日本中に拡散するでしょう。しかし、男性に多い危機の場合は、「男性を救え」とはならないのです。そこには、危機に耐えるべき存在としての男性の性別役割が、社会の中の同調圧力として存在します。それが、この種の危機を改善するための、大きな障壁の一つに、なっているのではないでしょうか。

【「ある人」への 返信コメント:shi*****さん 】

ごもっともです。ブラック企業で、深夜までサービス残業させられさせられたり、パワハラを受けるのも男性。でも、そこには触れないで、一概に問題とされている現状が有る。例えば、勤務時間8:30〜17:30とされていても、女性は、18:00頃には退勤できるのに、男性は、深夜までサービス残業だから、時給に換算すると、高卒女性の方が大卒男性よりずっと上、という会社も多いが、「女性の管理職の割合が低い」「女性は男性より低賃金」といった現象ばかりが取りざたされる。性被害についても同じ。被害を訴える女性側の言い分ばかりが過度に守られ続けた末に、男性は、ちょっとした事でも、セクハラ加害者とされたり、すぐに不審者とされている。日本では、男性は、「ガタガタ言わない」のが美学とされているのに対し、男に食ってかかる女性が「かっこいい女性」という、変な社会風潮が蔓延している。
                                      (以上)


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2020年03月07日

新型コロナ : 免疫力の性差

新型コロナウイルスに関して、
免疫力の性差に触れた記事があったので、
ここに、紹介する。
記事のどこが印象に残ったのかは、
お読みいただければ、すぐにわかる。

【記事名】新型コロナで武漢の研究チーム、女性の方が「潜伏期間長い」
                     3/7(土) 2:18配信 TBS News i
     https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20200307-00000010-jnn-int

【記事全文】

 新型コロナウイルスの感染が最も深刻な武漢市の大学病院の医師らが、女性の方が男性より「ウイルスの潜伏期間が長い傾向がある」とする研究論文を発表しました。

 武漢大学人民病院の研究チームが発表した論文によりますと、1月末までのおよそ1か月間、新型コロナウイルスの感染が確認された患者を調べたところ、月の後半になるにつれ、女性の割合が上がっていったということです。また、先月20日までに感染が確認された2045人の患者について、女性は症状が軽度と中度のグループに多い上、無症状の患者も多かったということです。

 一般的にホルモンと免疫システムの関係で女性の方が病原体の影響を受けにくく、強い免疫反応を生むということもあり、調査の結果、女性は男性より潜伏期間が長く症状も比較的軽い傾向にあるとしています。

 また、研究チームは無症状患者の女性が感染を拡大させる可能性があるとして、症状がなくても患者などとの接触歴があればPCR検査を行い、推奨されている14日を超える期間、隔離すべきだと提言しています。(06日19:05)
                         最終更新:3/7(土) 2:18  TBS系(JNN)


posted by 翠流 at 09:43| Comment(0) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月03日

壊れていく男たち (2)・・・ ある知人への手紙

3週間遅れで、たまたま、次の記事を読みましたが、
とうとうここまできてしまったか、という感じですね。

  ◆ 政府が方針を決定 性犯罪者に「GPS」義務化を検討 ◆
                  2020/06/12 06:21 ・・・・・ テレ朝 news
    https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000186036.html
         記事全文は、末尾に記す。

以前、一度書いた記憶がありますが、
もうずいぶん前に、米国で、
ミーガン法の適用によって過去の性犯罪を公開された転入男性が、
自殺をしました。
彼は、本気で、立ち直りたいと思っていたのではないか?
と思ったりして、
ミーガン法の理不尽を、強く感じましたね。
しかし、性犯罪に再犯が多いのは事実のようで、
抑止のための、説得力ある対案を提示できなければ、
GPS装着を、
容認せざるを得ないような気もしますね。

ところで、
男性の性犯罪増加の、要因分析が、
ネットニュースに乗らないので、
私は、違和感を感じ続けていますが、
もしかすると、要因分析の中に、
体制批判や女性批判が登場するので、
出せないのかもしれない、
などと、思ったりもするのですよ。

戦後の、日本人の集団を考えると、
移出や移入はあるにしても、
総人口に対しては、近似的に無視できるでしょうから、
日本人の遺伝子構成は、
近似的には変化していないと、
考えて良いと思うのです。
とすれば、日本人男性の性犯罪増加の原因は、
外部環境の変化にあるわけで、
そういう視点を含め、
複数の、性犯罪心理学の専門家と、
腰を据えて、
話しをしてみたいと、
思うことがあるのですよ。
もしかするとそこには、
男性の「弱者性」が、
潜んでいるような気がするのです。

ところで、Aさんの発言の、
他の高再犯率犯罪との、量刑の平等性の問題は、
説得力があると思いますが、
平凡な市民は、そういうことは、
殆んど意識していないでしょうね。
Aさんが、ネットか何かで、
拡散させれば、別なのでしょうが ・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【記事全文】 政府が方針を決定 性犯罪者に「GPS」義務化を検討

政府は性犯罪や性暴力の対策を強化するため、初めての方針を決定しました。性犯罪者にGPS(全地球測位システム)機器の装着の義務付けを検討することなどが柱です。

橋本男女共同参画担当大臣:「性暴力被害者や関係者の思いと声を正面から受け止めて性暴力をなくしていくという政府の決意と具体的な取り組みの方針を示すものであります」
 方針には仮釈放中の性犯罪者らにGPS機器装着の義務付けを検討することが明記されたほか、児童らにわいせつ行為をした教員は原則、懲戒免職とすることなどが盛り込まれました。「#MeToo」運動や「フラワーデモ」など性被害の根絶を求める声が高まっていることを背景に策定されました。

posted by 翠流 at 01:35| Comment(9) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする