2013年06月08日

防災・復興の取組指針・・・案から指針へ

しかし、明けない夜

 前回の記事で取り上げた「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(案)」は、その、男性に対する差別性を、東京のある団体(注1)がブログ記事として取り上げてくださり、関係の方々が意見書も送ってくださった。その、全国からの意見募集の過程を経て、指針案は(奇跡のように)男女両方に配慮した内容に改善され、「指針」として5月31日に公開された。尤も、「解説・事例集」には、その改善は及び切らず、今も、指針の内容と乖離した男性差別が温存されているし(注2)、私自身もまだ斜読であるから、今後、新しく気づくこともあるだろう。私は、それらを含めて、今後の災害対応の記事を書きたいと思うが、当初の予測と異なり、指針にかなりの改善が見られたにもかかわらず、晴れない心の私がいる。それは、先日、上記の団体のブログ記事となった、横浜4高校の女性専用車両増設署名活動の件もあるが、それ以前に、今の日本で日々拡大する女性優遇、男性差別の風潮に、近い日の解決がないことを感じているからだと思う。その風潮は、決して女性差別解消の理想的な形ではなくて、差別撤廃運動の過程で現れる逆差別を伴いながら拡大していると、私は認識する。今回の「防災・復興の取組指針(案)」の件にしても、法の下の平等を定めた憲法の直下にあるはずの内閣府で、しかも、男女の人権の尊重を謳った男女共同参画社会基本法第3条を擁する男女局が、あのような、男性への配慮を軽んじた指針案を提示してくること自体が、私にとっては大変な衝撃だったのである。昨年の9月に行なわれた防災基本計画の修正(中央防災会議)にしても然り。私は、その「避難場所の運営管理」の内容について、中央防災会議に問い合わせをしたが、二人の職員が「男性に配慮しないとは書いてない」などと発言をした。その、したたかな不義の言葉、裏切りの詭弁に、私は今も、強い失望を感じているのである。

 前回の記事と重複しつつの加筆にはなるが、確定指針が公開されるまでの間、私は、もしも、指針案の男性への差別性が解消されなければ、内閣府男女局を提訴しようなどと、捨て身のような思いを抱えつつ、情報収集を始めていた、裁判のことなど右も左もわからない私は、地元弁護士会の無料電話相談や、東京弁護士会や、日弁連に、問い合わせの電話をしていた。「あなたがしようとしている訴訟は行政訴訟でしょう。行政訴訟は私にはできない。それを得意とする弁護士を探さなければ・・・」という、ある弁護士の言葉。或いは、「あなたのような訴訟をするためには、クリアしなければならない条件が二つあると思う。あなたの場合、果たしてそれを満たしているかどうか・・・」という、地方法務局のある職員の言葉。裁判に無知な私が、提訴の思いで右往左往する滑稽な姿、そういう姿が、日本国憲法14条、そして13条の直下にあるはずの部局が作った指針案によって、なぜ現れなければならなかったのか、私には今も理解できないのである。

(注1)記事「裏切りの男女共同参画」に記した「ある団体」に同じ。該当部分の引用は
   次の通り。・・・・・ ところで私は、この頃、男性の人権を守ろうとする人たちとの接
   触を求めて、東京のある団体にたどり着き、・・・・・
(注2)後日、記事「修正されなかった解説・事例集」で詳述する。


2013年07月09日

全国の男女共同参画へ・・・・・意見書・要望書の送付

(2020年7月:加筆)

◆ 既に、記事「裏切りの男女共同参画」に記したように、今年3月に公開された「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(案)」は、その女性限定配慮、或いは男性への配慮の脆弱、不存在等が修正され、5月に「指針」として公開された。例えば「3 避難所 (1) 避難所の開設」の一部を、指針(案)と指針で比較すると、次のように修正されている。

  指針(案)・・・避難所の開設当初から、男女別トイレ、女性専用の物干し場、更衣室、
      授乳室、女性専用スペ−スを設けること。
  指針・・・・・・・避難所の開設当初から、授乳室や男女別のトイレ、物干し場、更衣室、
      休養スペ−スを設けること。

◆ ところが、この部分に対応する解説事例集の「避難所チェックシ−ト」の修正は、下記引用文【注1】のように為され、指針(案)から指針への修正内容は反映されなかった。【注1】の修正前後のチェック項目を併せ読むと、語句は「男性」を「異性」に変えてあるが、大項目は、【女性や子育て家庭に配慮した避難所の開設】のままで、修正されていない。従って、チェック項目の「異性」は「男性」と理解され、発災時の避難所開設にあたっては、物干し場や更衣室や休養スペ−スは、全て女性専用のみ設置されるだろうと、私は、率直に言って強い不安を抱いたのである。
 因みに、私は、21年前から、ある地方都市の住宅街に住んでいるが、この21年間、私は、洗濯をして、ズボンの下に着けていた1枚の下着を、人に見える場所に干したことは唯の一度もなく、全て部屋干しなのである。そういう感受性の男性を、「男性である」という理由によって、避難所での配慮から疎外してよいのか。避難所では日常の再現は不可能であっても、物干し場は、せめて男女別に分け、女性専用だけではなく、男性専用も作ってほしいのである。

 【注1】 解説事例集「避難所チェックシ−ト」
   修正前・・・【女性や子育て家庭に配慮した避難所の開設】
     □ 男性の目線が気にならない更衣室、授乳室、女性専用スペ−ス等
     □ 外から見えない女性下着等の洗濯物干し場
   修正後・・・【女性や子育て家庭に配慮した避難所の開設】
     □ 異性の目線が気にならない物干し場、更衣室、休養スペ−ス等
     □ 授乳室

◆ この【注1】の修正について、ある人は、「被災時に現実的な意味を持つのは、指針ではなくチェックシ−トであって、その修正をこの程度にとどめたのは、男女局の担当者の作意ではないか」と言った。そして、記事「裏切りの男女共同参画」の最終節に書いたように、まさに、この彼の言葉を裏付けるかのように、3年後の熊本地震に際して、熊本市男女共同センターは、指針本文ではなくチェックシートの通りの女性限定配慮を展開したのであった。

◆ とりあえず私は、この「避難所チェックシート」の、男性への配慮不存在について、下記【注2】のような内容の文書を、内閣府男女共同参画局に対しては「意見書」として、全国各都道府県と政令指定都市の男女共同参画部局と防災担当部局に対しては「要望書」として、郵送した

◆ なお、この要望書には、解説事例集の「備蓄チェックシート」に関する要望も記されている。内容はお読みいただければわかるが、チェックシートの最終項目として、女性には下着の備蓄が記されているが、男性には記載がないのである。ひどい話である。女性には生理があると言うかもしれないが、男性でも排泄に関わる疾患があれば、常時、下着の汚れの不安に晒される。しかも、はっきり申し上げれば、女性には優れた生理用の下着があるが、男性には、そのような下着は皆無なのである。社会には、男性に対してはそのような配慮は不要であるかのような、ハラスメントの如き価値基準が存在する。ひどい話である。なお、男性にも綺麗好きな人はたくさんいる。因みに私は、朝起きればシャワーを浴びて下着を換え、就寝前にも、少なくともシャワーは浴びて下着を換える。避難所で、女性だけに新しい下着が配られ、男性には配られなければ、それは、男性に対する人権侵犯だろう。 関連して、3年後の熊本地震の時、私は、避難所での下着の配布について、熊本県内の、ある男女共同参画担当の女性と電話で話しをしたことがある。その時、彼女は私に言った。「そういえば翠流さんが仰るように、私たちのところに送られてきた下着は、全て女性用ばかりでしたね・・・・・」。全く呆れた話である。「男女共同参画」が、その美名と乖離した「女性限定支援センター」になっている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【注2】 全国発送文書 ・・・ 以下の文書は政令指定都市に発送したものを示す。

                                平成25年7月1日 
全国各政令指定都市
男女共同参画担当部局 様
防災危機管理担当部局 様                            
(        )                      ( 翠 流 ) 
                 要 望 書 (1)

     内閣府男女共同参画局により作成された、次の資料の扱いについて。

    1.男女共同参画の視点からの、防災・復興の取組指針(概要)
    2.男女共同参画の視点からの、防災・復興の取組指針
    3.男女共同参画の視点からの、防災・復興の取組指針(解説・事例集)
                      
 5月31日に公開された上記の資料につきましては、既に、内閣府男女共同参画局から
政令指定都市に向けて、その文書が発送されていることと存じますが、指針が「案」で
あった段階で行われた意見交換会(3月28日)と、その後の意見募集に、一国民として参
加させていただいた者として、上記の資料の扱いにつきまして、要望書を送付させてい
ただきます。
 私は主に、指針(案)に欠落していた、男性の人権・プライバシ−に対する配慮につ
いて発言をさせていただきましたが、幸いなことに、それが付け加えられる形で、指針
(概要)と指針が完成され、大変感謝しております。しかし、残念ながら、「解説・事例
集」には、「指針」の精神が反映されていない部分があり、各自治体の担当者が、「解説
・事例集」を用いて被災対応を考えた場合、避難所で、男性に対する、人権・プライバ
シ−の軽視あるいは無視の起こる可能性が高いと思われ、この要望書を送らせていいた
だくことにいたしました。今回は「解説・事例集 p.81避難所チェックシ−ト」及び「p.
79 備蓄チェックシ−ト」を取り上げさせていただきました。チェックシートの内容と、
それに対する意見は、以下の通りです。よろしくお願い申し上げます。

                   記

【避難所チェックシ−ト:解説・事例集 p.81】

   女性や子育て家庭に配慮した避難所の開設
     □ 異性の目線が気にならない物干し場、更衣室、休養スペ−ス等
     □ 授乳室
     □ 間仕切り用パ−ティションの活用
     □ 乳幼児のいる家庭用エリア
     □ 単身女性や女性のみの世帯用エリア
     □ 安全で行きやすい場所の男女別トイレ(鍵を設置)・入浴設備の設置
      (仮説トイレは、女性用を多めにすることが望ましい)
     □ ユニバ−サルデザインのトイレ
     □ 女性トイレ・女性専用スペ−スへの女性用品の常備

◆ 問題点
      題が「女性や子育て家庭に配慮した避難所の開設」となっているため、
     最初のチェック項目の「異性」が「男性」を指すこととなる。従って、
     内容が、女性だけに対する配慮となり、男性に対する配慮が欠落する。
  ◆ 意見
      題の「女性や子育て家庭に配慮した避難所の開設」を次のように変える。
      ・・・・・・・「男女の人権と子育て家庭に配慮した避難所の開設」

【備蓄チェックシ−ト:解説・事例集 p.79】
  ◆ 要望
      女性に対しては下着の備蓄が促されているが、男性に対しては記載がない。
     男性も清潔な下着がほしい。「男性についても下着を備蓄する」と付け加える。

  なお、上記以外の部分につきましても、追って、要望を追加させていただくことが
 あるかもしれません。申し添えます。



2013年08月03日

内閣府と全国の防災担当部局へ

  全国の自治体は、内閣府の中央防災会議が昨年9月に決定した「防災基本計画」をもとに、「地域防災計画」を策定している。防災基本計画の「避難所」の項目に記された、プライバシーに関わる女性限定配慮の問題点を指摘し、女性だけではなく、男性に対しても、具体的な配慮が必要であることを、主張しておかなければならない。被災地の避難所で、女性には更衣室があるが、男性には更衣室がない、というような、男性に対する人権無視は、是正されなければならない。私は、以下に記す要望書を送るにあたって、あらかじめ、全国の書類送付先に電話を入れ、防災の担当者と話しをしている。担当者の発言は一様ではなく、配慮を感じる場合もあるが、全く逆の場合もある。中にはひどい男もいて、「男性はそのへんで着替えてもらって」などと、平然と発言をする男が1人いた。鈍感な男の存在は認識しているが、防災の担当者が鈍感なのは、やはりショックなのである。私は、問題ありと思えば、長時間に渡る発言もするが、、たかが一国民でしかない私の発言など、すぐに忘れられてしまうように思う。私が送る要望書にしても、書類の山に埋もれ、忘れ去られてしまうのではないだろうか。しかし、今の私にできることはそれくらいしかない。
 私は、内閣府の防災担当に次の要望書を、そして、全国各都道府県と各政令指定都市の防災担当には、続いて記した要望書を送る。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(以下に要望書を記すが、文中の「下線」は、ブログ上は反映されていない。)

                                 平成25年8月1日
内閣府 政策統括官 防災担当 様
                                 ( 翠 流 ) 
                           
             防災基本計画に関する要望書

       防災基本計画(平成24年9月6日 中央防災会議)の、次の部分  
     に見られる、男性に対する具体的配慮の欠如、人権軽視の是正について。

         第2編 地震災害対策編. 第2章 災害応急対策.      
   第5節 避難収容及び情報提供活動.2 避難場所.(2)避難場所の運営管理

 上記「 (2) 避難場所の運営管理」には、下記引用文のように、女性に対する具体的な配慮
が記されている一方で、男性に対しては、これに相当する具体的配慮は全く記されていませ
ん。このため、災害時の避難所では、男性に対するプライバシ−を無視した対応がなされる
可能性が非常に高く、それは、特に私のような、プライバシ−への配慮を強く求める男性に
とっては、非常に大きい苦痛を強いられるものであります。被災という極限状況の中で、男
性への配慮の欠落、人権無視がおこらないように、「(2) 避難場所の運営管理」に、下記下線
部のような、男性に対する具体的配慮を付け加えるとともに、全国各都道府県・各政令指定
都市の防災危機管理部局に対しても、適切な方法により、改善の通達をしていただきたく、
お願い申し上げます。男性にも人権はあります。配慮の文章を付け加えてください。
因みに、内閣府男女共同参画局が、5月30日に公開した「男女共同参画の視点からの防災・
復興の取組指針」は、その、p.12「3避難所−(1) 避難所の開設」に、男性に対しても具体
的な配慮を付け加える形で完成されました。これに習い、防災基本計画を見直していただき
たく、強くお願い申し上げます。

                    記

〖引用文〗(2)避難場所の運営管理

  【現在の文章】
  ○ 地方公共団体は、避難場所の運営における女性の参画を推進するとともに、男女の
   ニ−ズの違い等男女双方の視点等に配慮するものとする。特に、女性専用の物干し
    場、更衣室、授乳室の設置や生理用品、女性用下着の女性による配布、避難場所に
   おける安全性の確保など、女性や子育て家庭のニ−ズに配慮した避難場所の運営に
   努めるものとする。

  【現在の文章に付け加えていただきたい内容:男性に対する具体的配慮】
    また、男性に対しても、人権・プライバシ−に対する配慮を忘れることなく、
   男性専用の更衣室、男性が下着を干せる専用スペ−ス等の確保に努めるものとする。
   また、男性用下着も備蓄し、配布すること。

 尚、私のような、プライバシ−に対する配慮を強く望む男性がいることをご理解いただけ
ないようであれば、私が、「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(案)」につい
て、内閣府男女共同参画局に送付した意見を、ご覧いただきたく、強くお願い申し上げます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                                 平成25年8月1日
全国各都道府県 
防災危機管理担当部局 様
(        )                        ( 翠 流 ) 
                           
            地域防災計画策定に関わる要望書

      防災基本計画(平成24年9月6日 中央防災会議)の、次の部分  
    に見られる、男性に対する具体的配慮の欠如、人権軽視の是正について。

         第2編 地震災害対策編. 第2章 災害応急対策.
   第5節 避難収容及び情報提供活動.2 避難場所.(2)避難場所の運営管理

 地域防災計画策定にあたって使用される防災基本計画(中央防災会議)の、上記「 (2) 避
難場所の運営管理」には、下記引用文のように、女性に対する具体的な配慮が記されていま
すが、男性に対しては、これに相当する具体的配慮が全く記されていません。このため、災
害時の避難所では、男性に対するプライバシ−を無視した対応がなされる可能性が非常に高
く、それは、特に私のような、プライバシ−への配慮を強く求める男性にとっては、非常に
大きい苦痛を強いられるものであります。被災という極限状況の中で、男性への配慮の欠落、
人権無視がおこらないように、「 (2) 避難場所の運営管理」に、下記下線部のような、男性に
対する具体的な配慮を付け加えて、地域防災計画を策定していただきたく、強くお願い申し
上げます。男性にも人権はあります。配慮の文章を付け加えてください。
因みに、内閣府男女共同参画局が、5月30日に公開した「男女共同参画の視点からの防災・
復興の取組指針」は、その、p.12「3避難所−(1) 避難所の開設」に、男性に対しても具体
的な配慮を付け加える形で完成されました。これに習い、地域防災計画につきましても、男
性に対する具体的配慮を付け加える形で策定していただきたく、強くお願い申し上げます。

                    記

〖引用文〗(2)避難場所の運営管理

  【現在の文章】
  ○ 地方公共団体は、避難場所の運営における女性の参画を推進するとともに、男女の
   ニ−ズの違い等男女双方の視点等に配慮するものとする。特に、女性専用の物干し
    場、更衣室、授乳室の設置や生理用品、女性用下着の女性による配布、避難場所に
   おける安全性の確保など、女性や子育て家庭のニ−ズに配慮した避難場所の運営に
   努めるものとする。

  【現在の文章に付け加えていただきたい内容:男性に対する具体的配慮】
    また、男性に対しても、人権・プライバシ−に対する配慮を忘れることなく、
   男性専用の更衣室、男性が下着を干せる専用スペ−ス等の確保に努めるものとする。
   また、男性用下着も備蓄し、配布すること。

 尚、私のような、プライバシ−に対する配慮を強く望む男性がいることをご理解いただけ
ないようであれば、私が、「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(案)」につい
て、内閣府男女共同参画局に送付した意見を、ご覧いただきたく、強くお願い申し上げます。


2013年08月28日

国立教育政策研究所へ(1)

内閣府男女共同参画局(以下、男女局)のホ−ムペ−ジを見ていると、
様々の箇所に、女性限定配慮、或いは女性優遇配慮が存在する。
要するに、男性への配慮は、不存在、または脆弱である。
今回は、男女局が、平成24年版男女共同参画白書の作成に使った資料の一つ、
国立教育政策研究所文教施設研究センタ−が作成し、
全国の教育委員会に配布したアンケ−ト項目の、
男性への配慮の不存在を取り上げる。
その、「学校施設の防災機能に関する実態調査」という名のアンケ−トには、
「女性のプライバシーに配慮したスペースの確保」という項目があるが、
男性に対しては、これに相当する項目がない。
私は、この件について、
国立教育政策研究所・文教施設研究センタ−に、
次のような要望書を送る。
内閣府男女局にも、関連した要望書を送る予定であるが、
その記事は次回掲載する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                                平成25年8月27日
国立教育政策研究所 
文教施設研究センタ− 様
                                  ( 翠 流 )
                 要 望 書

    「学校施設の防災機能に関する実態調査」の、調査項目に見られる、
         男性に対する人権無視と、その改善について。

 8月23日に、●●様にお話しさせていただきましたように、文教施設研究センタ−から
全国の教育委員会に発送されている「学校施設の防災機能に関する実態調査」の調査項目
には、「女性のプライバシーに配慮したスペースの確保」がありますが、男性に対しては、
これに相当する項目がありません。プライバシ−に対する配慮は、人間の尊厳に関わる重
要な事項であるにもかかわらず、女性だけに配慮し、男性に配慮しないのは、男性に対す
る人権無視であり、放置できない差別であると考えます。
 因みに、内閣府男女共同参画白書(平成24年全体版)、本編・第1部・特集・第2節・
1「避難所の状況」の、「第1−特−17図」によれば、「災害直後からの避難所での生活に
ついて困っていること」として、「プライバシーが確保されていない」ことをあげた被災
者の割合は、女性で39.0%ですが、男性でも30.7%が「困っている」と答えています。
また、同白書「第1−特−18図、備蓄や支援物資に対する要望」では、「プライバシ−間仕
切り」の要望件数が、女性で29件、男性で27件となっており、男性の場合も、プラバシ−
に対して配慮を求める気持ちは強いのです。
 また、もしも仮に、プライバシ−に対して配慮を求める男性の割合が、上記のデ−タよ
り少ない調査結果があったとしても、プライバシ−が人間の尊厳に関わる事項であること
を考えれば、プライバシ−に対する配慮は、たとえ少数者であっても、それを強く望む人
のためにはなされなければならないと考えます。
 男性にも羞恥心の強い人がいます。「男性は我慢しなければならない」というような、
不当な性別役割の強要が、絶対に発生しないよう、配慮を強く求めます。
 以上の観点から、次の2点を強く要望します。

                   記

【要望1】 今年度、既に全国の教育委員会に送付し、結果を集約中のアンケ−トについ
    ては、「女性のプライバシーに配慮したスペースの確保」の項目だけについて、
    改めて、それを、例えば「男女のプライバシーに配慮したスペースの確保」のよ
    うに修正したアンケ−トを作成し、全国の教育委員会に配布し、集約し直すこと。

【要望2】 来年度以降については、「女性のプライバシーに配慮したスペースの確保」
    の項目を、必ず、例えば「男女のプライバシーに配慮したスペースの確保」のよ
    うに修正して、アンケ−調査を実施すること。

 因みに、今年の5月30日に内閣府が公開した「男女共同参画の視点からの、防災・復興の
取組指針」p.12−(1)「避難所の開設」は、3月28日に公開された「指針(案)」の「避難
所の開設」に欠落していた、男性のプライバシ−に対する配慮を、付け加える形で完成さ
れました。この視点に習い、文教施設研究センタ−も、上記2点の要望を実現していただ
きたく、強くお願い申し上げます。

 ・・・・・ 同名の後掲記事 (2) (3)に続く。


2013年09月01日

内閣府男女共同参画局(調査課)へ ・・・・・ (その1)

前回の記事(2013/8/28)で取り上げた、災害対応に関わるアンケート、
国立教育政策研究所が作成し、全国の教育委員会に配布している「学校施設の防災機能に関する実態調査」の、調査項目に見られる女性限定配慮、男性への配慮不存在について、
私は、その調査結果を白書に使用した内閣府男女共同参画局(以下、男女局)に対して、
以下のような要望書を送った。
男女局から、国立教育政策研究所に対して、
女性だけではなく男性のプライバシ−にも配慮して、アンケ−ト項目を修正するよう、
発言をしてほしいという要望である。

国の部局として、憲法の直接支配を受けるはずの内閣府男女局、
13条には個人の尊重が謳われ、14条には法の下の平等が謳われている。
また男女局自身が、
「男女の人権の尊重」を謳った男女共同参画社会基本法第三条(注1)、に立脚している。
条文の詭弁的解釈は捨て、男性にも配慮してほしい。
男性にも羞恥心の強い人がいて、羞恥は人間の尊厳に関わるのである。
男性を動物のように扱うのはやめてほしいのである。

(注1)【男女共同参画社会基本法第三条】
  ・・・・・ 男女共同参画社会の形成は、男女の個人としての尊厳が重んぜられること、
    男女が性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮
    する機会が確保されることその他の男女の人権が尊重されることを旨として、
    行われなければならない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                               平成25年8月30日
内閣府男女共同参画局 調査課 様
                               ( 翠 流 )
                 要 望 書

  男女共同参画白書(平成25年・全体版)本編・第1−8−3図の作成に使用された
    「学校施設の防災機能に関する実態調査(国立教育政策研究所)」の、
     調査項目に見られる、男性に対する人権無視と、その改善について。

 内閣府男女共同参画局が、平成25年の白書を作るにあたり、本編「第1−8−3図:避難
所となる学校における防災関係施設・設備の整備状況」の作成に用いた、国立教育政策研
究所「学校施設の防災機能に関する実態調査」の項目には、「女性のプライバシーに配慮
したスペースの確保」がありますが、男性に対しては、これに相当する項目がありません。
プライバシ−に対する配慮は、人間の尊厳に関わる事項であるにもかかわらず、女性だけ
に配慮し、男性に配慮しないのは、男性に対する人権無視であり、放置できない差別であ
ると考えます。
 因みに、内閣府男女共同参画白書(平成24年全体版)「第1−特−17図」によれば、「災
害直後からの避難所での生活について困っていること」として、「プライバシーが確保さ
れていない」ことをあげた被災者の割合は、女性で39.0%ですが、男性でも30.7%が「困
っている」と答えています。また、同白書「第1−特−18図、備蓄や支援物資に対する要
望」では、「プライバシ−間仕切り」の要望件数が、女性で29件、男性で27件となってお
り、男性の場合も、プラバシ−に対して配慮を求める気持ちは強いのです。
 また、もしも仮に、プライバシ−に対して配慮を求める男性の割合が、上記のデ−タよ
り少ない調査結果があったとしても、プライバシ−が人間の尊厳に関わる事項であること
を考えれば、プライバシ−に対する配慮は、たとえ少数者であっても、それを強く望む人
のためにはなされなければならないと考えます。
 男性にも羞恥心の強い人がいます。「男性は我慢しなければならない」などという、不
当な性別役割の強要、人権無視が絶対に発生しないよう、配慮を強く求めます。

                   記

 以上の観点から、私は既に、国立教育政策研究所文教施設研究センタ−に対して、調査
項目修正の要望書を提出しました。しかし、一国民でしかない私の要望だけではあまりに
も弱い。つきましては、内閣府男女共同参画局から、国立教育政策研究所・文教施設研究
センタ−に対して、男女両方の人権を尊重する視点から、次のような内容の発言をしてい
ただきたく、強くお願い申し上げます。

【発言内容】・・・ 「学校施設の防災機能に関する実態調査」の調査項目のうち、「女性の
プライバシ−に配慮したスペースの確保」については、女性だけではなく、男性の人権に
も配慮する視点から、それを、たとえば「男女のプライバシーに配慮したスペースの確保」
のように修正すること。今年度、既に全国の教育委員会に送付し、結果を集約中のアンケ
−トについては、この項目だけについて、改めて、項目を修正したアンケ−トを作成し、
全国の教育委員会に配布し、集約し直すこと。

 以上、よろしくお願い申し上げます。


2013年09月04日

男女別統計の不当な扱い (その1)

                 (1) 統計があったにもかかわらず。
                 (2) 再び、「裏切りの男女共同参画」

 既に、このブログの「裏切りの男女共同参画」に記したように、今年の3月28日に公開された「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(案)」は、例えば「避難所の開設」のような、プライバシ−への配慮が大きな問題となる項目について、女性に対しては手厚い配慮が記されていたにも関わらず、男性への配慮は皆無で、私は強いショックを受けた。「指針(案)」は、その後、意見募集の過程を経て、男性への配慮も付け加える形で修正されたが、「解説・事例集」の、例えば、避難所や備蓄のチェックシ−トの如きは、記事「全国の男女共同参画へ」に記したように、言葉を小細工に修正しただけで、男性への配慮の欠落は「指針」と同様に存在した。私はこの件について、内閣府の男女共同参画局ともあろう部局が、つまりは、国の部局であるからして、憲法の「法の下の平等」「個人の尊重」は、直接支配として当然あるはずだろうし、男女共同参画社会基本法三条に則り、「男女の個人としての尊厳・男女の人権の尊重」を実践すべきはずの内閣府男女局が、あのような、男性軽視の、無視の「指針(案)」を作成したこと自体が、今も信じられないのである。「男女共同参画という美名に彩られた部局がそんなことをするはずはない」という無条件の信頼が、以前の私にはあったが、それが全て瓦解するような経験であった。

 しかも、最近になって気づいたのであるが、平成24年(2012年)版男女共同参画白書には、既に、女性だけではなく男性にも、プライバシ−への配慮を強く求める被災者がいたことを示すアンケ−ト結果があったのである。私はそれを、記事「内閣府男女共同参画局調査課へ(その1)」の中に記したが、改めて要点を書けば、次の通りである。

   @ 「災害直後からの避難所での生活について困っていること」として、「プライ
    バシーが確保されていない」ことをあげた被災者は、女性で39.0%であるが、男
    性でも30.7%存在する。
   A 「備蓄や支援物資に対する要望」では、「プライバシ−間仕切り」の要望件数
    が、女性で29件、男性で27件となっている。

 要するに、数値として若干の差はあっても、プラバシ−への配慮を求める気持ちは、女性限定ではなく男性にも存在する。このようなアンケ−ト結果が既にあったにもかかわらず、男女局は、男性への配慮を捨象して「指針(案)」の「避難所」の項目を作成した。酷い話である。本来ならばプライバシ−への配慮は、アンケ−ト結果がなくてもなされるべき人権上の必須の配慮と考えるが、男女局は、アンケ−ト結果があってもなお、男性への配慮を捨象したのである。全くそれは、私の感受性からすれば、男性を人間として見ていないかのようなハラスメントなのである。

 尤も、「指針(案)」の初めの総論的部分、災害対応に際しての「基本的な考え方」を示した部分には、とりあえず、p.4に、次のような文章【引用1】はあったのである。

   【引用1】 避難生活において人権を尊重することは、女性だけでなく、男性に
       とっても必要不可欠であり、どのような状況にあっても、一人ひとりの
       人間の尊厳、安全を守ることが重要である。

 この文中の「女性だけでなく、男性にとっても」という奇妙な表現は、完成指針では「女性にとっても、男性にとっても」に書き換えられるが、「どのような状況にあっても、一人ひとりの人間の尊厳、安全を守ることが重要である」という部分については、まさにその通りと感動の極みなのである。ところが、各論を読み進めれば進めるほど、この美しい理念は姿を消し、女性限定あるいは女性優遇の配慮ばかりが目立つようになっていたのである。

 しかし私は、内閣府男女局の人たちが、全てこのような女性限定優遇配慮の発想をするとは思っていない。2011年の12月には、記事「裏切りの男女共同参画」に書いたようなBさんとの出逢いがあったし、指針案提示以後も、男女局への問合せをする中で、男性を軽んじるスタンスに疑義を呈する職員の方たちとの出逢いがあった。しかし、男女局の中では、このような、基本法三条に則った正論は市民権を得られないのではないかと感じる。上の【引用1】と、男女局の災害対応の間に存する不整合、基本法三条との乖離の主因は、良識ある職員の方たちの不存在ではなくて、上からの圧力、或いは既に男女局の中で支配的となってしまった男性差別是認の同調圧力にあるのではないかと、今の私は感じている。

(2) 再び、「裏切りの男女共同参画」

 災害対応を素材として記事を書いているが、問題はそれだけにあるわけではなく、男性軽視は、内閣府男女局の施策全体にあると私は感じている。局所的な一部には男性に対する配慮もないわけではないが、しかし、総じて言えば、施策は、男女平等実現を逸脱して、女性優遇配慮に強く傾斜する傾向にあり、男女双方の人権を視座に据えた誠意ある職員も、その奔流に巻き込まれざるを得ない状況になっていると感じる。最近は、男女局内部で行われている研修についても、その内容が気になるのである。もしかするとそこには、新任の人達への洗脳教育が存在するのではないかと、私は強く危惧するのである。

 今後は、災害対応だけではなく、積極的改善措置(ポジティブ・アクション)や健康支援等も取り上げたいと思うが、内閣府男女局には、女性優遇を非常に巧みに正当化しようとする利益誘導的作為、或いは詭弁が存在すると感じる。そして推測ではあるが、その背後には、知的レベルが高く、非常に自己中心的な活動家の存在があるように思う。それは、過去の女性差別への報復であると、そういう見方はあるのだろうが、しかしそれはまた、新しい報復の連鎖を生むだろうと私は思う。


2013年09月15日

男女別統計の不当な扱い (その2)

            (3) 統計的差別、或いは、初めに女性優遇の結論ありき。
            (4) 思い出す、気になるニュ−ス
            (5) 被災者の自殺統計

(3) 統計的差別、或いは、初めに女性優遇の結論ありき。

   ・・・・・ 男女共同参画白書(平成24年:全体版)・本編・第1部
          「特集・第2節(被災者の状況)」の説明文を素材として。 

 前回の記事(1)を補完する内容になるが、(1)で取り上げた数値を用いて分りやすく表現すれば、避難所で「プライバシーが確保されていないことに困った」被災者が、女性で39.0%、男性で30.7% という数値が白書に存在する。この数値を取り上げて、ことさら性差を強調し、男性は女性より割合が小さいから、プライバシーへの配慮は女性限定で良く、男性への配慮は不要である、というような主張をすれば、それは統計的差別であって、配慮されない30.7%の男性は人権侵犯とでも言うべき被害を受ける。それでも、「あなたは男性なのだから我慢をしろ」というような性別役割の強要を、口には出さなくても平然とするのが、内閣府男女局の体質であると、そういう認識を、私はこの3年間の経験で持つようになってしまった。その背景については、既に具体的な事例を挙げて述べてきたが、最近、白書の様々の部分に、類似の特徴を持つ文章のあることに気づくようになった。今回は、その一例を、白書中の統計資料【注1】の説明文【注2】について記す。この、私の発言を、「小さなこと」と言う人がいるようであれば、それは個性を無視した「男らしさハラスメント」である。例えば、避難所での「入浴、シャワ−、プライバシ−、トイレ」等に関わる配慮は小さなことではない。以前、ある政党に災害対応について問合せの電話をした時、受けた女性が、私に、「でも、そういうことって小さいことですよね」と言った。しかし、もしも電話をした私が女性であったなら、彼女は「小さなこと」とは言わなかっただろう。そういうジェンダーバイアスが、男性に対しては存在する。

    【注1】統計資料:「第1−特−17図」からの引用数値
            ・・・・ 避難所で困っている人の割合(男女別・複数回答)(%)
                          (男性) (女性)
       「シャワ−や入浴があまり出来ない」・・・・・ 42.6  49.5
       「プライバシ−が確保されていない」・・・・・ 30.7  39.0
       「トイレの数が少ない」・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20.3  27.8

    【注2】上記資料に関する説明文
           ・・・・平成24年白書全体版、本編・第1部・特集・
              第2節(被災者の状況)・1(避難所の状況)から引用。
        前出の内閣府・消防庁・気象庁「津波避難等に関する調査」(平成23年)
       によると、災害直後からの避難所での生活について困っていることとして
       は、女性は、「シャワ−や入浴があまり出来ない」(49.5%)、「プライバ
       シ−が確保されていない」(39.0%)、「トイレの数が少ない」(27.8%)
       の割合が、男性に比べて高くなっており、女性の方が避難所での生活につ
       いて不便と感じている人が多くなっている。

 上記【注1】の数値からわかるように、男性でも「不便を感じている」人は、決して少なくはない。しかし、その実態は文章では表現されておらず、女性にとっての不便さばかりが強調されている。この表現と、今までの記事で指摘してきた内閣府男女局の女性限定配慮体質は必然として結びつきやすく、男女局が、この文章を、男性の統計数値の提示なくして一人歩きさせ、災害対応時に、シャワ−・プライバシ−・トイレ等に関わる配慮を、すべて女性優先で行い、男性が、理不尽な我慢のもとに強いストレスを強いられる可能性は十分あると、私は経験的認識として懸念するのである。
 因みに、このような、性差の意図的強調によって、女性側への利益誘導を企図しようとする男女局の体質が、例の「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」の最終項目、「8 男女別統計の整備【注3】」の文章に、よく現れていると、私は感じる。

    【注3】「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」の
                      最終項目、「8 男女別統計の整備」

      ○ 防災・復興の施策を推進する際に男女共同参画の視点を反映するために
       は、男女が置かれている状況をデータ等により客観的に把握することが重
       要であることから、災害発生時は、被災者及び災害対応を行う者に関して、
       男女別統計の整備に努めること。
      ○ 被災者等に対して行われる意識調査において、一般に世帯主を対象とし
       た世帯単位のアンケート調査では女性の意見を把握することは難しいこと
       から、【注4】世帯の構成員ごとの意識をきめ細かく把握できるような調
       査方法や集計方法を可能な限り工夫すること。(指針案では【注4】の部
       分に「個人単位など」という語句があった。他に修正部分はない。)
      ○ 災害が発生してから急に男女別統計を整備しようとしても、地方公共団
       体の業務負担能力等から実行は困難なことから、平常時より、男女の置か
       れた状況を客観的に把握できる統計の在り方について検討を行い、男女別
       データを可能な限り把握できるようにしておくこと。

 要するに、ここに記されている内閣府男女局のスタンスは、常時からの性差の強調であり、その背後には、女性優遇配慮正当化の企図があると私は感じる。男女局は恐らく、男女別統計の結果を予測しており、得られた数値を、「女性は」「男性は」という二項対立的性差の強調と女性優遇配慮正当化の素材として用いようとする意図があったのではないかと推測する。しかしそれは、男女局自らが、災害対応の「基本的な考え方」として、「取組指針」のp.4「4:男女の人権を尊重して安全・安心を確保する」に書いた理念と乖離する。そしてその乖離は「統計的差別」の出現と是認である。少数者の人権を捨象してはならない。私は再び引用する。男女局は、p.4に、次のように書いたではないか。

   【指針:p.4からの引用】 
     4 男女の人権を尊重して安全・安心を確保する
        避難生活において人権を尊重することは、女性にとっても、男性にとっ
       ても必要不可欠であり、どのような状況にあっても、一人ひとりの人間の
       尊厳、安全を守ることが重要である。

 私はこの引用文の視点に立って、指針案「8 男女別統計の整備」の文章の改善要望を、「意見書」の一部として記し、男女局に発送したが、全く反映していただけなかった。

(4) 思い出す、気になるニュ−ス

 ところで、一年ほど前であったか、私は、新聞で、ある女性ボランティア団体の活動を知った。彼女たちは、被災地で暮らす女性のガン患者、ガンの治療で脱毛に苦しむ女性に、ウィッグを贈る活動をしていた。被災という極限状況の中で、しかもガンという、それだけでも極限状況の病を抱えて苦しむ人にウィッグを贈る。その活動には、誰もが拍手を送るだろう。しかし、私はよくわからないのである。彼女たちは、なぜ、ガン治療で脱毛に苦しむ男性にはウィッグを贈らないのだろう? 

 もう一つ、ラジオ番組であったが、別の女性ボランティア団体の、被災地での活動が紹介されたことがあった。彼女たちは花の髪飾りを作り、被災地の女性に配っていたのだった。それは、すべての人たちに、美しい話として受け止められるだろう。しかし彼女たちは、なぜ、男性の胸にも一輪の花を、とは考えないのだろう。大震災という困難な状況の中で、身も心も疲弊する被災地での話だ。男性であっても胸に一本の花を贈られれば、心打たれ、たとえば一人で仮設住宅に帰り、一人の部屋で涙する男性はいるだろう。

 もう一つ、思い出すことがある。それは、被災者の自殺統計のこと。

(5) 被災者の自殺統計

 平成24年版男女共同参画白書(全体版)・本編・第1部・特集・第2節(被災者の状況)・5(心の健康状況)・第1−特−31図 には、被災者の男女別自殺者の割合が、次の数値としてグラフ化されている。
                                男性   女性
   東日本大震災に関連する自殺者数(平成23年6月〜24年2月) 75.4%  24.6%
   全国の自殺者数(平成23年)                68.4%  31.6%

 しかし、なぜかこの自殺の記事は、白書の「概要版」では削除されてしまった。私は、強い違和感を覚え、11月に、男女局に削除理由の問合わせをした。直接の担当者と話すことはできなかったが、中を継いでくれたSさんから、次の回答を聞いた。
    削除理由 @ 概要版にはページ数の制限がある。
         A 自殺データより、もっと重要なことがある。
         B 被災者の自殺データと、他の地域の自殺データに大差はない。

 しかし、いのちの重さを考えたとき、「自殺よりもっと重要なことがある」と言ってよいのだろうか? 「ページ数に制限がある」ことが削除理由になるのだろうか? もしかすると、男女局の概要版担当者は、「男性に顕著な危機はできるだけ切り捨てたい」と、心の底で考えていたのではないだろうか?


2013年09月26日

ショックだった、「女性だけへの物資配布」

(2020年7月:加筆)

 「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」の「解説・事例集」には、既に述べた2種類の「チェックシート」以外にも、男性を捨象した女性限定配慮の記事が複数あり、私は大変ショックを受けた。今回はその中の一つ、解説・事例集p.38の「取組事例13」「女性のニ−ズに寄り添った物資の支援(宮城県登米市)」を取り上げる。

 東日本大震災の当時、登米市には、被災対応として、男女共同参画条例策定委員会有志で結成された「宮城登米えがおねっと」という団体があった。彼女たちは、避難所で暮らす女性(だけ)に対して、配慮の行き届いた「ニ−ズ調査」を行い、全国から物資を募り、「回答者一人一人のニ−ズに合った、基礎化粧品・メイクアップ用品・サイズに合った下着や生理用品、ハンドクリ−ム、裁縫箱など」を、「合計2回にわたって配布した」のである。この団体は、もともと「男女共同参画」関係者でありながら、「女性(だけ)を支援することを目的として結成された」もので、出発点から基本法三条:男女の人権の尊重(注1)と乖離しした集団だったのである。このような、男性排除でありながら男女共同参画と言う名の「偽りの仮面」を被った実践が、全国の至る所で、あたかも当然であるかの如く行なわれてきたし、今も行われている。その自己中心性が、もしも過去の女性差別への報復であるならば、それと同じ思いが、報復の連鎖の予感と共に、私の心の中に怨恨として蓄積するようになっている。
               (注1)記事「裏切りの男女共同参画」の(注1)を参照

 ところで、この「登米えがをねっと」の、男性を切り捨てた実践の不当性を訴えると、例えば「女性には生理があるから」というような反論が聞こえてきそうなのであるが、しかし、踏み込んではっきり書けば、男性に生理はなくても、排泄系の疾患を抱え、毎日下着が汚れる男性は決して少なくはなく、しかも男性には、そのような疾患に対応する下着類は全く販売されていないのである。女性は生理用品で対応できても、男性には対応用品が全くない。このような、男性に対する配慮の社会的不存在については、いずれまた別の機会に書きたい思いがあるが、仮にそのような疾患を持たない男性であっても、男性であるが故に下着の替えが支給されないのは、余りにもひどいジェンダーハラスメントではないのか。巷には、男性の人格に対する誹謗として「男はクサイ」などという表現があるが、しかもこの侮蔑に下着の女性限定配布が加われば、まさにそれは、ダブルスタンダードとしての男性差別、人権侵犯ではないのか。因みに私は、起床時も就寝前も、必ずシャワーを浴びて下着を替える。そのような男性にしてみれば、宮城登米えがをねっとの実践は、まさに、吐き気を覚える男性差別なのである。

 ハンドクリームの女性限定配布も理解の範疇を超える。あの東北の被災地で、男性は、被災者の性別を問わず、全ての人の暮らしを助けるために、ガレキの処理のような肉体労働を背負ったであろう。彼らの手荒れがどうであったかは想像に難くない。しかし、にもかかわらず、この「みやぎ登米えがおねっと」は、女性だけにハンドクリームを配ったのである。全く、そのような差別の処遇があってよいのだろうか? さらに加えて彼女たちは、全国から支援物資を募り、「回答者(女性)一人一人のニ−ズに合った、基礎化粧品・メイクアップ用品・・・・・」を配っている。しかしそれでは、彼女たちは、男性のニーズを調べたのか。彼女たちは、男性の日常を歪曲して評価しているのではないか。ニーズの事例として私事を書けば、私はもう長い間、全国でも有名な某エステサロンの、ジェンダーレスのエッセンスとローションとクリームを毎日使っているし、アイブローで眉を描いている。洗髪の時は、シャンプーだけではなくトリートメントを使うし、シャンプーは頭皮ケアのものを含めて2種類使っている。私は、男性専用化粧品は使わないが、市販の男性化粧品の多様さを見れば、そこにニーズのあることは明白であろう。勿論、毎朝、殆んどの男性が使うであろう用品を含めてである。

 もう一つ、裁縫箱の女性限定配布も非常に気になる。裁縫箱のない単身男性や父子家庭はどうするのか。綻びた衣類、破れた衣類、取れたボタンを、直せないではないか。一般的に言えば、男性は女性より生活のスキルが低く、裁縫も下手な人が多いだろう、ならば一層、手厚い配慮の裁縫箱が、男性には必要なのではないか?

 ところで、この、「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」の「解説・事例集」の「取組み事例13」について、もしも内閣府男女局が、その記事の末尾、或いは欄外に、「男女共同参画の視点から、男性に対しても同様の配慮が必要である。」というような一文を書けば、私は、「登米えがおねっと」は批判しつつも、「取組み事例13」の掲載については受容しただろう、しかし、指針案の修正期間があったにもかかわらず。そのような配慮は全く為されなかったのである。


2013年11月25日

ひどすぎる男性無視の復興アンケ−ト(1)

内閣府男女共同参画局が、昨年行い、
結果を、今年6月にホームページにアップした調査に、
「東日本大震災からの復興に関する男女共同参画の取組状況調査」(注1)がある。
     (注1)http://www.gender.go.jp/policy/saigai/report2012FY/index.html
その「アンケート調査結果」の、
「調査結果 [PDF形式:533KB]」の45ペ−ジに、
図表5-5-1「避難所運営の際に男女共同参画の視点を反映させた取組」という、
グラフ化された結果があるが、
私は、その、アンケート項目を見て、
非常に強いショックを受けてしまった。
それは、女性だけを対象とした配慮項目に彩られ、
男性への配慮を切り捨てた調査だったのである。

アンケ−ト項目は、次のようになっている。

  ・男女別トイレ
  ・避難所の運営体制への女性の参画
  ・女性用物資(生理用品や下着等)の女性による配布
  ・女性用更衣室
  ・女性のニ−ズの把握(聞き取り、意見箱等)
  ・間仕切りによるプライバシ−の確保
  ・授乳室
  ・女性に対する相談窓口の開設・周知
  ・乳幼児のいる家庭用エリアの設置
  ・女性専用の物干し場
  ・女性に対する暴力を防ぐための措置
  ・その他

この項目には
男性用更衣室も、男性のニ−ズの把握も、
男性に対する相談窓口の開設・周知も、
男性専用の物干し場も、ない。
相談窓口に関わって言えば、
東日本大震災関連の自殺者の 75.4% が男性であると、
既に、平成24年版男女共同参画白書の全体版に、
書いてあるにもかかわらず、である。

このような、ひどい男性無視のアンケ−トを、内閣府は、
「男女共同参画の視点」という、「偽りの美名」を使って行なったのである。
このような男性差別の調査を、
憲法14条の直下にあるはずの内閣府男女局が行うことなど、
私は、全く予想していなかった。

ところで、既に災害対応関連の別の記事に記してきたように、
「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(案)」は、
その「解説・事例集」には放置できない男性差別を残しつつも、
「指針」それ自体には、男性への配慮も付け加えられ、
5月に公開されたのである。
では、上のアンケ−ト調査は、
今年は、どのような項目で行われたのだろう?
そして、今後はどのような項目で行われるのだろう?
この件について、私は先週、内閣府男女局に問い合わせの電話をした。
その回答については、
次回の同名の記事(2)に記す。


2013年12月06日

国立教育政策研究所へ (2)

8月28日に掲載した記事、
「国立教育政策研究所へ(1)」に記した要望書の内容について、
先日、電話で対応を問い合わせたところ、
●●氏が、
今年度調査済みの項目については修正できないが、
来年度に向けて、今年度中に調査項目を全般的に見直すと言った、
そこで改めて、男性の人権に関わる要望書を、
国立教育政策研究所へ送ることにした。
要望書は次の通り。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                                平成25年12月6日
国立教育政策研究所 文教施設研究センタ−様
                                   ( 翠 流 )
                 要 望 書

          「学校施設の防災機能に関する実態調査」の、
             調査項目見直しに関わる要望書

         男性に対する人権軽視・人権無視を回避するために

 本年8月27日に、そちらに送付させていただきました要望書、【「学校施設の防災機能に
関する実態調査」の、調査項目に見られる、男性に対する人権無視と、その改善について】
の扱いにつきまして、11月21日に、●●様に、電話にて、問い合わせをいたしましたとこ
ろ、「今年度中に、項目全体を見直す」とのご返事をいただきました。そこで、男性に対
する人権軽視・人権無視を回避するために、改めて要望書を送らせていただきます。調査
項目の見直しに際しましては、次の「1.基本的な観点」をふまえ、「2.具体的内容」を、
「学校施設の防災機能に関する実態調査」の調査項目に、組み入れていただきたく、強く
お願い申し上げます。

                    記

1.ふまえていただきたい「基本的な観点」
 @ すべての人間は、尊重されるべき「人権」を持っている。「人権」が、軽視・無視
  ・侵害されるようなことがあってはならない。「不当な性的偏見」や「先入観」等に
  よって、「人権」を、軽視・無視・侵害してはならない。
 A 人間の感受性は多様であり、男性の中にも、羞恥心の強い人、プライバシ−の尊重
  を強く求める人がいる。そういう男性の人権が、「男性である」ことを理由に、軽視
  ・無視・侵害されるようなことがあってはならない。「男性は我慢しなければならな
  い」などという、不当な価値観の押しつけは、絶対にしてはならない。
 B プライバシ−に対する配慮は、性犯罪防止のためだけになされるものではない。プ
  ライバシ−への配慮は、本来、「人間の尊厳」を守るための配慮である。心身ともに
  疲弊してたどり着いた避難所で、男性にはプライバシ−に対する配慮がないなどと、
  人権の侵犯にも相当するような状況は、絶対に作り出してはならない。

2.組み入れていただきたい「具体的内容」
 @ 女性用更衣室だけではなく、男性用更衣室も必ず設置する。
 A 男女別トイレを必ず設置する。男性が、たとえ小用であっても、屋外でしなければ
  ならないような状況は、絶対に作り出してはならない。
 B 下着の物干し場については、女性用だけではなく、男性用も必ず設置する。因みに、
  私は独身で、今の居住地に来て約20年になるが、この20年間、私は、洗濯をしたとき
  に、スラックスの下に身につけていた1枚の下着を、人に見える場所に干したことは、
  ただの一度もない。この20年間、全て部屋干しである。そういう男性もいるのである。
 C 休息等に使われる性別の専用スペ−スは、女性用だけではなく、男性用も設置する。
 D すべての人のプライバシ−を守るために、十分な「間仕切り」が作れるよう、十分
  な資材を用意する。

3.【追記】 先回の要望書にも記しましたように、内閣府が、5月31日に公開した「男女
  共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」は、男性のプライバシ−に対する配慮
  を付け加える形で完成されました。これに習い、文教施設研究センタ−も、上に記し
  た男性に対する配慮を付け加え、調査項目を設定していただきたく、強くお願い申し
  上げます。

・・・・・ 同名の記事(3)に続く。


2013年12月12日

ひどすぎる男性無視の復興アンケ−ト(2)・・・ 男女局 総務課へ

 11月25日に掲載した記事、「ひどすぎる男性無視の復興アンケ−ト(1)」で取り上げた、男性への配慮項目の欠落について、私は、内閣府男女共同参画局に、電話で幾つかの質問と発言をしたが、12月5日に、担当者から回答を得た。その内容は次の3点に要約される。

 @ 調査は、対象とした自治体や被災者への負担を考え、1回限りという計画で行った。
 A 従って、今後行う予定はない。
 B 今後、災害発生時に同様の調査を実施する場合は、(翠流)さんの要望のように、
  男性にも配慮した調査項目を設定する。

 現在、男女局のホームページに掲載されている該当の記事、「東日本大震災からの復興に関する男女共同参画の取組状況調査」(注1)の、「調査結果 [PDF形式:533KB]」の45ペ−ジ、図表5−5−1「避難所運営の際に男女共同参画の視点を反映させた取組」には、上記Bに相当するコメントの付記はなく、男女局は、男性に対する配慮の欠落を、HP上では是正することなく、調査結果を全国に発信し続けることになる。従って、不満と批判は強く残るが、とりあえず、今後の方向については、「男女共同参画」という言葉と乖離しない回答を得た。その内容を確認し、確かな形として残したいという思いから、私は、男女局総務課に、改めて、次のような要望書を送ることにした。今後への申し送りが確かになされ、男性への配慮の欠落が、是正されることを願う。
       (注1)URLは、前回の同名の記事(1)の(注1)を参照のこと。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                                平成25年12月12日
内閣府 男女共同参画局 総務課 様
                                 ( 翠 流 )
                 要 望 書

     「東日本大震災からの復興に関する男女共同参画の取組状況調査」
          に見られる、男性に対する人権無視の指摘と、   
   今後の災害対応における、男性に対する人権無視・人権軽視の回避について。

 既に今月5日に、総務課防災担当の ○○○ 様から、防災担当者4名の会議の結果であ
るとして、ご回答いただいた件ではありますが、その内容を確認し、文書として明確な形
で残したいという思いから、改めて要望書を送らせていただきます。
 11月27日に、私から ○○○ 様に発言させていただきましたように、本年6月7日に、
内閣府男女共同参画局ホ−ムペ−ジの「災害対応」に掲載された記事、「東日本大震災か
らの復興に関する男女共同参画の取組状況調査」の45ペ−ジ、図表5−5−1「避難所運営
の際に男女共同参画の視点を反映させた取組」に記された調査項目は、下記のように、そ
のほとんどが、女性だけに対する配慮に終始しており、男性に対する配慮、具体的には「男
性用更衣室」「男性のニ−ズの把握(聞き取り、意見箱等)」「男性に対する相談窓口の開
設・周知」「男性専用の物干し場」は完全に欠落しています。因みに、「物干し場」につき
ましては、私は現在の居住地に来て約20年になりますが、この20年間、私は、洗濯物を干
すときに、自分がスラックスのの下に身につけていた1枚の下着を、人に見える場所に干
したことは、ただの一度もないのです。すべて部屋干しです。そういう男性もいるのです。

 【図表5−5−1:調査項目】
   男女別トイレ。 避難所の運営体制への女性の参画。 女性用物資(生理用品や
   下着等)の女性による配布。 女性用更衣室。 女性のニ−ズの把握(聞き取り、
   意見箱等)。 間仕切りによるプライバシ−の確保。 授乳室。 女性に対する相
   談窓口の開設・周知。 乳幼児のいる家庭用エリアの設置。 女性専用の物干し場。
   女性に対する暴力を防ぐための措置。 その他

 前述のように、図表5-5-1 の名称には「男女共同参画の視点を反映させた取組」と書き
ながら、その調査項目には男性に対する配慮が存在しません。この、名称と内実の乖離、
それは、男性に対する人権無視という倫理的な問題点であると同時に、男女共同参画社会
基本法第3条、そして日本国憲法第14条に抵触する内容であると考えます。
 この私の発言につきまして、○○○ 様は、防災担当者4名の会議の結果であるとして、
今後の災害発生時には、私の発言のような要望を取り入れる形で、つまりは、「女性の人権
だけではなく、男性の人権にも配慮して」調査項目を設定することを確認したと、回答し
てくださいました。しかし、人権尊重の原点に立ち帰って考えれば、それは、本来、この
調査の開始時点で考慮されるべき事項であったはずと考えます。男性にも人権はあります。
男性の人権を無視しないでください。本年5月に公開された「男女共同参画の視点からの
防災・復興の取組指針」の4ペ−ジには、「避難生活において人権を尊重することは、女
性にとっても、男性にとっても必要不可欠であり、どのような状況にあっても、一人ひと
りの人間の尊厳、安全を守ることが重要である。」と記されています。この精神を忘れる
ことなく、真の「男女共同参画の視点」から、今後の施策が実施されるよう、強く要望し
ます。