2018年10月25日

多様性の尊重を求めて

2017年 6月26日 に、このブログに掲載した記事、
「ジェンダー・アイデンティティー(2)」の末尾で、
私は、ベンジャミン(H.Benjamin)の、
「性指向尺度(Sex Orientation Sukale)」を取り上げ、
自己認識を「T型:仮性異性装嗜好 」と書いた。
この「T型」は、WHO(世界保健機関)の ICD-10 であれば、
「両性役割服装倒錯症」に含まれるようであるが、
このような性別違和の問題について、
先日、ある人から、いくつかの質問を受けた。
今回は、その中から、
次の質問への、私の回答を掲載する。
掲載の理由は、社会に対して、
多様性の尊重を求めるからである。

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【質問】 (あなたは当事者として)、周囲からどのように扱われることを望みますか ?
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【私の回答】
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  「私個人として」ということであれば、私の個性を認め、受け入れ、尊重して欲しい、
 ということになりますが、一般化して言えば、「男性は」 「女性は」というような、二項
 対立的な視点ではなく、人間の多様性を認め、受容し、誰もが幸福感を得られるような
 社会的対応を望む、ということになると思います。固定的な性別観や性別役割の強要は、
 性同一性障害やXジェンダーの人達に限らず、様々な個性を持つ人達、そして様々な社
 会事象について、ジェンダーハラスメント、或いはセクシュアルハラスメントを引き起
 こすと思います。それは、不当な性的偏見に基づく人権侵犯だと思います。私には法学
 の知識はありませんが、多様性を踏まえた「個人の尊重」は、憲法13条に、そして「人
 権尊重の平等」は14条に、保障されているはずと思っています。

  様々の社会事象について、人権尊重に関わる発言を補足します。いわゆる「性別違和
 感」との重複部分を持つ事象と、持たない事象の両方があると思いますが、例えば、災
 害対応(被災者支援)、いのちの支援(健康支援・自殺対策)、その他様々な危機に対す
 るセイフティーネット、消費の世界の営業戦略、そして、日常生活での様々な支援・対
 応等についても、固定的性別観・性別役割の強要、多様性を無視した人権軽視・無視、
 過去の差別に対する反動としての新しい差別、或いは温存されたままの差別が、非常に
 多く存在していると思います。私は、人権尊重の平等を求めて、自分なりに、合法的な
 取組みをしてきたつもりですが、壁が非常に厚く、道は遠いと感じています。

  性的マイノリティー(LGBT)の人権擁護については、恐らくは、それが法務省の「主
 な人権課題」の中に記載されるようになったために、つまりは、国家権力の一部を手に
 することができたために、救いの道が開けるようになったと私は認識しています。それ
 は、社会が多様性の尊重へ向かう端緒として、画期的で、非常に重要な役割を果たして
 いると思います。しかし、今も国家権力から認知されず、疎外され、大衆運動としても
 成熟できていないその他の多様性、つまりは、人数に限らず、疎外と未成熟の中にある、
 という意味でのマイノリティーに対する人権尊重の運動は、Xジェンダーの顕在化が、
 その一部に光を当てるようになったとはいえ、今も様々な壁に阻まれ、疲弊から脱却で
 きない状態にあるのが、今の日本の社会だと思っています。
                                    (以上)


posted by 翠流 at 01:20| Comment(0) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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