2018年09月24日

著名人AとNHKの誤り:スフィア基準の誤った引用(災害対応)

被災地の避難所の、トイレの設置に関わって、
著名人AとNHKが、誤った情報を拡散させている。
詳細は、下記掲載のA氏宛送信メールに記してあるが、
原因は災害対応に関わる「スフィア基準(後述)」の誤った引用にある。

誤報の要点を、あらかじめ書けば、
男性と女性のトイレ所要時間は、
実際には「 男性:女性=3:5 」であるのに(下記【※】参照)、
AとNHKは、「スフィア基準(後述)」を誤って引用し、
「男性:女性=1:3=(3:9)」として、
男性が小用に要する時間を無視したのである。
結果として、避難所では、男性には小用分のトイレが与えられないことになり、
地震であろうが豪雨であろうが、
男性は、小用を避難所の外でせざるを得なくなる。
それは、男性の、安全、健康、そしてプライバシーへの配慮の欠落であり、
併せて、環境衛生への逆行である。

著名人AとNHKの誤りの原因は、
下記の送信メールに詳述してあるように、
スフィア基準(下記:注2)の読み間違いにあると推測するが、
もしも、男性用小便器を無視した恣意的な女性優遇であるとすれば、
更に酷い話である。
今の日本は、日常も、災害対応の如き非日常も、女性優遇ばかりで、
特に避難所での生活への配慮は、
ブログで繰り返し書いてきたように、あまりにも女性限定配慮に傾斜し、
男性である私は、その、男性に対する人権侵犯の如き施策に、
日々、煩悶するばかりなのである。

 【※】 2013年3月に内閣府で行われた「男女共同参画の視点からの防災・復興の
      取組指針(案)」の意見交換会の日、私は会場の中央に座り、挙手をして、
      避難所の更衣室やトイレ等の設置について発言をした。この集会の終了後、
      参加者のある女性、恐らくは、どこかの自治体の男女共同参画部局から出張
      で参加した女性であろうと推測するが、彼女が私に近づいてこう言った。「女
      性と男性のトイレの所要時間の比は、女性:男性=5:3ですよ。だから、
      3:1(=9:3)にする必要はないと思いますけれどね・・・・・」。
       今年の5月の連休の頃、某大学の女性教授が、旅先でのトイレについて、
      女性:男性=2:1という発言をしていた。この比は上記の5:3に近いが、
      彼女の女性優遇願望が含まれた数値ではないかと推測する

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

著名人Aへの送信メールは次の通り。9月17日の、午前深夜に送信した。

◆ 災害対応要望書 ◆ (できれば、北海道(被災地)に行く前に読んでください。)

 小生、●●県在住の(翠流)と申します。東日本大震災・熊本地震・西日本豪雨等の災害対応につきまして、情報収集・集会への参加・要望書の発送等を行ってきた一国民として、Aさんの認識の、客観的な誤りを一つ指摘させていただき、加えて、災害対応に関わる要望を送信せていただきます。下記の、@、A(a.b.c.d)、Bにつきまして、宜しくお願い申し上げます。

@ 「NHK NEWS WEB」の、Aさんが登場している記事(注1)には、「トイレの所要時間は女性が男性の3倍であるため、避難所のトイレの数も、女性と男性の比を3対1にする必要がある」という内容が記されていますが、「女性:男性=3:1」という比は、「スフィア基準(下記:注2で検索)」を読めばわかりますように、「女性の大小便用の個室と男性の大便用の個室」の比であって、男性用小便器は含まれていません。
 トイレの所要時間の男女比は、男性の小用を含めれば「女性:男性=5:3」で、これが、排泄に要する時間の性差です。しかしスフィア基準の比は、「男性の小用に要する時間」を含めていないので「3:1」となっているのです。
 スフィア基準(注2)には、「可能であれば、男性用小便器も設置する」と書いてあります。私も、男性用小便器を設置してほしいと強く思います。理由は、男性にも羞恥心の強い人がいること、そして、健康への配慮、環境衛生への配慮です。
 昨夜、19時15分からのNHK第一ラジオのニュースによれば、Aさんは、北海道胆振東部地震の被災地に向かうとのこと。現地では、ぜひ、この、「トイレの所要時間は、女性:男性=5:3」であるという事実を踏まえて、トイレの設置に対応していただきたく、お願い申し上げます。

(注1)・・・・・(詳細は、ここでは省略する)
(注2)インターネットで「スフィア・ハンドブック2011年版(日本語版)」を検索し、
  これを読み進めると、記事途中のクリックで、「日本語版」のダウンロードが可能。
  この「日本語版」の 101ページには、次のように記されている。
    2.:公共の場所では、トイレは定期的に適切な方法で清掃、維持する システム
     とともに提供される。分類された被災集団のデータを利用して、女性用と男性
     用のトイレの個室数の比率が3:1となるように計画する。可能であれば、男
     性用小便器も設置する(「付記3:災害状況下での公共の場所および施設にお
     ける最低トイレ数」参照)。

A 東日本大震災であるにしろ熊本地震であるにしろ、「更衣室の設置・下着類の配布・衛生用品の配布・物干し場の設置」等については、常に女性への配慮が優先され、男性は、ニーズがあっても主張することができず、我慢を強いられてきました。男性の中には、確かに鈍感な人もいますが、羞恥心の強い男性、清潔を強く求める男性、疾病を抱え衛生用品を必要としている男性もいます。このような事実を踏まえ、下記(a)〜(d)の配慮を要望します。

 (a) 更衣室は性被害の防止だけのために作られるものではありません。それ以前に、
  着替えに伴う羞恥への配慮として必要です。羞恥心の強い男性のために、男性用更
  衣室も作ってください。
 (b) 女性だけでなく男性も清潔な下着を求めています。男性にも下着を配って下さい。
 (c) 男性の衛生用品について、具体的に踏み込んで書きます。やや重い肛門疾患や、
  軽度でも、排便障害・排尿障害を抱えている男性は、衛生用品を必要としています。
  女性ならば生理用品や生理用の下着で対応できますが、男性にはそれがないのです。
  しかし幸いなことに、「ユニ・チャーム」が、近年、次の商品を開発しました。
    ・ライフリー さわやかパッド男性用 ・・・・・・・ 男性の軽い尿もれに対応
    ・ライフリー さわやか軽い便もれパット ・・・ 軽い便もれ対応(男女共用)
  女性の生理用品だけではなく、このような男性の衛生用品についても、被災地への
  支援を、宜しくお願い申し上げます。
 (d) 物干し場も、更衣室と同様です。日常生活の中で、下着を常に部屋干しにしてい
  る男性もいます。他人、特に女性には下着を見られたくないのです。女性用物干し場
  だけでなく、男性用物干し場も作ってください。

B 男性には、「自分は男だから我慢しなければならない」と自分に言い聞かせ、自分の本当のニーズを表面に出せないことが多くあります。それを放置するのではなく、上記のような配慮を男性にもしてください。女性だけではなく男性にも、配慮されるべき人権があるはずです。男性に、つらい思いをさせないでください。宜しくお願い申し上げます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 以上がA氏への送信メールであるが、この件に関連して、私が、2013年に、上記の「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(案)」に対して男女局に送った意見書の中から、関連部分の一部を下に引用する(注3)。
 因みに、その「指針(案)」の本文には、次のように、A氏やNHKと同様の誤認に基づく文章が記されていたが、確定した「指針」では、以下のように修正された。また、「解説・事例集(案)」の関連部分も、以下のように修正された。

    ・修正前の「指針(案)」p.12
        ・・・・・トイレの設置数の割合は、できるだけ男性:女性=1:3となる
          ことが望ましい。
    ・修正後の、確定「指針」p.12
        ・・・・・仮設トイレは、男性に比べて女性のほうが混みやすいことから、
          女性用トイレの数を多めにすることが望ましい。

    ・修正前の「解説事・例集(案)」p.28
        ・・・・・トイレは、安全面から、男女別に設置することが必要です。その
          数は、男女比を1:3とすることが国際的な基準(スフィア・プロ
          ジェクトに基づく)とされていることも踏まえて設置することが望
          まれます。
    ・修正後の、確定「解説・事例集」p.29
        ・・・・・ 男性に比べて女性の方がトイレの所要時間が長いことなどから、
          国際的な基準(スフィア・プロジェクトに基づく)では、トイレの
          個室数の比率が男性:女性=1:3となるように計画し、可能であ
          れば、男性用小便器も設置することが推奨されています。

(注3)【男女局への意見書からの引用文】

・私自身の感受性について書かせていただければ、東日本大震災のとき、私の居住地でもガソリンを入れるのが困難となり、私は、道路で約半日間待たされて、ようやくガソリンを入れたが、待つ間、付近に民家しかなくなり、小用に非常に困ったことがあった。私は、車を降りて周囲を走り回り、ある墓地の、周囲を囲む高いブロック塀の、人からは絶対に見えない場所にたどり着いて、ようやく小用を足したのである。そういう感受性の男性の人権を、どのように考えるかという問題だと思う。意見交換会の当日配られた「解説・事例集(案)」の28ペ−ジの欄外には、トイレの設置比「男性:女性=1:3」について、それが「スフィア・プロジェクト」による国際的な基準であるとの記載があるが、私の排泄に関わる感受性からすれば、「1:3」が妥当である根拠など全くない。比は「3:5」に是正されるべきである。

・(注3)について補足するが、この意見書を書いた時、私は、まだ、「スフィア基準」そのものを読んではいなかった。意見書は、生活実感からの発言である。


posted by 翠流 at 01:11| Comment(0) | トイレの男性差別 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。