そのニュースに関わって、記事をアップする。
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一見、痴漢などするはずがないと思われるような青年が、
ポスターに、大きく描かれていた。
要するに愛知県警鉄道警察隊は、
全ての男性を、痴漢の可能性を持つ存在として疑えと、
そういうメッセージを、このポスターで発していた。
「痴漢撲滅」と称して、「全ての男たちを痴漢予備軍と見なせ」と、
男性に対する人権侵犯を顧みないメッセージ。
愚かな軽率さをもって、唯々、女性だけ守ることに徹した愛知県警鉄道警察隊。
その男性差別に、強い吐き気のような感覚を覚える。
しかも「推定無罪」の原則を無視し、
「推定有罪」是認の如き表現を使った愛知県警鉄道警察隊。
そのスタンスは、
無罪の原田信助さんを自殺に追いやったあの事件と同じではないのか?
女性が痴漢被害から守られれば、
男性が痴漢冤罪被害で人生を破壊されても構わないと、
愛知県警鉄道警察隊は、そう思っていたのか?
このポスターは、予想より早く撤去された。
安堵の思いがある。
以下に、朝日新聞デジタルの記事を掲載する。
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【記事名】 「逮捕=犯罪者? 愛知県警作製、痴漢撲滅ポスターを撤去」
2018年6月5日17時50分
https://www.asahi.com/articles/photo/AS20180605003937.html
【記事全文】
愛知県警が痴漢撲滅を訴える目的でポスターを作製したところ、インターネット上で「逮
捕=有罪の確定」と誤解させる表現があるなどとして、弁護士らによる批判が相次いだ。
批判的な意見はネット上で「炎上」を引き起こしており、県警は5日、「ポスターの本来
の趣旨が異なる伝わり方をした」と、貼りだした500枚を撤去した。
ポスターは、痴漢撲滅キャンペーンの一環で、1日から県内の主要駅などに掲示。県内
のデザイン会社に発注し、県警鉄道警察隊と同社で内容を協議しながら作った。費用は約
9万円。
「あの人、逮捕されたらしいよ」というタイトルのポスターは、痴漢で逮捕された男性
がアニメ調で描かれている。この男性に対し、女性2人がSNS上で「性犯罪者じゃん」
「仕事もクビになるよね」などと、男性を犯罪者と断定してうわさ話をしている。
この表現を巡り、ネット上で亀石倫子弁護士らが「痴漢は最も冤罪(えんざい)が多い
類型の一つで、逮捕=犯罪者扱いするのは一線を越えすぎ」などと批判。県警には、5日
昼までに55件の苦情や問い合わせの電話が寄せられた。
県警は、今回のポスターの作製理由を「今風で若者受けすると判断した」と説明。ただ、
「痴漢は犯罪だという認識を広めたい、犯行をとどまらせたい、という気持ちでつくった
が、本来の趣旨と異なる伝わり方になった」と、撤去に踏み切った理由を説明する。
刑事裁判では、有罪が確定するまでは「推定無罪」が大原則。亀石弁護士は「撤去は賢
明な判断。捜査機関の警察が、誤解を与えるメッセージを発信するのは問題だ」と話した。
(井上昇、田中恭太)
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