2015年11月10日

再び、名古屋市職員採用試験

 名古屋市のホームページに、平成22年度以降6年間の、名古屋市職員採用試験(第1類・事務系)の合否状況が記されている(注1)。それをもとに、各年度男女別の「一次試験男女別合格率」及び「一次合格者の二次試験男女別合格率」を、「行政一般」「法律」「経済」「社会福祉」それぞれについて算出すると、以下のようになる。なお、採用試験の内容は、次の通り。
       一次試験・・・・・行政一般・・・・・・・教養試験     
              法律・経済・社会福祉・・・・・教養試験・専門試験
       二次試験・・・・・論文試験・口述試験            

行政一般     (一次試験合格率)   (二次試験合格率)
          男 性   女 性    男 性   女 性
     H27    27%   24%     24%   42%
     H26    24%   19%     32%   56%
     H25    23%   20%     33%   49%
     H24    28%   20%     27%   58%
     H23    32%   24%     32%   61%
     H22    12%    9%     40%   60%

法律       (一次試験合格率)   (二次試験合格率)
          男 性   女 性    男 性   女 性
     H27    67%   66%     28%   71%
     H26    59%   61%     36%   72%
     H25    47%   50%     38%   77%
     H24    46%   45%     42%   68%
     H23    54%   60%     40%   69%
     H22    29%   23%     50%   88%

経済        (一次試験合格率)  (二次試験合格率)
          男 性   女 性    男 性   女 性
     H27    67%   67%     41%   74%
     H26    67%   74%     42%   78%
     H25    47%   60%     35%   67%
     H24    68%   64%     43%   72%
     H23    77%   84%     45%   85%
     H22    30%   33%     60%   83%


社会福祉      (一次試験合格率)   (二次試験合格率)
          男 性   女 性    男 性   女 性
     H27    63%   76%     26%   63%
     H26    71%   82%     38%   61%
     H25    55%   51%     37%   87%
     H24    67%   64%     56%   70%
     H23    73%   84%     56%   70%
     H22    40%   31%     42%   70%

(全体)     (一次試験合格率)   (二次試験合格率)
          男 性   女 性    男 性   女 性
     H27    40%   41%     29%    59%
     H26    39%   37%     36%    65%
     H25    34%   34%     35%    67%
     H24    40%   32%     37%   65%
     H23    43%   41%     38%   69%
     H22    19%   16%     48%   73%

 この数値を見ると、全ての場合について、二次試験合格率に明白な性差があり、女性の合格率が、明らかに男性を上回っている。この事実をどう捉えるかについて、判定会議の内実を引き出したい思いがあるが、それが叶うはずもない。

 ところで私は、ブログを立ち上げる前年、2012年に、積極的改善措置(ポジティブ・アクション)と名づけられた、数値目標達成を最優先とする女性優遇採用が、国家公務員採用試験で行われているらしいという情報を得て、「女性国家公務員の採用・登用の現状等:人事院」に記されたグラフ、「T種試験事務系(行政・法律・経済)区分の申込者・合格者・採用者に占める女性の割合」(注2)にたどり着き、このブログの最初の記事、「裏切りの男女共同参画」に、次のように書いた。

    もしもそれが、例えば、社会進出を望む女性を支援する保育環境の整備のような
   アクションであるならば疑義はない。ところが、男女共同参画が企図していた積極
   的改善措置は、例えば、採用や昇進にあたって、女性への特別な優遇配慮を求める
   アクションであって、それは、既にもう行われてきたことのようでもあったのだ。
   例えば、この年の人事院HPの、「女性国家公務員の採用・登用の現状等」(注2)
   に記されていたグラフ、「T種試験事務系(行政・法律・経済)区分の申込者・合
   格者・採用者に占める女性の割合の推移」(昭和63年から平成22年まで)を見ると、
   平成13年以降、採用者に占める女性の割合は、毎年、明らかに、合格者に占める女
   性の割合より高くなっていたのである。私はこのグラフを見て、採用に関わる面接
   等、評価の恣意的操作が可能な段階で、関係各省庁が、女性優遇採用、つまりは男
   性差別の選考を行ってきたのではないかという疑惑を抱くようになった。
 加筆すれば、この件について、私は人事院に電話を入れ、「採用者に占める女性の割合が合格者に占める女性の割合より高くなっている」理由を尋ねたことがあった。このとき電話を受けたのは女性であったが、彼女は私の問いに対して、即座に、あたかも答えが用意されていたかの如く、「それは女性が面接で優秀だったからだ」と答えたのであった。しかしそれは、面接という、恣意的操作が可能な領域で、女性優遇採用が行われてきた結果であると、そういう見方もまた、可能なのであった。

 この、国家公務員採用試験に見られた特徴と、今回採り上げた名古屋市のデータを、時系列的に結び付けて考えれば、名古屋市職員採用試験、第1類・事務系の、二次試験合格率の明白な性差もまた、女性優遇採用の結果ではないかと、そういう推論は、十分に可能と思われるのである。

(注1)
 http://www.city.nagoya.jp/jinji/cmsfiles/contents/0000070/70796/H27_dai1rui_jisshijoukyou.pdf
 http://www.city.nagoya.jp/jinji/cmsfiles/contents/0000010/10992/H26-kekka.pdf
 http://www.city.nagoya.jp/jinji/cmsfiles/contents/0000010/10992/H25-kekka.pdf
 http://www.city.nagoya.jp/jinji/cmsfiles/contents/0000010/10992/H24-kekka.pdf
 http://www.city.nagoya.jp/jinji/cmsfiles/contents/0000010/10992/H23-kekka.pdf
 http://www.city.nagoya.jp/jinji/cmsfiles/contents/0000010/10992/H22-kekka.pdf

(注2)女性国家公務員の採用・登用の現状等 ・・・ 1 採用・登用等の現状 (1) 採用
       国家公務員採用.T種試験事務系(行政・法律・経済)区分の
          申込者・合格者・採用者に占める女性の割合の推移
 http://www.jinji.go.jp/saiyoutouyou/sankoushiryou/III.pdf#search='www.jinji.go.jp%2Fsaiyoutouyou%2Fsankoushiryou%2FIII.pdf'


posted by 翠流 at 03:16| Comment(1) | ポジティブアクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お怒りはごもっともです。

>政府高官「同じ能力なら女性を登用する」…女性活躍推進へ政権走る 役員比率、企業に開示義務など 経済界も呼応

>人事に携わる政府高官の一人は「同じ能力なら女性を登用する」と語る。

http://ai.2ch.sc/test/read.cgi/newsplus/1406460533/1

意図的にやってるからなんです。

>役員比率、企業に開示義務 新法で税制など優遇

http://www.nikkei.com/article/DGKDZO74793430W4A720C1NN9000/

これが元のソースです。
Posted by ジョク at 2016年04月23日 17:08
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