2015年08月11日

つぶやき・男性問題の世紀

今年が、第四次男女共同参画基本計画策定の年であることは、
以前から知っていたが、
予定していた要望書を送りきれないうちに、
パブリックコメントの募集が始まってしまった。
自殺対策要望書は3月に男女局に送ったが、
そこに併記した健康支援の男性軽視について、
主張の根拠となる厚労省のデータを添えた健康支援要望書の作成は、
あれから4か月もの間、遅々として進まなかった。
脆弱と言われればそれまでだが、
日常であるにしろ、災害対応の如き非日常であるにしろ、
女性限定優遇配慮ばかりが拡大する社会状況にあって、
率直に言えば、疲弊を拭い切れない日々が続いている。

ところで、4月に参加した東京の或る集会に、
何人かの都議会議員が出席していたが、
その中の、或る女性議員の言葉が、印象に残った。
彼女はこう言ったのである。
「今、電車に乗ると、女性はみんな綺麗です。男性はみんな下を向いています・・・」

私は、この、女性議員の言葉が、
今の日本の、男女それぞれが置かれている状況を、
非常によく表していると思う。
女性たち、特に若い女性たちは、既に、
女性差別解消の域を越えた女性優遇配慮の道を、
例えば男女共同参画という、
その美名と乖離した女性優遇政策によって与えられ、
消費の世界では、優遇戦略のターゲットとして、
美を纏う権利を携えながら、幸福感獲得の主役となった。
渡辺恒夫(注1)の言葉を借りれば、
「今日、女性は自らの性のアイデンティティを、男性に比べはるかに強固な自信と安定の上に築き上げている」と、私も思う。
        (注1)「脱男性の時代」の著者。記事「服装差別」等を参照

それに比すれば男たちは、
未来の見えない社会にあって、
過去からの性別観、性別役割に縛られながら、
不器用に、下を向きながら生きているように見える。
それは例えば、スーツを着るしか術のない男たち、
ネクタイを締めるしか術のない男たち、
或いはまた、美を剥奪されたワイシャツしか着る術のない男たち・・・・・。
そういう男性の、硬質な閉塞状況が、
その女性議員の「下を向いている男たち」という言葉に、
よく表れていると思う。
渡辺恒夫は、著書「脱男性の時代」の中で言う。
20世紀が女性問題の世紀であったとすれば、
21世紀は男性問題の世紀になるだろう・・・・・。

私は、記事「男性の自殺(5)」の中で、
就活失敗で自殺する20代の若者の8割から9割が、
男性であるという事実を採り上げたが、
決して自殺問題に限られるわけではなく、
閉塞状況から抜け出せない男たちの、「男性問題の世紀」が、
既に始まっていると思う。


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