2015年01月14日

「あおもり被災地の地域コミュニティ再生支援事業実行委員会」へ

「男女共同参画の視点」という美名を使いながらも、
女性への配慮ばかりに終始し、男性には配慮しない女たち。
たとえばガレキの処理で衣服もからだも汚れ、
心身共に疲弊して避難所に帰ってきた男たちには、
からだを休める部屋もない。
それなのに女たちには、
アロマオイルまで用意した、手厚い部屋を用意する。
その、呆れるばかりの「男性差別の視点」を、
彼女たちは「男女共同参画の視点」とよぶ。
全く、ひどい話なのである。
男性には、人権など、ありはしない。
そして恐らくはそれを受け入れるのが義務であるかの如く、
「男らしさの規範」「女性優遇是認の規範」を、男性に押しつける男たち。
或いはまた、疑義はあっても、無言のままに、通り過ぎる男たち。
そういう、「女たちの自己中心性」と、男たちの「男性に対する加害性」によって、
「男性差別」が出現し、是認され、拡大していく。
その、典型の一つとして、
ここに、「あおもり被災地の地域コミュニティ再生支援事業実行委員会」が作った冊子、
【男女共同参画の視点を取り入れた「安心できる避難所」づくり訓練ヒント集】がある。
その URL は次の通り。

http://www.aomoricombiz.co.jp/hintosyu.pdf

これをご覧いただきながら、次の要望書を読んでほしいと思う。
私は、この要望書を「あおもり被災地の地域コミュニティ再生支援事業実行委員会」へ送り、
その写しを、
「青森県環境生活部、青少年・男女共同参画課、男女共同参画グループ」
「青森県 防災・消防課」
「内閣府 政策統括官(防災担当)」
そして、事業を委託した、「文部科学省、生涯学習政策局社会教育課」に送る。

なお、上記の「実行委員会」には、
青森の、「男女共同参画」課の職員が含まれている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                                 平成27年1月●●日
あおもり被災地の地域コミュニティ            
再生支援事業実行委員会 様
                                     翠 流
                  要 望 書

     冊子:【「安心できる避難所」づくり訓練ヒント集】 に見られる、
    男性に対する人権無視・人権軽視・誹謗表現の是正について。

         ・・・・・「男女共同参画社会基本法第三条(男女の人権の尊重)」、及び、 
            「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」の視点から。

 昨年12月3日に福島市で行われました「防災・復興における女性の参画とリーダーシップ〜第
3回国連防災世界会議に向けてのシンポジウム」に参加しました折、貴実行委員会が作成した
冊子【「安心できる避難所づくり」訓練ヒント集】を拝見し、そこに見られる「男性に対する
る人権無視・人権軽視・誹謗表現」に、非常に強いショックを受けています。

 その冊子の作成に関わる文部科学省の委託事業、「学びを通じた被災地の地域コミュニティ
再生支援事業(平成25年度)」につきまして、文科省の担当者、生涯学習政策局社会教育課の
●●様にお尋ねしましたところ、「この事業に関わる各自治体の取組内容は、各自治体に任せ
てある」とのお話しでした。従いまして、冊子の内容・表現は、全て「あおもり被災地の地
域コミュニティ再生支援事業実行委員会」の決定によるものと理解しております。

 冊子に見られる「男性に対する人権無視・人権軽視・誹謗表現」につきましては、具体的
に後述しますが、冊子の表紙に記された「男女共同参画の視点」は、とりもなおさず、「男女
共同参画社会基本法第三条(男女の人権の尊重)」に則った視点のはずで、ご存じのように、
「第三条」には、次のように記されています。

  【男女共同参画社会基本法第三条(男女の人権の尊重)】
     男女共同参画社会の形成は、男女の個人としての尊厳が重んぜられること、
    男女が性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発
    揮する機会が確保されることその他の男女の人権が尊重されることを旨とし
    て、行われなければならない。

 そして更に、平成25年5月に公開された「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」
には、上記「第三条」の精神を反映した、次のような文章が記されています。

  【男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(p.4)】
   4 男女の人権を尊重して、安心・安全を確保する
     避難生活において人権を尊重することは、女性にとっても、男性にとって
    も必要不可欠であり、どのような状況にあっても、一人ひとりの人間の尊厳、
    安全を守ることが重要である。

 ですから、この冊子の作成に際して、「あおもり被災地の地域コミュニティ再生支援事業実
行委員会」は、上記のような「男女両方の人権の尊重」を、作成の基本精神として据えなけれ
ばならなかったはずなのです。尊重されるべきは女性の人権だけではない。男性にも、尊重さ
れるべき人権があるのです。

 しかし実行委員会は、その精神と乖離した冊子を作りました。この冊子には、次に記すよう
な問題点、「男性に対する人権無視・人権軽視・誹謗表現」が存在します。それは、「男女共同
参画社会基本法第三条」や「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」の精神からの
乖離なのです。冊子の表紙には、「男女共同参画の視点を取り入れた」と謳いながら、しかし
実際の内容は、「男女共同参画の視点」になっていないのです。 

【問題点】

1.「女性専用ルーム」は設置されているが、「男性用の部屋」は、全く存在しない。

   ひど過ぎる話だと思います。たとえば、ガレキの処理で心身共に疲弊して避難所に
  帰ってきた男性は、どこで、からだと心を休めればよいのでしょうか? 冊子の「女
  性専用ルーム」の説明文には、「お茶・お菓子・ドライヤー・鏡付きの一角」等を 用
  意するとまで書き、チェック項目には「身だしなみセット・洗面器」から「アロマオ
  イル」まである。しかし、男性に対する配慮は何もないのです。疲弊した、からだと
  心を休める部屋さえもないのです。これでは、男性には人権などないに等しいではあ
  りませんか。このような、男性差別をしてよいのでしょうか?

   心の問題について言えば、冊子の「女性専用ルーム」の説明文には、「(女性たちが)
  何気ないおしゃべりから、自分が抱えている悩みを打ち明け、少し楽になれる場にも
  なる」と記されています。しかし、「男女共同参画白書:平成24年全体版(内閣府)」の
  「第1−特−27図・28図・29図・31図」にも示されているように、被災地では、女性
  だけが悩んだのではない。男性も苦しんできたのです。それは例えば、白書「第1−
  特−27図」の「アルコール依存の男性での増加」、そして、「第1−特−31図」の「自
  殺者に占める男性の割合」に、明確に示されているではありませんか。「男性たちが心
  通わせる場」としても、「男性用の部屋」が必要なのです。

2.「女性専用物干し場」の必要性は説かれているが、「男性専用物干し場」の必要性は、
  全く指摘されていない。

   男性にも「専用物干し場」が必要な理由を、具体例と共に書きます。私は、現在の
  居住地に来て、22年になりますが、スラックスの下に身に着けている下着を、人に見
  える場所に干したことは、ただの一度もないのです。すべて部屋干しです。そういう
  男性もいるのです。「専用物干し場」は、性犯罪防止だけのために作られるものではな
  い。改めて言うまでもなく、それ以前に、プライバシーの問題、羞恥に対する配慮の
  問題がある。そしてそれは、女性だけの問題ではないのです。感受性は人によって違
  います。男性でも羞恥心の強い人はいるのです。羞恥心は、性別で単純にカテゴライ
  ズできるものではないのです。

   羞恥は、人間の尊厳に関わる感情です。男性の羞恥心を軽視することなく、「男性専
  用物干し場」の必要性も指摘してください。私は、個人的には、同性にも下着を見ら
  れたくはない。しかし、被災の現実を考えれば、そこまでの配慮は困難でしょう。で
  すから、「男女別の物干し場」を作るのです。「男女共同参画の視点からの防災・復興
  の取組指針(内閣府)」の12ページにも、次のような文章が記されているではありませ
  んか。

    【男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(p.12)】
      3 避難所 (1)避難所の開設 ・・・ ○ 避難所の開設当初から、授乳室や
      男女別のトイレ、物干し場、更衣室、休養スペースを設けること。

3.冊子p.4の「男女別更衣室」の説明文に、男性の尊厳を破壊する誹謗表現がある。

   下記の引用文の表現に、私は非常に強いショックを受けました。私は、女性の前
  で着替えをしたことなど、ただの一度もないのです。というより、着替えなどでき
  るはずはないのです。私は、あるスポ−ツクラブの男性更衣室に女性清掃員が入る
  のが嫌で、法務局の人権擁護課に人権救済の申し立てをして、合法的なたたかいを
  続けてきた人間です。そういう感受性の男性がいるのです。しかし、下記の引用文
  は、そういう男性の存在を全く無視し、男性には、あたかも羞恥心がないかの如く
  表現しているではありませんか。それは、私のような男性に対する、尊厳の破壊な
  のです。避難所に更衣室がなければ、私も「毛布の中で」着替えをします。それは、
  女性だけではないのです。そういう感受性の、私のような男性が、人前で裸になど、
  なれるはずがないではありませんか。

   【引用文】:冊子 p.4「男女別更衣室」から引用 ・・・(男性への誹謗表現を含む)
     ・・・ 毛布の中や仮設トイレの中で着替えをしていた女性たちもたくさん
     いました。また、女性の前で、男性が裸になって着替えたりすることは、
     日常であればセクハラにつながり、それは非常時でも同じです。

   被災地の避難所に、上記の引用文のような着替えをした男性がいたのか否か、私
  は知りません。しかし、もしもいたとすれば、それは、常軌を逸した男性の、批判
  されるべき行動でしょう。羞恥心を持つ健全な男性に、或いは良識ある普通の男性
  に、そんなことができるはずはないのです。引用文のような、常軌を逸した男性を、
  あたかも男性の代表であるかの如く表現するのは、絶対にやめてください。それは、
  男性に対する尊厳の破壊です。

   羞恥は人間の尊厳に関わる感情です。男性に対するプライバシーへの配慮は、羞
  恥心の強い男性を主役としてなされなければならないはずです。文章表現もそうで
  す。常軌を逸した男性の批判されるべき行動だけを取り上げて、そうではない男性
  の尊厳を破壊する誹謗表現は、絶対にやめてください。

4.「女性相談コ−ナ−(p.2)」や「DV被害女性支援ル−ム(p.4)」の必要性が記され
  ている一方で、男性に対する相談・支援体制が全く存在しない。

   既に、上記1で記しましたたように、被災地で苦しんできたのは、女性だけでは
  ありません。男性も苦しんできたのです。それは、既述の通り、男性に多い自殺や、
  アルコ−ル依存の増加等に顕著に現れています。男性に対する相談体制の整備につ
  きましては、【男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(内閣府)】には、
  次のように記されています。この現実もふまえ、男性に対する相談・支援体制も整
  備してください。

    【男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針(p.19)】
      オ 相談窓口の周知(後半)・・・ ○ 男性としての重圧や他人に弱音を
       吐くことを避ける傾向にある男性の精神面での孤立が課題となってく
       ることから、男性に対する相談体制を整備するとともに、相談窓口の
       周知方法に工夫を行うこと。

◆ 以上の認識をふまえ、冊子【「安心できる避難所づくり」訓練ヒント集】に見られる
 「男性差別」の是正のために、次の7点を要望します。

                    記

1.「男女共同参画社会基本法第三条(男女の人権の尊重)」、及び、「男女共同参画の視点か
 らの防災・復興の取組指針(内閣府)」の視点に立ち、冊子に見られる「男性に対する人権
 無視・人権軽視・誹謗表現」を是正すること。具体的内容は、以下の通り。

2.「女性専用ル−ム」だけではなく、「男性専用ル−ム」も冊子に付け加えること。また、
「女性専用ル−ム」と同等の備品を、「男性専用ル−ム」にも用意すること。例えば「鏡付
 きの一角」「ドライヤー」「身だしなみセット」「洗面器」「アロマオイル」等、冊子「女性
 専用ル−ム」の説明文にある物品を、「男性専用ル−ム」にも用意すること。

3.「女性専用物干し場」だけではなく、「男性専用物干し場」も用意すること。

4.上記2・3の観点をふまえ、冊子 p.2の「レイアウト」、p.3の「準備物」等、関連部
 分を修正すること。

5.冊子 p.4「男女別更衣室」の説明文に見られる「男性の尊厳を破壊する誹謗表現」を削
 除し、例えば次の文例のように、男女両方の人権を尊重した表現に修正すること。

【文例】・・・男性、女性それぞれの更衣室をつくることが大切です。避難所では、男女問わ
  ず、毛布の中や仮設トイレの中で着替えをしていた人たちがたくさんいました。男女の
  プライバシーを守るために、男女別更衣室をつくりましょう。

6.相談・支援体制は、女性だけではなく、男性についても整備すること。

7.冊子の全てを再度見直し、真に「男女共同参画の視点に立った冊子」、即ち、「男女両方
 の人権を尊重した冊子」を完成させること。
                              以上、強く要望します。


この記事へのコメント
「あおもり被災地の地域コミュニティ再生支援事業実行委員会」が作った冊子は確かに酷すぎますね。
日本では、男女共同参画社会基本法第3条:男女の人権の尊重が制定されているにも関わらず、実態は女性を優遇し男性の人権を甚だしく軽視する差別が横行していると感じます。 
 
離婚時の親権、寡婦年金 、女性専用車両など、明らかに女性優遇・男性差別的な制度や慣習がこの日本に存在することが非常に残念です。 私は日本人ですが、日本は男女平等を目指すどころか、明らかに男性の人権を不当に低くさせ、女性を過度に優遇することを平然と行っている野蛮な国家だと思います。

このような不平等な制度・慣習を変える必要性を感じます。
本日、初めてこのブログを読みました。ブログ主様の理念に賛同・支持致します。


Posted by 男性差別反対者 at 2015年01月26日 05:44
男性差別反対者 様

共感的なコメント、ありがとうございました。
新しい出会いに感謝いたします。
Posted by 翠流 at 2015年01月27日 11:28
はじめまして。
以前からこのブログが気になっていました。

私もこのブログで青森の被災地に関する冊子を見ましたが、
本当にひどい内容だと思います。
どうしたらこういう考えが出るのか??
それが不思議です。
正直なところ、これを作った人は同じ人間なのか?と思います。

それにしても、翠流さんの活動には頭が下がります。
応援していますので、頑張ってください。
Posted by yushin at 2015年11月07日 15:18
yushin 様

コメントいただき感謝です。
ありがとうございました。
Posted by 翠流 at 2015年11月08日 23:00
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