2019年12月31日

男性の自殺(9)・・・・・ 過去41年間の推移、及び 2018年の状況

今年3月に厚労省自殺対策推進室が公開した2018年のデータをもとに、自殺の状況を記す。
コメントは途中に記すが、問題点は同質である。

◆ 過去41年間の、自殺者数・自殺死亡率(自殺率)・男女比 ◆

    ・1978〜2011年のデータは、記事「男性の自殺(2)」に記されている。・・・・【A】
    ・2012〜2018年のデータは、以下の通りである。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・【B】

            年次別総数   男    女   男女比【男/女】
                            自殺者数 (自殺率)
     2012(H 24)  27,858  19,273  8,585   2.24  (2.37)
     2013(H 25)  27,283  18,787  8,496   2.21  (2.33)
     2014(H 26)  25,427  17,386  8,041   2.16  (2.28)
     2015(H 27)  24,025  16,681  7,344   2.27  (2.38)
     2016(H 28)  21,897  15,121  6,776   2.23  (2.35)
     2017(H 29)  21,321  14,826  6,495   2.28  (2.40)
     2018(H 30)  20,840  14,290  6,550   2.18  (2.29)

    資料【A】【B】から、過去41年間、自殺は、毎年変わることなく明らかに男性に多い。
    この41年間を、時系列に沿って、自殺率・自殺者数の特徴から6群に分け、
    それぞれの自殺率の、男女比の幅を記すと、次のようになる。

          年 次        自殺率の男女比【男/女】
     1978(S 53)〜1982(S 57)    1.66 〜 1.85
     1983(S 58)〜1985(S 60)    2.02 〜 2.18
     1986(S 61)〜1992(H 04)    1.64 〜 1.89
     1993(H 05)〜1997(H 09)    2.03 〜 2.14
     1998(H 10)〜2011(H 23)    2.27 〜 2.76 (年間自殺者3万人以上)
     2012(H 24)〜2018(H 30)    2.28 〜 2.40

    ・このような事実は、国および全国各自治体の自殺対策部局が、「自殺が男性に多い」
    という問題に対して、有効な施策を講じることができていないことを示している。
    ・内閣府男女共同参画局(以下、男女局)は、厚労省母子保健課が平成8年から行って
    きた「生涯を通じた女性の健康支援」と同名の施策を、厚労省に上乗せする形で男女共
    同参画基本計画の中に掲げ、女性に対する手厚い配慮を展開しているが、男性の自殺に
    ついては、剽窃的、形式的、表面的な文章や、男女同率の改善%を提示する程度で、女
    性に対するような手厚い配慮は存在しない。男女局は、男性が直面する危機には真摯に
    対峙しない。男女局は、女性への施策に比して、男性の命を軽んじている。

◆ 2018年の状況 ◆ ・・・・・ 今年3月に公表された自殺データ(2017年の状況)をもとに、
            昨年と同様に整理した結果を掲載する。

【 2018年 自殺データ 】 ・・・ 項目は次の通り。
      T.自殺者数と男女比
      U.自殺の「原因・動機特定者数」と「原因・動機不特定者数」
      V.原因・動機特定者の「原因・動機別自殺者数(大分類:7項目)」と男女比
      W.原因・動機特定者の、「原因・動機別の自殺者数(52項目)」と男女比
      X.就職失敗による若者(20代)の自殺者数と男性の割合

T.自殺者数と男女比 ・・・・・(  )内は自殺死亡率(自殺率)を示す。
              自殺率は人口10万人あたりの自殺死亡者数を意味する・

      総 数        男        女      男女比【男/女】
     20,840 (16.5)   14,290(23.2)  6,550(10.1)   2.18(2.29)

U.自殺の「原因・動機特定者」と「原因・動機不特定者」 

      総 数      原因・動機特定者      原因・動機不特定者
      20,840      15,551(74.6%)      5,289(25.4%)

V.原因・動機特定者の「原因・動機別自殺者数(大分類:7項目)」と男女比。
  ・・・ 遺書等の自殺を裏付ける資料により、明らかに推定できる原因・動機を、自殺者
   一人につき3つまで計上可能としているため、原因・動機特定者の原因・動機別自
   殺者数(下表)の和と、原因・動機特定者数(15,551)とは一致しない。

    (原因・動機)  (計)  (男性)  (女性)  【男性 : 女性】
     家庭問題     3,147   1,916   1,231   【1.55 :1】
     健康問題    10,423   6,090   4,333   【1.40 :1】
     経済生活問題   3,432   2,998    434   【6.90 :1】
     勤務問題     2,018   1,765    253   【6.97 :1】
     男女問題     715    454     261   【1.73 :1】
     学校問題     354    244     110   【2.21 :1】
     その他      1,081    782     299   【2.61 :1】

W.原因・動機特定者の、「原因・動機別の自殺者数(52小項目)」と男女比。

   ・下記【表A】の男女比は、少ない方を1として示してある。
   ・各項目が属する大項目は、表中の語尾に次の略記号で示した。
       健康問題:A  経済生活問題:B  家庭問題:C  勤務問題:D
       男女問題:E  学校問題:F    その他:G
   ・下記【表@】は、平成25年以降5年間の性差を、項目数の差として示した。

  【表@】               H25  H26   H27  H28   H29  H30
     男性の自殺が女性より多い項目  49  51   49  49   49  47
     女性の自殺が男性より多い項目   2   1   3   2   2   4
     男女同数の項目          1   0   0   1   1   1
        計            52  52   52  52   52  52

  【表A】
   (順位)(原因・動機)        (男 女 比)     (人 数)
                     【男性:女性】  男性  女性   計
    1 倒産:B             【30.0:1】    30   1   31
    2 借金の取り立て苦:B       【18.5:1】    37   2   39
    3 職場環境の変化:D        【15.5:1】   264   17   281
    4 自殺による保険金支給:B     【12.0:1】    36   3   39
    5 負債(多重債務):B        【11.7:1】   648   55   703
    6 失業:B             【10.1:1】   203   20   223
    7 事業不振:B           【 9.8:1】   346   35   381
    8 犯罪被害:G           【1:9.0 】    1   9   10
    9 仕事の失敗:D          【 8.9:1】   296   33   329
   10 犯罪発覚等:G          【 8.6:1】   164   19   183
   11 仕事疲れ:D           【 8.1:1】   506   62   568
   12 その他:D            【 8.1:1】   317   39   356
   13 負債(その他):B         【 7.4:1】   517   69   586
   14 就職失敗:B           【 5.8:1】   128   22   150
   15 生活苦:B            【 5.2:1】   833  159   992
   16 負債(連帯保証債務):B      【 5.0:1】    15   3   18
   17 子育ての悩み:C         【1:4.7 】    18   85   103
   18 職場の人間関係:D        【 3.7:1】   382  102   484
   19 学業不振:F           【 3.3:1】   100   30   130
   20 病気の悩み・影響(アルコ-ル依存症):A 【 3.1:1】   117   37   154
   21 その他:B            【 3.1:1】   205   65   270
   22 夫婦関係の不和:C        【 2.8:1】   553  194   747
   23 その他:G            【 2.7:1】   252   91   343
   24 孤独感:G            【 2.4:1】   306  125   431
   25 失恋:E             【 2.4:1】   148   61   209
   26 入試に関する悩み:F       【 2.3:1】    23   10   33
   27 その他:C            【 2.2:1】   192   86   278
   28 その他進路に関する悩み:F    【 2.2:1】    71   32   103
   29 病気の悩み(身体の病気):A    【 2.1:1】  2,214 1,044  3,258
   30 家族からのしつけ・叱責:C    【 2.0:1】   103   50   153
   31 身体障害の悩み:A        【 2.0:1】   173   86   259
   32 結婚をめぐる悩み:E       【 2.0:1】    32   16   48
   32 被虐待:C            【 2.0:1】    2   1    3
   34 不倫の悩み:E          【 1.8:1】    96   52   148
   35 その他:E            【 1.7:1】    43   24   67
   36 近隣関係:G           【 1.7:1】    26   15   41
   37 その他:A            【 1.5:1】   158  101   259
   38 その他:F            【 1.5:1】    31   20   51
   39 その他家族関係の不和:C     【 1.5:1】   195  129   324
   40 家族の将来悲観:C        【 1.4:1】   276  192   468
   41 病気の悩み・影響(薬物乱用):A  【 1.3:1】    22   16   38
   42 介護・看病疲れ:C        【 1.3:1】   130  100   230
   43 その他交際をめぐる悩み:E    【 1.2:1】   135  108   243
   44 後追い:G            【1:1.2 】    33   40   73
   45 家族の死亡:C          【 1.1:1】   241  205   446
   46 病気の悩み・影響(他の精神疾患):A【 1.1:1】   685  592  1,277
   47 その他学友との不和:F      【 1.1:1】    18   16   34
   48 病気の悩み・影響(うつ病):A   【 1.1:1】  2,230 1,983  4,313
   49 親子関係の不和:C        【 1.0:1】   206  189   395
   50 病気の悩み・影響(統合失調症):A 【 1.0:1】   491  474   965
   51 教師との人間関係:F       【  ー  】    0   1    1
   52 いじめ:F            【 1:1 】    1   1    2

X.就職失敗による若者(20代)の自殺者数と男性の割合

            年次別総数 男性  女性  男性の割合
      2008(H 20)   86   69   17   80.2 %
      2009(H 21)  122   98   24   80.3 %
      2010(H 22)  153   138   15   90.1 %
      2011(H 23)  141   119   22   84.3 %
      2012(H 24)  149   130   19   87.2 %
      2013(H 25)  104   95    9   91.3 %
      2014(H 26)  110   95   15   86.3 %
      2015(H 27)   88   81    7   92.0 %
      2016(H 28)   80   64   16   80.0 %
      2017(H 29)   69   56   13   81.1 %
      2018(H 30)   51   38   13   74.5 %


posted by 翠流 at 18:50| Comment(0) | 自殺関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月27日

男性にも専用トイレを ・・・ 【医療機関:その2】

二つの大腸内視鏡クリニックに男性専用トイレの設置を求めて ・・・ (No.2)

前回取り上げた弁護士探しの件に関わって、追記する。
ネットで弁護士を検索しながら知ったのであるが、
私の居住県の弁護士会には、「両性の平等に関する委員会」が存在する。
私は、その委員会の名称に素直な信頼を寄せ、
所属する委員ならば、私の相談に応じてくれるのではないかと、
県の弁護士会に、メンバーの問合せをしたが、
「その種の情報は提供できない」と断られた。
やむなくネットで検索を続け、
探し当てた3人の弁護士に電話をしたが、
全て断られた。

初めの2人は女性で、
最初に問合せをした弁護士Dには、
「顧問をしている所以外の相談は受付けていない」と、
多忙を理由に断わられた。
どこの顧問をしているのかは聞かなかったが、
後日、ネットで、ある「女性限定」相談センターの顧問をしていることを知った。
2人目の弁護士Eも女性であったが、
彼女は、理由を明示することなく、言葉を曖昧に濁し、
「私にはできない」と断わった。

3人目は、ある法律事務所に籍を置く男性弁護士Fで、
人当たりが柔らかく、丁寧で、好感の持てる人ではあったが、
「私は名を連ねているだけで実績がないから」と断わられた。
しかしそれでも、親切な彼は、言葉を補足して、
「両性の平等に関する・・・と銘打ってはいますが、内実は、女性弁護士が中心となって活動している、女性のための委員会ですよ」と言ったのである。
そして彼は、更に付け加えて言った。
「ですからむしろ、(翠流)さんのような相談を希望するのであれば、両性の平等に関する委員会のメンバーは避けて、全く関係のない弁護士を探した方がいいと思いますよ」と・・・・・。

「両性の平等」という美名を使いながら、内実は、初めに結論ありきの女性支援。
それは、男女共同参画という美名に隠された女性優遇支援運動と、
同質のように見える。

弁護士探しの中で、もう一つ、気になったことがある。
それは、2人の高齢男性弁護士から感じた、ジェンダーバイアス(注1)の存在である。
                  (注1)社会的・文化的性差別あるいは性的偏見
その1人、G弁護士は、県弁護士会の会長経験者であることが後で分ったが、
彼には、実は別件で2回、私の活動に関わって相談をしたことがあり、
その時すでにバイアスの存在を感じた一面はあったが、それでも、
受け止めてくれる誠意はあるかもしれないと期待して、電話をしたのである。
ところが彼は、私が裏切られるのが当然であるかの如く言ったのである。
「だからこの前言ったでしょう。そんなことはやめろって・・・・・。
そういうのは女性のものだ・・・・・」と・・・・・。

もう1人は、F弁護士が籍を置く法律事務所の責任者、H弁護士で、
ネットの写真から、60歳代のように感じたが、
F氏が不在であった時、電話がHに回り、
私が、問合せの理由を話し始めたところ、
「そういう話を男性から聞いたのは初めてだ」などと、
私を否定するようなトーンで言ったのである。

男性の性的羞恥や、
性的羞恥に伴う屈辱に関わる問題、
例えば、男性更衣室不存在や、男性専用トイレ不存在、
或いは、男性更衣室や、場合によっては男性浴室にまで女性清掃員が入る問題等について、
恐らくは若い男性を中心に、と私は推測しているが、
ネット等で声が挙がるようになった今日にあっても、
特に年齢の高い人達は、性別に関わらず、
旧来の「男らしさの規範」に起因するジェンダーバイアスの支配下にあり、
私のような活動に対しては、それを阻害する障壁として登場する。
もしも国が味方となれば、LGBT擁護のように活動は進展するが、
国の上層部そのものが、旧来のジェンダーバイアスの支配下にあり、
私のような男性の味方にはなってくれないのである。
それは、公的機関に支援を求めても、
例えて言えば、「人権侵犯事実不明確」程度の結論しか出ないことに、
よく現れている。

(続く)


posted by 翠流 at 02:39| Comment(3) | トイレの男性差別 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月15日

男性にも専用トイレを ・・・ 【医療機関:その1】

二つの大腸内視鏡クリニックに男性専用トイレの設置を求めて ・・・ (No.1)

今年3月から取組んできた標記の件について、
漸次、報告をアップする。
私は、事実をそのまま書くが、
医師という、日本のトップクラスの頭脳を持つ二人の男と、
その、恐らくは場数を踏んだ、有能と目されるお抱え弁護士に、
名誉棄損の訴えなどを起こされてしまえば、
僅かな貯金を切崩しながら年金暮しをしている私の生活は破壊され、
取り返しがつかなくなると予測される状況にあって、
私は、クリニックの口コミ欄に投稿することも躊躇し、
今後、身を滅ぼすことなく活動するための、判断の素材を得たいと、
相談相手の弁護士を探しながら、
右往左往する日々を送っている。

今回の件についての、弁護士探しの電話は、
既にかなりの件数にのぼり、
具体的な相談内容にやや踏み込んだ弁護士も複数いるが、
例えば、某市役所の、年1回のみ可能な無料相談の弁護士Cお場合、
20分間という僅かな時間で足りるはずはなく、
私は、継続相談を求めて事務所を訪ねたい旨を伝えたが、
彼は私を拒否した。
理由を聞いた私に、彼は答えた。
「医院経営の権限は医療機関にある」と。

既に5年程前かと漠然と記憶するが、私は、
「やぐるま」さんという人が、
彼のブログの中で語っていたレディースデーのことを思い出す。
彼は、その不当性とたたかうために訪ねた弁護士が、確か10人を超え、
その全てに拒否されたと書いていた。

その、彼を拒否した弁護士の中には、
今回私を拒否した弁護士Cと同じスタンスの人物が、
少なからずいたのではないかと、
今の私は推測する。
私には法学の知識はなく、
自分の思考は、剽窃的で浅薄でしかあり得ないと意識しているが、
別の弁護士の言葉を借りるならば、
憲法の拘束は私人間関係に対しては弱く、
憲法14条は、私企業や私設医療機関の経営を拘束できないがゆえに、
勝敗は見えている、ということなのか?
だとすれば、その拘束力を強めるための新しい法整備が必要なのか、とか、
しかし、ならば、各自治体が既に持つ男女共同参画条例の「性差別の禁止」は、
いったい、どのような意味を持つのか。
それは、5年前に、東京都男女平等参画課の某担当者が言ったように、
「あくまでも性差別の予防効果を期待して作られたもの」でしかないのか、などと、
迷路の中で、逡巡するような毎日なのである。

しかし、今回の私の取組みに法的な限界があったとしても、
もしも多数の声を組織できるようなことが、仮にあるとすれば、
既にネットで拡散したことのある男性差別解消事例のように、
2つの大腸内視鏡クリニックの理不尽な処遇の、
改善の道もあり得るのではないか、
などと考えたりすることもあるが、
それを企図して行動を始めれば、
それは、上述の如き身の破滅を招来するのだろう、などと、
閉塞状況の中で、逡巡するばかりなのである。

(続く)


posted by 翠流 at 01:02| Comment(2) | トイレの男性差別 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする