2018年06月13日

性的冤罪事件(イギリス)

昔、キリスト教会に通っていた頃、
ある牧師が、聖書には全てのことが書いてあると言った。
なるほど彼が言うように、
男性の人生を破壊する性的冤罪も、既に旧約聖書に記されている。
それは、創世記 39章1〜20節
ヨセフは、エジプト王宮の侍従長ポティファルの妻に性的冤罪を仕組まれ、投獄された。

誠実な女性に対しては誠に申し訳ない言い回しになるが、
私がまだ若い頃、
激務の警察官を定年まで勤めあげ、表彰までされた男性が、
ある日私に、実感をこめて言った。
「女は・・・ 悪いからね・・・」

ヨセフを罪に陥れたポティファルの妻の如き女は、
今日も存在する。

今回紹介する性的冤罪は、イギリスでの事件。
ロス・バロックさんは、虚偽のレイプ告発に1年間苦しみ続け、
自宅の車庫で首を吊り、命を絶った。

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【虚偽の性的暴行被害で逮捕された男性、冤罪に苦しみ命を絶つ(英)】
       2018/3/20 20:07 Techinsight
   https://netallica.yahoo.co.jp/news/20180320-54450665-techinq

 合意の上での性関係を「レイプ」と偽られたことで、ひとりの男性が逮捕された後に命
を絶った。このほどその男性に容疑をかけた警察が、虚偽の告発をした女に対して捜査を
開始しているが、息子を亡くした両親は警察に対して民事訴訟を起こしている。英メディ
ア『The Sun』『Metro』などが伝えた。

 英ウスターシャー州レディッチで2015年、ある冤罪事件が起こった。フォークリフト
の運転手だったロス・バロックさん(38歳)は、同年2月に知り合った女性と性的関係
を持った。その後も2人は電話で互いに気のあるメッセージのやり取りをしており、合意
の上で行為に及んだことはそのメッセージからも明らかであった。

 ところが3月、ロスさんはウエスト・マーシア警察から事情聴取されレイプ容疑で逮捕
された。ロスさんは警察に女性とのメッセージを見せて性行為は合意だったと主張したも
のの、警察はスマホ上のメッセージを証拠として認めず拒否。その後、起訴されたロスさ
んは保証保釈金を支払って1か月間保釈の身となった。最終的に起訴は取り下げられたも
のの、警察から「再び起訴される可能性もあり得る」と警告され、ロスさんは女性からの
虚偽のレイプ告発に1年間苦しみ続けた結果、自宅の車庫で首を吊り命を絶ってしまった。
ロスさんの変わり果てた姿を発見したのは、母親のキャロルさん(74歳)だったという。
遺書には「この生き地獄から自由になる」と記されてあったそうだ。

 キャロルさんと父親のロナルドさん(76歳)は、「もし警察が息子の容疑に対してきち
んと捜査をしていたら、息子は死なずに済んだ。レイプ容疑は息子の人間性を変えてしま
った」として現在、ウエスト・マーシア警察に対し民事訴訟を起こし、当時ロスさんと性
的関係を結びながらも別の男性と交際していたとされるこの女性を逮捕するよう要求。そ
してロスさんへの対応が不十分だったことを訴えた。

 今年3月16日、同警察は「ロスさん一家には深くお悔やみ申し上げます」と声明を発表
したが、「ロスさんは逮捕されたが保釈されている。この件に関しては既に終わったこと」
と述べた。しかしながら、女性については捜査中であることを認めている。

 このニュースを知った人からは「虚偽の訴えをした女は逮捕されて罰を受けるべき。こ
の女がロスさんの命を奪ったのも同然」「こういう冤罪事件ってなくならないよね。警察
の捜査にも絶対に問題があると思う」「やってもいない罪をでっち上げられて命を絶った
男性が気の毒。両親の気持ちを思うといたたまれない。警察を訴えるのも理解できる」「
最低な女だ。さぞかし自分がしたことを誇りに思っていることだろう」「男性のためにも、
正しい制裁が行われることを願う」といった声があがっている。

(記事冒頭に画像あり)
画像は『Metro 2018年3月19日付「Man took his own life after fake rape claim left
him in ‘living hell’」(Picture: Facebook)』のスクリーンショット
                    (TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)


posted by 翠流 at 02:22| Comment(0) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月07日

撤去された「痴漢撲滅ポスター」

先回の記事で取り上げた「痴漢撲滅ポスター」が撤去された。
そのニュースに関わって、記事をアップする。

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     一見、痴漢などするはずがないと思われるような青年が、
     ポスターに、大きく描かれていた。
     要するに愛知県警鉄道警察隊は、
     全ての男性を、痴漢の可能性を持つ存在として疑えと、
     そういうメッセージを、このポスターで発していた。
 
     「痴漢撲滅」と称して、「全ての男たちを痴漢予備軍と見なせ」と、
     男性に対する人権侵犯を顧みないメッセージ。
     愚かな軽率さをもって、唯々、女性だけ守ることに徹した愛知県警鉄道警察隊。
     その男性差別に、強い吐き気のような感覚を覚える。

     しかも「推定無罪」の原則を無視し、
     「推定有罪」是認の如き表現を使った愛知県警鉄道警察隊。
     そのスタンスは、
     無罪の原田信助さんを自殺に追いやったあの事件と同じではないのか?
     女性が痴漢被害から守られれば、
     男性が痴漢冤罪被害で人生を破壊されても構わないと、
     愛知県警鉄道警察隊は、そう思っていたのか?
     
このポスターは、予想より早く撤去された。
安堵の思いがある。

以下に、朝日新聞デジタルの記事を掲載する。

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【記事名】 「逮捕=犯罪者? 愛知県警作製、痴漢撲滅ポスターを撤去」
                          2018年6月5日17時50分
      https://www.asahi.com/articles/photo/AS20180605003937.html

【記事全文】
 愛知県警が痴漢撲滅を訴える目的でポスターを作製したところ、インターネット上で「逮
捕=有罪の確定」と誤解させる表現があるなどとして、弁護士らによる批判が相次いだ。
批判的な意見はネット上で「炎上」を引き起こしており、県警は5日、「ポスターの本来
の趣旨が異なる伝わり方をした」と、貼りだした500枚を撤去した。

 ポスターは、痴漢撲滅キャンペーンの一環で、1日から県内の主要駅などに掲示。県内
のデザイン会社に発注し、県警鉄道警察隊と同社で内容を協議しながら作った。費用は約
9万円。

 「あの人、逮捕されたらしいよ」というタイトルのポスターは、痴漢で逮捕された男性
がアニメ調で描かれている。この男性に対し、女性2人がSNS上で「性犯罪者じゃん」
「仕事もクビになるよね」などと、男性を犯罪者と断定してうわさ話をしている。

 この表現を巡り、ネット上で亀石倫子弁護士らが「痴漢は最も冤罪(えんざい)が多い
類型の一つで、逮捕=犯罪者扱いするのは一線を越えすぎ」などと批判。県警には、5日
昼までに55件の苦情や問い合わせの電話が寄せられた。

 県警は、今回のポスターの作製理由を「今風で若者受けすると判断した」と説明。ただ、
「痴漢は犯罪だという認識を広めたい、犯行をとどまらせたい、という気持ちでつくった
が、本来の趣旨と異なる伝わり方になった」と、撤去に踏み切った理由を説明する。

 刑事裁判では、有罪が確定するまでは「推定無罪」が大原則。亀石弁護士は「撤去は賢
明な判断。捜査機関の警察が、誤解を与えるメッセージを発信するのは問題だ」と話した。
                              (井上昇、田中恭太)


posted by 翠流 at 10:28| Comment(0) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月04日

看過できないポスター : 痴漢冤罪関連

鉄道警察隊の痴漢撲滅キャンペーンに関わって、
看過できない事実が報道されている。
疑義・批判の対象となっているのは、
愛知県警鉄道警察隊が作成した「痴漢撲滅 キャンペーン」のポスター。

【該当記事】
  「あの人、逮捕されたらしいよ。」痴漢撲滅の警察ポスターを弁護士が批判。なぜ?
    https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180603-00010006-huffpost-int
        6/3(日) 17:54配信 ハフポスト日本版。 (全文は後記する)

「推定無罪の原則」を無視し、
あたかも「推定有罪」を是認するかのような表現に、
愛知県警の、男性の人権を無視したスタンスがよく現れている。

このポスターを批判しているのは、亀石さんという弁護士。
亀石さんが女性であることが、今の私にとっては、せめてもの救い。
そうか・・・、今の日本にも・・・、
このような女性弁護士がいてくださったのかと・・・ 。

亀石倫子弁護士は、
愛知県警鉄道警察隊が始めたこのポスターを、
次のように論評している。

   愛知県警のポスターでは、まだ裁判すら受けていない「逮捕」されただけの段階で、
  あたかもやったに違いないという、有罪前提のやりとりが書かれ、「性犯罪者じゃん」
  とすら言われています。こんなポスターが、県警の痴漢撲滅キャンペーンで使われて
  いれば、多くの人が「逮捕=有罪」だと誤解するし、偏見が強まることを危惧してい
  ます。県警は、当然「無罪推定の原則」を知っているでしょうが、あえて無視してい
  るのだろうかと、逆に勘ぐりたくなります。日本広告審査機構(JARO)に苦情を申
  し出ようかと思っているくらいです。

もっとも私は、彼女の発言を、すべて受け入れているわけではない。
疑義を抱くのは、下に掲載する記事全文の、
最後の8行の部分。(「逮捕」に対する誤解とは別に・・・ 以降)
彼女は、女性たちの性的挑発傾向の強い服装を、
男性は是認し、受け入れるべきと考えているのだろうか?

痴漢の加害対象は、むしろ派手な服装の女性ではなく、
地味で大人しそうな女性に向かう、という記事を、
私は読んだことがある。
しかしそれが事実であるとしても、
性的刺激の強い服装の女性に翻弄された痴漢の加害対象が、
抵抗されにくいと思われる「地味で大人しそうな女性」に向かうことは、
行動のパターンとして、あり得るのではないかと思う。

女性から与えられる性的刺激に男性が翻弄されるのは、
自然が与えた消去不能の反応様式であって、
社会生活の中で、挑発の役割を演ずる女性の服装を是とし、
翻弄される男性の感受性を非とする価値観がもしも存在するとするならば、それは、
男性の性的感受性に配慮しない、自己中心的なフェミニズムの傲慢さであると思う。

女性たちは男性の性欲を、知識として知っているが、
実感としてそれを理解することができない。
女たちは、男たちの性欲の闇を知らないのである。
年齢が高くなった私は、最近感じることがある。
男性が性欲から解放されるのは、これほどに楽なものかと・・・。

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【該当記事全文】・・・ 記事名・URLは上記の通り。

愛知県警鉄道警察隊が6月1日から始めた2018年度の「痴漢撲滅 キャンペーン」のポス
ターに載ったキャッチコピー「あの人、逮捕されたらしいよ。」が物議を醸している。

愛知県警はホームページで、「夏を前に軽装が増えるこの時期、列車での痴漢や盗撮など
の悪質な犯罪を防ぐ」と狙いを説明しているが、「誤解を招き、偏見を助長する」という
批判も出ている。どんな内容なのだろうか。

ポスターで目を引くのが、「あの人、逮捕されたらしいよ。」という見出し。横にLINEの
ような形式で、女性2人のトークが続く。

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◆「性犯罪者じゃん」◆

A「聞いた? あの人、痴漢で捕まったらしいよ。」
B「えwwwwwwwww」
A「本当本当!さっきネットニュースで見た!!そんな人に見えなかったわ」
B「気持ち悪 軽蔑だわ 性犯罪者じゃん」
A「仕事もクビになるよねー。家族も悲しむだろうなあ」
B「そりゃそうだわ 私は一生関わりたくない」
A「この先どうなっちゃうんだろう...」
B「そういえば......私先月あの人と電車で偶然会ったよ」
A「そうなんだ?! 変なことされなかった?」
B「あの時は何もなかったけど」
「なんかもう、あの人のこと思い出したくもない」
A「女性の私たちも被害に遭わないよう気をつけなきゃね」

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このポスターの内容について、亀石倫子弁護士が Twitterでこう指摘した。

「これはひどい。推定無罪(裁判で有罪が確定するまでは無罪と推定される)が原則なの
に、誤解を与え偏見を助長する。」

亀石弁護士に、ポスターの問題点を詳しく解説してもらった。

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◆ 逮捕の段階で、すでに裁判で有罪が確定したかのような表現が使われている。◆

亀石弁護士:このポスターの一番の問題点は、逮捕の段階で、すでに裁判で有罪が確定し
たかのような反応をする表現が、あちこちで使われていることです。

説明すると、刑事裁判で有罪が確定するまでは、たとえ逮捕されても「罪を犯していない
人」として扱わなければならないのです。これは「無罪推定の原則」と呼ばれ、世界の刑
事裁判の大原則です。

「無罪推定の原則」があるので、被告人は証拠によって有罪であると認定され、その判断
が確定するまでは「罪を犯していない」と見なされます。

有罪が確定すれば、自由や財産、場合によっては生命をも奪う刑を受けなければなりませ
ん。刑罰というのは、それだけ個人の人権を制限することなので、「無罪推定」をくつが
えすだけの十分な証拠がそろったと、裁判官が判断することが不可欠なのです。

さらに、最初の裁判(一審)で「有罪」でも、被告人には、控訴、上告と計3回の裁判を
受けることが保障されています。十分な証拠がなく、有罪であるとの確信が持てない場合
は、「無罪推定の原則」に基づいた「疑わしきは被告人の利益に」の原則が適用され、無
罪としなければなりません。そのくらい、「有罪」は厳しい審査を経ているのです。

ですが、愛知県警のポスターでは、まだ裁判すら受けていない「逮捕」されただけの段階
で、あたかもやったに違いないという、有罪前提のやりとりが書かれ、「性犯罪者じゃん」
とすら言われています。

こんなポスターが、県警の痴漢撲滅キャンペーンで使われていれば、多くの人が「逮捕=
有罪」だと誤解するし、偏見が強まることを危惧しています。県警は、当然「無罪推定の
原則」を知っているでしょうが、あえて無視しているのだろうかと、逆に勘ぐりたくなり
ます。日本広告審査機構(JARO)に苦情を申し出ようかと思っているくらいです。

「逮捕」に対する誤解とは別に、このポスターでもう一つ、危惧している表現があります。
それは、トークの最後にある、「女性の私たちも被害に遭わないよう気をつけなきゃね」
という部分です。

痴漢に遭わないように気をつけなきゃ、と言いますが、何をどう気をつければいいのでし
ょうか。

性犯罪でしばしば「気をつけていなかった被害者にも落ち度がある」などという批判が被
害者に向けられますが、それは「二次加害」に当たります。二次加害につながるような視
点も、人権侵害を助長しかねないと思っています。

                 錦光山雅子/ハフポスト日本版ニュースエディター

posted by 翠流 at 01:18| Comment(0) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする