2016年04月26日

熊本地震関連 (1)

熊本地震の報道に関わって、pawh45hnto761wcx さんが、
YAHOO知恵袋で、下記のような問題提起をしていました。
彼は、私に発言の場を与えてくださって、
私は、感謝しつつ回答を作っていたのですが、
予定より早く締め切られてしまい、投稿できませんでした。
残念ですが、代わりにそれを、記事として、ここにアップします。
「ベストアンサー」に選ばれた回答は、
現在の日本の男性差別の状況を非常に良く捉えていて、
その簡潔明瞭な表現に、私も強く共感します。
私の回答は、後記のような長文になってしまいましたが、
その後半で、今まで取り上げたことのなかった問題についても、発言をしました。
問題意識としては以前からあったことなのですが、
取り上げなかった理由は、
お読みいただければ、察していただけることと思います。
最近の私は、記事のアップが滞っていますが、
活動は、電話での発言・抗議等を中心に、色々しています。
熊本地震に関わる活動は、
後日、箇条書きになるかとは思いますが、報告したいと思います。

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【YAHOO知恵袋】 pawh45hnto761wcx さんの「問題提起」と「ベストアンサー」  
     http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10158396350

 【問題提起】・・・【熊本地震の報道でNHKは女性の人権ばかり優先・・・】   
                              2016/4/20 13:50:47
  熊本地震の報道でNHKは女性の人権ばかり優先して報道してますけど、こういうのは 
  男性差別にならないんですか? 熊本地震関連の報道でNHKは女性の健康を守れとか、
  母子の健康を守れとか言ってばかりいるんですけど、それを言うなら被災住民全員の
  健康を守れと報道すべきではないですか? 初めから男性の人権は無視されてるような
  報道スタンスで、差別が行き過ぎてませんか?

 【べストアンサー】
                             2016/4/25 16:18:22
  悪質な男性差別です。
  報道する側も加害者ですね。
  「女性のほうが大変」「男性は強いから平気」という妄信が定着した現代社会。
  女性が過保護にされている一方で、男性は命を軽んじられ、苦痛を受けることを
  当然視される。
  女尊男卑に歯向かってみても、「男なんだから我慢しろ」と押さえ込まれてしまう。
  それが日本の現実です。
  今の時代は、男性の人権こそ真剣に考えるべきです。

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【私の回答】

 東日本大震災のとき、主に男女共同参画部局や女性団体が行った災害対応の不当性につ
いて、「男性差別とたたかう者のブログ」の中で、くりかえし発言してきた翠流です。
 男性差別とのたたかいには組織づくりの難しさがあり、個人として取り組まざるを得な
い状況や、打開が困難な壁の存在を前にして、疲労感が強く、今回の熊本地震についても、
発言に向かえない状況がありましたが、「蜻蛉の眼鏡」というブログで知った「ピースウ
ィンズ・ジャパン」(ボランティア団体)の男性差別(後記)に憤りを抑えきれなくなり、
発言することにしました。

    「蜻蛉の眼鏡」URL  http://blog.goo.ne.jp/grk39587

 私のブログを読んでくださっていた方には、ご理解いただけるはずと思いますが、人権
問題に関わる私のスタンスは、「多様性の認識」と「多様性をふまえた人権の尊重」です。
一人ひとりが置かれている身体的・精神的状況や個性は、「男性は」「女性は」というよ
うな、単純化された二項対立的視点で把握・説明しきれるものではなく、その視点は性差
別を招来します。単純化によって、配慮から不当に疎外される人が現れるからです。例え
ば、男性の中にも、被災地で身体的・精神的な弱さ・困難を抱える人がいる。そういう男
性には、本来、配慮されるべき人権があるはずですが、現実には、「子ども・女性・お年
寄りに配慮を」というような報道が日本中に拡散する状況の中で、配慮が女性側に傾斜し、
男性が疎外されるという、男性差別が出現するのです。本来、人権の重さ、命の重さは、
女性も男性も同じはずなのに、男性だけが配慮から疎外されるのです。

 今回の熊本地震についても、日を追うごとに、男性に対する人権無視、人権軽視の報道
が増える傾向にあり、私は再び強いストレスを感じるようになっていますが、ここではま
ず、「ピースウィンズ・ジャパン(以後、PWJと略す)」の震災対応について発言します。
PWJには、「多様性をふまえた、差別のない人権尊重の視点」が欠落しています。PWJは、
初めに女性優遇の結論ありきの、男性差別の団体なのです。彼ら彼女らは、熊本の益城町
で、まず、避難施設としての「バルーンシェルター」を設置しましたが、それには「女性
専用」と「ペット連れ専用」しかありませんでした。シェルターは、強風の危険性に配慮
して撤去され、新しく避難テントが設置されましたが、それも同じです。設置したのは「
女性専用」と「ペット連れ専用」だけで、「男性専用」はないのです。トイレについても
同じです。PWJが搬入した12基の新しいトイレのうち、10基は女性用、2基は「身体に
不自由のある方」用で、男性用は全くないのです。男性は、汚れたトイレを使うしか術が
ない。新しいトイレは使わせてもらえないのです。それは、人間の尊厳に関わる排泄の差
別。後述する問題とも関わって、非常にひどい男性差別だと思います。

    PWJのURL  https://ja-jp.facebook.com/PWJPublicRelations 
    トイレについては、4月22日 23:05 配信の記事、「【熊本地震】22日の
    活動報告〜トイレ設置、靴下など配布〜」の、掲載写真の下にある文字、
    「【熊本地震】22日の活動報告〜トイレ設置、靴下など配布〜」をクリック。

 たくさんの被災者が集まった雑踏のような避難所。頻発する地震の中で、前述のように、
女性だけではなく男性にも、強いストレスや不安を抱え、疲弊する人が現れます。それだ
けではありません。発災当初から、そして今も、災害対応の危険な力仕事をしている男性
が必ずいるはずなのです。からだも衣服も汚れ、心身共に疲弊して避難所に帰ってくる男
性、そういう男性が、雑踏の避難所から離れて心身を休める場所、後述するプライバシー
への配慮も含めて、「男性用避難テント」を、なぜ設置しないのでしょうか。そういう「ピ
ース・ウィンズ・ジャパン」が、私には全く理解できないのです。

 プライバシーへの配慮について発言します。「専用避難テント」の設置は、性犯罪等の
犯罪被害の防止だけではなく、それ以前に、着替えの時のプライバシーに対する配慮とし
て、女性だけではなく、それを強く求める男性、例えば私のような男性に対しても必要な
のです。率直に言えば、失礼ながら、男性の中には羞恥に対して鈍感な人もいるようです。
しかし、そういう人は、この場合の主役ではない。主役は、羞恥に敏感な男性なのです。
なぜなら、羞恥は人間の尊厳に関わる感情だからです。

 東日本大震災発災のとき、「女性が毛布の中やトイレで着替えをしなければならなかっ
た」というような表現が、男女共同参画部局を中心に、日本中に拡散しました。あたかも
それが女性特有の現象であるかの如く拡散したのです。しかしそれは、女性に限ったこと
ではなかった。たとえば私が、男性差別のストレスから、被災地の「いのちの電話」に電
話をしたとき、受けてくれた女性は被災者でした。そして彼女は言ったのです「私の夫は
布団の中で着替えをしていました」と。

 男性の羞恥心は、「男性であるが故に与えられる不当な性的偏見」によって、軽視、或
いは無視されています。男性にも羞恥に敏感な人がいるのに、配慮から疎外されるのです。
ちなみに私は、今の居住地に来て20数年になりますが、洗濯をして、ズボンの下につけ
ていた1枚の下着を、人に見える場所に干したことは、ただの一度もないのです。すべて
部屋干しなのです。そういう男性もいるのです。

 更に補足します。私が定期的に検査を受けている消化器系専門施設の男性更衣室には、
天井から、ランダムにカーテンが下がっています。同性からも着替えを見られないように
するための配慮です。それが、更衣室の本来あるべき姿です。着替えというのはそういう
ものなのです。少なくとも私のような男性にとっては。だから被災地でも、せめて、例え
ば PWJの避難テントのような、異性には見られない更衣の場所がほしいのです。

 ところで、この「YAHOO知恵袋」の回答の中に、女性の生理用品に関わる発言がありま
すが、関連して、私も発言します。ご記憶の方も多いかと思いますが、昨年の秋、インタ
ーネットで「女性の生理用品を使用している男性」のニュースが報じられたことがありま
した。はっきり書きますが、要するに、やや重い肛門疾患(痔)や、軽度であっても便失
禁のような排便障害を抱えている男性が、生理用品を使用しているのです。こういうニュ
ースが報じられるようになったのは、男性の人権尊重のために、非常に好ましいことだと
思います。男性は、このような、日常生活のQOLに深刻な影響を与える疾患を抱えてい
ても、男性であるが故に、配慮から疎外されてきたのです。

 女性は生理用品があるから救われます。ナプキンを少し後ろへずらせば、十分に対応で
きるのです。ある男性は、痔の手術の入院生活を終えて退院の時、病院付属の薬局で、細
長く切った脱脂綿と紙絆創膏を渡されて、非常に強いショックを受けたと言っていました。
そんな処置で、日常生活のQOLを維持できるはずはないのです。彼は、薬局を出て、コン
ビニエンスストアに立ち寄り、生まれて初めて女性の生理用品を買ったのです。

 医者の中にも、話にならないような対応しかできない人がいる。というより、そういう
医師がほとんどではないかと推測します。例えば患者が、つまりは生理用品のない男性患
者が、医師に対処の方法を尋ねる。そうすると医師は、「紙をはさんでおけばいい」など
と、話にならない答えしかしないというのです。その背景には男性の人権を軽視する不当
な性別観、それも、非常に根強い性別観の存在があると思います。男性は、生理用品のよ
うな機能を持った下着を求めてはいけないのです。それは「男らしさの規範」に反するの
です。そういう不当な性別観の呪縛の中で、男性は、強い不快感を抱えながら生活してき
たのです。そしてそれは、排尿に関わる疾患の場合も同じなのです。

 「かつて女性は差別されてきた」と、そういう言葉があります。それはその通りなので
す。そして、そういう女性差別は解消されなければならないのです。しかし「かつて男性
は差別されてきた」と、それもまた事実なのです。その差別の根本には、「男らしさの規
範」、「男性に対する性別観」の問題があると思います。性別観に関わる事象を広く見て、
例えば、明白な性差しての男性の自殺、被災者を含め、明らかに男性に多い自殺の問題に
も、その根本に同様の問題があると思います。男性は、その性別観の故に、苦しみを一人
で背負うことが多く、追いつめられやすいのです。(男性差別とたたかう者のブログ・・・
記事カテゴリ:自殺関連:4/26現在・記事7つ)

 生理用品の件に戻ります。前述のような疾病を抱えた男性は、被災地にも必ずいます。
高齢者ではない男性の中に、そういう人たちがいるのです。先日、災害対応のラジオ番組
で、ある大学の先生(女性)が、「避難所で小集団をつくり、班長を決め、被災者のニー
ズを引き出す」という方法を提示していました。それは、「声になりにくい声を引き出す」
という意味で、良い方法だと思います。しかし、ニーズを隠す人はいるでしょう。男性な
らばその性別観に縛られ、自分の弱さ、ニーズ隠すかもしれない。排泄の問題ならば、羞
恥が手伝ってなおさらのことと思います。ですからせめて男性にも、女性と同じように、
新しくきれいな下着を配ってほしい。そして、トイレや更衣室に対する配慮が欲しいので
す。それは必要最低限の配慮でしょう。

 東日本大震災の時、「宮城登米えがおネット」という団体が、非常にひどい男性差別を
しました。彼女たちは、女性だけを対象にアンケートを取り、下着のサイズまで調べ、一
人ひとりに合った下着と共に生活用品を袋詰めにして、女性だけに配ったのです。本当に
ひどいと思います。それでは「男性は汚い下着で暮らせ」と言っているのと同じではあり
ませんか。そして、内閣府男女共同参画局(以下:男女局)は、それがあたかも優れた実
践の典型であるかの如く、「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」の「解説
事例集」に、「取組事例13」として、それを掲載したのです。もしもその記事の下に、「男
性に対しても同様の配慮が必要である」というような一文があれば、私は、この件について、
男女局は批判しません。しかし、そういう記載は全くなかったのです。

 既にブログではくり返し書いてきましたが。「男女共同参画社会基本法第3条」には、
「男女の人権の尊重」が明確に謳われています。しかし男女局は、その精神と乖離した、
たくさんの男性差別を行ってきました。そしてそれは、今も同じなのです。例えば。昨年
12月に閣議決定となった「第四次男女共同参画基本計画」の、「生涯を通じた女性の健康
支援」のように、男性が置かれている命の危機、女性より明らかに多い悪性新生物による
死亡や自殺のような現実を直視せずに、平然と、「初めに結論ありき」の、女性優先・女
性優遇・男性差別の施策を企図し、実行し続けているのです。男女局は、男女共同参画の
理想に向かう部局ではなく、自己本位の、フェミニズム運動の発信基地なのです。


posted by 翠流 at 11:04| Comment(0) | 災害対応・要望書(2016・17年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする