2019年01月17日

「男らしさハラスメント」で病んでいく男たち

年が明ける前、昨年の12月に、
ネット上に、印象深い記事があった。
題は、「“男らしさハラスメント”で病んでいく男たち」。

この題中の「男らしさハラスメント」という言葉は、
近年にしては珍しく、男性への配慮を携え、
同時に、男性差別拡大の要因の、本質の一つを、的確に捉えていると私は思う。

女たちは既に、かつての性別役割から解放され、
国を挙げての女性優遇の下で、女性限定配慮の幸せを享受する時代になった。
しかし男たちは今もなお、古くからの性別観・性別役割に呪縛され、
「男らしさの規範」の中で、鬱屈した思いを抱えながら、
不器用に生きているように見える。

そういう日本の社会にあって、
「病んでいく男たち」の不遇とたたかうために、
「男らしさ」という言葉が内包する「男性に対するハラスメント」と対峙し、
その内実と、たどるべき方途を吟味し、
男性を、被差別の状況から、解放しなければならないと思う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【記事名】 「“男らしさハラスメント”で病んでいく男たち」

【記事本文】
  女性たちは、女性であるがゆえの生きにくさを声高に訴えるようになった。一方、男
 性は、男性特有の苦労はあれど押し黙ったままだ。その置かれた窮状と声を上げられな
 い理由に迫る。

 ◆ 誰にも弱音を吐けずに病んでいく男たち……

  「変身願望に男も女もない」そんなセリフとともに『美少女戦士セーラームーン』の
 戦士に扮したりゅうちぇるが登場した、「モンスターストライク」のCMが放映され、
 「ジェンダーレスの象徴」として一躍話題になった。また、白岩玄の小説『たてがみを
 捨てたライオンたち』では、専業主夫になるか悩む男や、強さを求めて弱音を吐けない
 男など“男らしさ”に苦しむ男たちの姿が描かれ、多くの男性から共感を呼んでいる。

  メディアのなかだけではなく、

  「男は強くあれ。一家の大黒柱であれ」との価値観に息苦しさを感じる人々は決して
 少なくない。
  
  「『男であることは、しんどい』。そんな言葉は、なかなか飲み会でも気軽に吐けな
 いです」と、苦笑いするのが大手通信会社に勤める田中正雄さん(仮名・46歳)だ。

  「昔から競争が苦手で、『出世にさほど興味はない』と同僚に呟けば、『男なのにそ
 れで終わっていいのか?』『ビジョンがない』と馬鹿にされる。腹は立ちますが言い返
 せないジレンマもあります」

  こうした悲鳴を上げるのは、決して田中さんだけではない。

  「子供が熱を出したときに、会社を早引けして僕が迎えに行ったら、『嫁に行かせれ
 ばいいのに。男のくせに妻が怖いのか』と同僚からの陰口が」(43歳・食品)とパタニ
 ティハラスメント(父性の侵害)を受けることもあれば、「出世コースを外れてはや数
 年。部下から『給料泥棒』『あのオッサンは使えない』と陰口がひどい。お局にはみん
 な気を使うのに、なぜ出世してない男は冷遇されるのか」(39歳・流通)と逆パワハラ
 に悩むケースも。

  それに対して「いかに多様性が叫ばれても、職場で男らしさを尊ぶ姿勢はまだ残る」
 と語るのは、人材育成企業代表の前川孝雄氏。

  「人手不足で仕事は増えているのに、社会保障費や税金負担の倍増で手取り給料は上
 がらない。多くの人が働く意欲を失うのは当然なのに、職場ではいまだ男性は家庭より
 仕事優先で、アグレッシブに働くべきとの風潮が強い。男性が育休を取ったり、出世に
 意欲的でないと『やる気がない』と評価を下げる企業もまだ多いです」

  問題が起こるのは家庭も同様だ。

  「『最近の男性はもっと家事に参加するものだ』と妻に言われ、帰宅後に洗い物をす
 れば『やり方が違う』と怒鳴られる。これは家事ハラでは」(43歳・IT)

  「会社の業績が悪化し、給料が激減。いまや上場企業で働く妻のほうが高年収で、家
 に帰れば『男のくせに稼ぎが悪い』となじられる。それでも、以前同様、家賃や外食費
 は全部僕持ち。文句を言ったら『男が出すのは当たり前。私が稼いだお金は私のもの』
 とキレられました。そこも男女平等では?」(45歳・SE)

 ◆ 世界一女性より不幸な日本の男性の実態

  会社でも家庭でも「男らしさ」を押しつけられたハラスメントに遭い、疲弊する男た
 ち。そんな日本の男性の「生きづらさ」は、データにも。男女の格差を表す「ジェンダ
 ーギャップ指数【下記★1】」によれば、’17年の時点で日本は世界144か国中114位。
 男性は女性より経済面や教育面などで圧倒的に優遇されている。だが、’14年に発表さ
 れた「世界価値観調査【下記★2】」によれば、日本は男性より女性の幸福度が上回り、
 男女の間の幸福度に世界一ギャップがある。つまり、恵まれているのに、幸福感を感じ
 られない男性が多いのだ。【下記★3】

    【★1】 ジェンダーギャップ指数(2017年)・・・私(翠流)は、この指数が、
       吟味不十分のままに「錦の御旗」の如く拡散している今の日本の状況に、
       強い危惧を感じている。

        1位:アイスランド  2位:ノルウェー   3位:フィンランド
        4位:ルワンダ    5位:スウェーデン ・・・・・(中略)・・・・・
        100位:中国    114位:日本    118位:韓国

    【★2】 幸福度格差(2014年)・・・「女性の幸福度」から「男性の幸福度」を
                    引いた数値:世界価値観調査(2014)
        1位:日本      2位:ヨルダン     3位:パレスチナ
        4位:リビア     5位:ジョージア    6位:韓国
        7位:シンガポール  8位:ニュージーランド 9位:エジプト
        10位:アルジェリア

    【★3】 この部分については、ある人が、次のようなコメントを投稿していた。
       それをを支持する意味で、ここに掲載する。

       >(上記該当部分):日本は男性より女性の幸福度が上回り、男女の間の
        幸福度に世界一ギャップがある。つまり、恵まれているのに、幸福感を
        感じられない男性が多いのだ。

      (コメント):逆でしょう。幸福感を感じられない男性が多いということは、
        恵まれてないということだよ。

  なぜこうも、生きづらさを感じる男性が多いのか。産業医である海原純子氏はこう分
 析する。

  「年功序列や終身雇用が崩壊した現代では、仕事に打ち込んでも収入は上がらない。
 共働きも多いので、以前のように一家の戸主としての威厳が保てません。でも、いまさ
 ら家庭人にもなりきれない。その中間で悩み、アイデンティティが崩壊する人が増えて
 います」

  教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏もこう指摘する。

  「取り巻く環境が変化しているのに、依然として男性は“男らしさ”を求められがち。
 特に家庭では、従来の男らしさに加えて、新たに女性の社会進出への理解や家事や育児
 の能力も求められる。非常に負担の多い状況です」

 ◆ 男らしさを失うことは「負け」ではない

  ダイバーシティが叫ばれ、女性らしさからの解放が進んだ’18年は、「#Metoo運
 動」を発端に男性から女性へのセクハラが暴露され、性の不平等が告発された。マッチ
 ョな男性像が否定される一方、なぜ男性らしさからの解放は進まないのか。

  これに対しておおた氏は、「経済力や強さなど、もともと男性のほうが持っているも
 のが多いからでしょう。『女性らしさの解放=権利の獲得』とポジティブな印象がある
 のに対し、『男性らしさの解放=何かを失う』とネガティブな印象が強い。だから手放
 せないんです」と続ける。

  実際、「毎日が辛いが、弱音を吐いたら『負け』だと思っている」(47歳・医療)な
 ど自分一人で不安を抱え込む男性も多い様子。

  「男性は『何事も黙って耐える』ことを美徳とするせいか、辛くてもギリギリまでた
 め込んでしまう。結果、うつ病や隠れアルコール依存症を発症する人も増えています」
 と海原氏は警鐘を鳴らす。だが一方で、変化も生まれつつある。

  「ここ最近、40代男性を中心に、ストレスチェックなどを通じて『疲れた』『心が辛
 い』と声を上げる人が増えてきました。事態の深刻さの表れではあるものの、多くの声
 が上がるほど社会も少しずつ変化していくはず」(海原氏)

 「男という性」から外れることは、決して負けではないのだ。
                            <取材・文/藤村はるな>

※ 脚注

 【前川孝雄】 
  FeelWorks代表取締役。400社以上で「人が育つ現場」創りを支援。青山学院大学
  兼任講師。著書に『一生働きたい職場のつくり方』(実業之日本社)など。
 【海原純子】
  心療内科医。日本医科大学特任教授。日本生活習慣病予防協会理事。
  著書に『男はなぜこんなに苦しいのか』(朝日新書)など。歌手としても活動する。
 【おおたとしまさ】
  教育ジャーナリスト。男性の育児や、子育て夫婦のパートナーシップ、受験など幅広
  いジャンルで活躍。近著に『中学受験「必笑法」』(中公新書ラクレ)など。


posted by 翠流 at 01:31| Comment(0) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月31日

男性の自殺(8) :2017年の状況、及び、過去40年間各年の、   自殺者数・自殺死亡率(自殺率)と男女比

年が明ける前に、
今年3月に厚労省自殺対策推進室が公表したデータをもとにして、
2017年(H29)の自殺の状況を掲載するが、その前に、
1978年(S53)以降40年間の、自殺者数・自殺死亡率(自殺率)を、性差に注目して記す。
1978〜2011年のデータは、記事「男性の自殺(2)」に記したが、・・・・・・・・【A】
2012〜2017年のデータは、次の通りである。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・【B】

   年次別     総 数    男    女    男女比【男/女】
                           自殺者数 (自殺率)
  2012(H 24)  27,858  19,273  8,585   2.24  (2.37)
  2013(H 25)  27,283  18,787  8,496   2.21  (2.33)
  2014(H 26)  25,427  17,386  8,041   2.16  (2.28)
  2015(H 27)  24,025  16,681  7,344   2.27  (2.38)
  2016(H 28)  21,897  15,121  6,776   2.23  (2.35)
  2017(H 29)  21,321  14,826  6,495   2.28  (2.40)

【A】【B】両者を見ればわかるように、
1978年以降の40年間、自殺は、毎年変わることなく、明らかに男性に多い。
この40年間を、時系列に沿って、自殺率・自殺者数の特徴から6群に分け、
それぞれの自殺率の、男女比の幅を記すと、次のようになる。

       年 次        自殺率の男女比【男/女】
  1978(S 53)〜1982(S 57)    1.66 〜 1.85
  1983(S 58)〜1985(S 60)    2.02 〜 2.18
  1986(S 61)〜1992(H 04)    1.64 〜 1.89
  1993(H 05)〜1997(H 09)    2.03 〜 2.14
  1998(H 10)〜2011(H 23)    2.27 〜 2.76 (年間自殺者3万人以上)
  2012(H 24)〜2018(H 29)    2.28 〜 2.40

このような事実は、国および全国各自治体の自殺対策部局が、
「自殺が男性に多い」という問題について、
有効な施策を講じることができなかった、或いはしなかったことを示している。

ところで、内閣府男女共同参画局(以下、男女局)は、
厚労省母子保健課が平成8年から行ってきた「生涯を通じた女性の健康支援」と同名の施策を、
厚労省に上乗せする形で、男女共同参画基本計画の中で展開しており、
それは、それ自体だけについて言えば、それでも結構なのであるが、
一方で、男性が抱える、現実としての「いのちの危機」、たとえば、
国民の死亡原因の第一位である癌死が、男性に圧倒的に多い事実や、
上記の、男性に多い自殺の問題については、
女性に対する手厚い配慮に比べれば、はるかに脆弱、というか、
現実と対比すれば、むしろ皆無と言っても過言ではないような対峙しかしておらず、
今までも繰り返し発言してきたことではあるが、
そのスタンスの男性差別、男女共同参画社会基本法第三条(注1)との乖離には、
呆れるばかりなのである。

 (注1)第三条(男女の人権の尊重)・・・ 男女共同参画社会の形成は、男女の個人としての
  尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人と
  して能力を発揮する機会が確保されることその他の男女の人権が尊重されることを旨とし
  て、行われなければならない。

この件については、2015年8月の、第四次男女共同参画基本計画素案の公聴会で、
挙手指名による発言の機会(3分間しかない)を得て、
素案の「生涯を通じた『女性』の健康支援」を、
「生涯を通じた『男女』の健康支援」に修正するよう要望したが、
集会の最後に、担当者と思われる女性が立って、
「男女の健康支援にすると女性に対する支援が薄まってしまうので、以前からジレンマだ」などと、
国民の「いのち」の現実と乖離した、わけのわからないことを言い出す始末で、
女性の本質は自己中心性にあるのかと、
あの時の記憶は今も消えないのである。

ところで、男女共同参画社会基本法第二条には、下記(注2)のような条文が記されている。
もともと、この項目の、特に第二項は、ポジティブアクションという名の、社会進出をめぐる
女性優遇操作(合格・採用・昇進等に関わる女性優遇)を男性差別であると言わせないための
計画的戦略として導入されたもと私は解釈しているが、この第一項の「男女が均等に政治的、
経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会を形成
すること」が「男女共同参画社会の形成」であって、第二項の「前号に規定する機会に係る男
女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積
極的に提供すること」を「積極的改善措置」と呼ぶのであるならば、男性に対する自殺対策も、
癌対策も、この「積極的改善措置」として、現実と乖離することなく、男女共同参画基本計画
に組み込まれて当然の施策ではないかと思う。配慮が女性ばかりに傾斜する基本計画は男性差
別であり、男女局の自己批判によって是正されるべきである。男性は、今も、旧来の固定的性
別観・性別役割に呪縛される傾向が強く、女性のようには声を挙げられない状況にあるが、女
性限定配慮、女性優遇配慮ばかりが拡大する日本の社会状況にあって、男女の亀裂は、確実に
深くなっていると私は思う。

 (注2) 第二条(定義)・・・ この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各
  号に定めるところによる。
  一 ・・・ 男女共同参画社会の形成 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって
  社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、
  経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会を
  形成することをいう。
  二 ・・・ 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲
  内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆ 2017年の状況 ◆ ・・・ 続いて、今年3月に公表された自殺データ(2017年の状況)をもとに、
            昨年と同様に整理した結果を掲載する。

【 2017年 自殺データ 】 ・・・ 項目は次の通り。
      T.自殺者数と男女比
      U.自殺の「原因・動機特定者数」と「原因・動機不特定者数」
      V.原因・動機特定者の「原因・動機別自殺者数(大分類:7項目)」と男女比
      W.原因・動機特定者の、「原因・動機別の自殺者数(52項目)」と男女比
      X.就職失敗による若者(20代)の自殺者数と男性の割合

T.自殺者数と男女比:(  )内は自殺死亡率(自殺率)を示す。
           自殺率は人口10万人あたりの自殺死亡者数を意味する・
     総 数      男         女     男女比【男/女】
    21,321(16.8)  14,826(24.0)  6,495(10.0)  2.28(2.40)

U.自殺の「原因・動機特定者」と「原因・動機不特定者」 
     総 数     原因・動機特定者      原因・動機不特定者
     21,321     15,930(74.7%)      5,391(25.3%)

V.原因・動機特定者の「原因・動機別自殺者数(大分類:7項目)」と男女比。
  ・・・ 遺書等の、自殺を裏付ける資料により、明らかに推定できる原因・動機を、自殺者
   一人につき3つまで計上可能としているため、原因・動機特定者の、原因・動機別自
   殺者数の和と、原因・動機特定者数(15,930)とは一致しない。

    (原因・動機)  (計)  (男性) (女性) 【男性 : 女性】
     家庭問題     3,179  2,030  1,149  【1.76 :1】
     健康問題    10,778  6,358  4,420  【1.43 :1】
     経済生活問題   3,464  3,078   386  【7.97 :1】
     勤務問題     1,991  1,768   223  【7.92 :1】
     男女問題     768   486    282  【1.72 :1】
     学校問題     329   249    80  【3.11 :1】
     その他      1,172   855    317  【2.69 :1】

W.原因・動機特定者の、「原因・動機別の自殺者数(52小項目)」と男女比。

   ・下記【表A】の男女比は、少ない方を1として示してある。
   ・各項目が属する大項目は、表中の語尾に次の略記号で示した。
       健康問題:A  経済生活問題:B  家庭問題:C  勤務問題:D
       男女問題:E  学校問題:F    その他:G
   ・下記【表@】は、平成25年以降5年間の性差を、項目数の差として示した。

  【表@】                H25   H26  H27  H28  H29
     男性の自殺が女性より多い項目   49    51   49   49   49
     女性の自殺が男性より多い項目    2    1    3    2    2
     男女同数の項目           1    0    0    1    1
        計             52   52   52   52   52

  【表A】
   (順位)(原因・動機)       (男 女 比)    (人 数)
                     【男性:女性】  男性  女性   計
    1 事業不振:B           【14.5:1】  350   24  374
    2 失業:B             【14.1:1】  227   16  243
    3 負債(多重債務):B       【13.2:1】  610   46  656
    4 仕事の失敗:D          【12.5:1】  327   26  353
    5 借金の取り立て苦:B       【10.6:1】   53   5   58
    6 仕事疲れ:D           【 9.6:1】  513   53  566
    7 職場環境の変化:D        【 9.2:1】  258   28  286
    8 その他:D            【 8.5:1】  273   32  305
    9 負債(その他):B        【 8.4:1】  552   65  617
   10 自殺による保険金支給:B     【 7.4:1】   37   5   42
   11 犯罪発覚等:G          【 7.3:1】  162  22  184
   12 倒産:B             【 7.3:1】   22   3   25
   13 就職失敗:B           【 5.4:1】  159  29  188
   14 入試に関する悩み:F       【 5.0:1】   20   4   24
   15 生活苦:B            【 4.9:1】  853  145  998
   16 学業不振:F           【 4.7:1】   85   18  103
   17 職場の人間関係:D        【 4.7:1】  397   84  481
   18 負債(連帯保証債務):B      【 4.5:1】   18   4   22
   18 教師との人間関係:A       【 4.5:1】   9   2   11
   20 その他:B            【 4.4:1】  197   44  241
   21 病気の悩み・影響(アルコ-ル依存症):A【 4.0:1】  145   30  175
   22 子育ての悩み:C         【1:3.9 】   24   95  119
   23 夫婦関係の不和:C        【 3.6:1】  640  176  816
   24 その他進路に関する悩み:F    【 3.4:1】   89   26  115
   25 その他:G            【 3.3:1】  330  98  428
   26 被虐待:C            【 3.0:1】   3   1    3
   27 近隣関係:G           【 2.4:1】   32   13   45
   28 家族からのしつけ・叱責:C    【 2.4:1】   81   33  114
   29 その他:F            【 2.3:1】   28   12   40
   30 失恋:E             【 2.1:1】  200  93  293
   31 病気の悩み(身体の病気):A    【 2.0:1】 2,293 1,115  3,408
   32 いじめ:F            【1:2.0 】   1   2   3
   33 孤独感:G            【 1.9:1】  297  153  450
   34 家族の将来悲観:C        【 1.9:1】  301  158  459
   35 身体障害の悩み:A        【 1.7:1】  171  96  267
   36 その他:C            【 1.7:1】  160  92  252
   37 その他:A            【 1.7:1】  157  91  248
   38 結婚をめぐる悩み:E       【 1.5:1】   35   22   57
   39 不倫の悩み:E          【 1.5:1】   81   51  132
   40 その他家族関係の不和:C     【 1.5:1】  205  130  335
   41その他:E             【 1.5:1】   35  23   58
   42 介護・看病疲れ:C        【 1.4:1】  123  83  206
   43 その他交際をめぐる悩み:E    【 1.4:1】  135  93  228
   44 病気の悩み・影響(薬物乱用):A  【 1.3:1】   18  13   31
   45 家族の死亡:C          【 1.3:1】  275  209  484
   46 病気の悩み・影響(統合失調症):A 【 1.3:1】  605  460 1,065
   47 親子関係の不和:C        【 1.2:1】  218  172  390
   48 病気の悩み・影響(他の精神疾患):A【 1.2:1】  728  578 1306
   49 後追い:G            【 1.1:1】   30   27   57
   50 病気の悩み・影響(うつ病):A   【 1.1:1】 2,241 2,037 4,278
   51 その他学友との不和:F      【 1.0:1】   17   16   33
   52 犯罪被害:G           【 1:1 】   4    4    8

X.就職失敗による若者(20代)の自殺者数と男性の割合

        年次別    総数   男性   女性   男性の割合
      2008(H 20)   86   69   17    80.2 %
      2009(H 21)  122   98   24   80.3 %
      2010(H 22)  153   138   15   90.1 %
      2011(H 23)  141   119   22   84.3 %
      2012(H 24)  149   130   19   87.2 %
      2013(H 25)  104   95    9    91.3 %
      2014(H 26)  110   95   15   86.3 %
      2015(H 27)   88   81    7    92.0 %
      2016(H 28)   80   64   16   80.0 %
      2017(H 29)   69   56   13   81.1 %


posted by 翠流 at 02:25| Comment(0) | 自殺関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月24日

削除された水行男性裸体写真

インターネット YAHOO! ニュース の記事(後述)に、
男性の裸体写真(褌のみ)が掲載されていたので、
掲載元の北日本新聞社に苦情を入れたところ、
珍しく、短時間で要望が受け入れられ、
写真が記事と共に削除されたので報告する。

【該当記事】・・・・・ 12/18(火)に削除された。
  記事名・・・・・「1年の感謝・反省込め水行 魚津・真成寺」
        12/17(月) 13:34配信 北陸新幹線で行こう! 北陸・信越観光ナビ
        https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181217-00000012-hokuriku-l16
  記事中に、水行を行っている男性の裸体写真(褌のみ)が掲載されていた。
       男性の人数は、4〜5名であったと記憶する。

【苦情内容】・・・・・ 社会には、男性の羞恥心を軽んじる風潮があり、たとえば、着替えに
  際して男性更衣室が用意されない等、羞恥心の強い男性が、理不尽なストレスに晒
  されることが多い。掲載された写真は、このような風潮を増幅させるもので、不適
  切である。掲載はやめてもらいたい。たとえ、撮影された男性の了解を取ってあっ
  ても、上記の社会的影響から、このような写真は掲載すべきではない。

【経過】・・・・・ 12/17(月) の夕刻6時頃、私はこの写真の記事を見て、初め、信濃毎日
  新聞社ネット事業部に電話を入れた。苦情は伝えたが、担当者不在とのことで、明日、
  担当者から私に電話を入れるとのことであった。
   翌18日(火)、午前10時頃、着信を待たずに信濃毎日に電話を入れたが、受けたA
  さんから、記事は北日本新聞社が作成したと聞かされ、読者センターを紹介された。
  しかしセンターの職員では話にならず、Aさんにその旨を電話。北日本新聞社の編
  集管理部を紹介され、電話を入れた。このとき電話に出たBさんは、人の思いを受
  け止める能力の高い人で、私はたいへん話しをしやすかった。電話が長時間に渡っ
  たわけではないが、それでも私は、このブログ記事の「男性更衣室(1)」・「災害対
  応」等を経て、「男性更衣室(7)」までの要旨を、概ね伝えることができた。運が
  良かったのかもしれない。その日の午後1時頃、ウエブ編集部責任者のCさんから
  電話が入り、記事削除の連絡を受けた。削除したのはYAHOO! を含む3か所に配信
  されたニュース、とのことであった。
   尚、このニュースは、寺の発案・依頼を受けて作成された、とのことであった。
                                   (以上)


posted by 翠流 at 00:29| Comment(0) | 男性の羞恥心 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月16日

“女性活躍”で見失っているもの

名ばかりの男女共同参画運動によって、
軽んじられてきたもの、失われてきたもの、壊されてきたものは、
たくさんあると、私は思う。
今回はその中から、
「“女性活躍”で見失っているモノ」を取り上げた記事を紹介する。

その前に、改めて書いておくが、
私は、女性差別にも男性差別にも反対する人間である。
社会進出や昇進に際して、
女性が、女性であるという理由によって差別されたり、
男性が、男性であるという理由によって差別されたりしてはならない。
本人の生きる志向が、その能力と適性によって、
差別なく、公正に評価される社会にならなければならない。
私がそういうスタンスに立つ人間であるという前提に立って、
この記事を取り上げる理由を考えてほしい。

日本には、美しい風土があり、
その、美しい風土の中で、
「母親」の愛が、日本人の美しい心を育んできたと、私は思う。
そういう、日本の社会を支えてきた愛の姿を、
「女性活躍」という言葉は、
軽視し過ぎてきたのではないかと思う。

今回掲載する記事の題名とURLは、下記の通り。
記事全文も記すが、その前に、
YAHOO! ニュースの、共感順コメントの1ページ目を掲載する。
コメント右下の、〇は「共感する」、×は「共感しない」の数を示す。
数値は、今月13日、午前深夜のものである。

なお、記事は長文であるが、
その後に、私の、10行のコメントを追記した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【記事名・URL】
   30代以下専業主婦の7割が「罪悪感ある」
          “女性活躍”で見失っているモノとは…
   https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181210-00010003-fnnprimev-life
                      12/10(月) 11:37配信  FNN PRIME

【記事全文】・・・・・ 後半に掲載する

【YAHOO! ニュース:共感順コメント:1ページ】

 chi*****
   各家庭の環境で好きにすればいいと思います。
   家庭のことを一生懸命するのだって、立派な仕事だと思いますし、保育、介護をすれ
   ば国の負担減らせるのだから、それなりに控除などをしてあげてほしいと思います。
   収入が多い旦那さんで専業主婦の方も、旦那さんが沢山税金払ってるし、お金あるか
   ら消費もするし、ありがたい存在だと思います。
   それぞれの環境でどれが正しくて、悪いと言うことはないと思います。
                             〇:6054  ×:356
 a72*****
   本当に女性を高齢まで働かせないなら、1度仕事を離れた人にも、
   再就職しやすい環境が必要
   40代でも新卒扱いのような、優遇がないと無理
   それがないから、しがみつく人が生まれる
   でも専業主婦で家のことやって、家族が仲良く暮らせたら、よいと思うけどね
   形見が狭い状況を記事が作ってる
                             〇:5804  ×:400
 bin*****
   自分の母が専業主婦だったので、帰宅したら「お帰り」と言ってくれる存在がいたの
   は今でもありがたかったと思える記憶です。
   理由があって子供が居ない専業主婦や、
   その家庭の中で経済がやりくりできる夫が、専業主婦を望んで家庭を守って支えて欲
   しいという希望なら、
   罪悪感持つ必要は全くないと思う
   仕事や地域活動を やりやすい様に父のフォローをしてた縁の下の力持ちで、
   子供に美味しいご飯を子供の都合時間に合わせ用意してくれてた母を、今でも尊敬し
   ている。
   定年をとうの十数年過ぎた父の代わりに、今は母が仕事をしてますが
   子供も巣立ち第2の人生として 老後に終日夫だけの環境ではない仕事という存在が、
   大変だけれども気持ちの息抜きになってる様です。やっと家事を手抜く事を覚えた分、
   父が率先して手伝ってくれるそうです。
   女性は人生の中で色々な選択肢があるのだと思いますし、
   あって良いのだと思います。
                             〇:4365  ×:293
 laj*****
   そもそも、専業主婦と兼業主婦どちらを選ぶかは個人の自由。どちらを選んだとして
   も、批判される事がおかしい。
   どちらにしろ、大変だと思うし自分なりの悩みはあると思う。世論がどうとかではな
   く、自分と家庭の問題。他人が口を出す事ではない。
                             〇:2726  ×:106
 rsc*****
   私は50代の男性会社員です。子育てって、人材育成のプロジェクトリーダーという
   りっぱな仕事です。それに専業主婦が居なかったら、昼間の住宅街の治安だって悪く
   なる。専業主婦はその存在だけで地域防犯の要でもあります。もっともっと誇りを持
   って良いと思います。
                             〇:2952  ×:220
 ros*****
   フルで働いてます。私は逆に妻らしい事、母親らしい事が出来ていない事に罪悪感の
   毎日です。経済的になんとかなるなら専業主婦になりたい。子供の帰りを待っていた
   いです。
   専業主婦は家庭の幸せに大きく貢献していると思います。自信を持つべきです。
                             〇:2151  ×:120
 mac10
   子育ては立派な仕事。
                             〇:2524  ×:189
 tmr*****
   子供が幼稚園や小学校低学年の時は、帰ったら家にお母さんが居ると安心かなと思い、
   働かずに子供たちとの時間を過ごしてました。
   子供も大きくなればお母さんより友達と約束してくるし、時間が出来ると働きたくな
   ったかな!
   子供の教育費で働かないと回らないのもあるけど。。汗?
   冬休みや夏休み中の仕事は、やっぱり悩みの種ですが
                              〇:1327  ×:73
 hum*****
   時短勤務が家事や育児、仕事のバランスが自分にとってちょうどいいと思ってやって
   います。
   そして夫も理解してくれていますし、16時にお迎えに行く3歳の息子もこども園を
   楽しんでいる様子。
   家庭内では全く罪悪感はないです。
   ただ専業主婦だった両家の母と義母は「旦那と子供が可哀想でしかたない」と言って
   くる。
   家事は全てわたしがやっていましたが、2人目妊娠で悪阻で家事ができなくなったと
   きにここぞとばかりに共働きのことを責められて罪悪感がいっぱいになりました。
   今は専業主婦や共働きなど選択肢がたくさんありますし、どれが正解かは個々で違う
   もの。
   どうか噂であってもその人を非難することは言わないでほしいです。
                              〇:1150  ×:66
 xxr*****
   これじゃ少子高齢化は止まらない。
   子供が増えなければ、日本の未来は無い
   働き手が足りないからとか、経済効果とか。
   女性を!外国人労働者を!って。。
   でもね、やっぱり女性には女性しかできない、妊娠や出産があるし、安心して子育て
   できる国にしてほしい。
   子供にとってもお母さんの存在は大切、特に3歳まで。
   最近は産まれて数ヶ月で保育士さんが一日中、赤ちゃんの面倒みてる。
   子供の正しい心を育てる役割は親、親と過ごす時間。勉強ができれば良いわけじゃない、
   育てるのも大変だし子供産んでも1人か2人までの世の中。
   子供は未来の日本を支え担う宝です
   男性の給料を上げて、女性は男性なみに働かなくても大丈夫なように、家庭を一番に
   考えられるようなバランスのとれた国になってほしいな
                             〇:1547  ×:309
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【記事全文】 30代以下専業主婦の7割が「罪悪感ある」
            “女性活躍”で見失っているモノとは…

 「すべての女性が輝く社会づくり」を目指し、「女性活躍」「女性の社会進出」といった
 言葉が盛んに取り上げられる日本。
 厚生労働省では全国の企業における女性の活躍状況をデータベース化し公開するなど、
 様々な取り組みがなされている。
 そんな中、株式会社ビースタイルが運営する、主婦に特化した人材サービス「しゅふJO
 B」が「専業主婦の罪悪感」に関する調査結果を11月2日に公開した。 
 調査結果によると、専業主婦・主夫経験者の56.6%が「専業主婦であることに後ろめた
 さ・罪悪感を覚えたことがある」と回答したことがわかった。(しゅふJOB総合研究所
 調べ 2018年5月23日〜6月4日、専業主婦・主夫経験者815名対象のインターネットリ
 サーチ)
 さらに、年齢別でみると、30代以下で「罪悪感がある・少しある」と答えたのは70.1%、
 40代では60.7%、50代では45.7%と、若い世代の専業主婦ほど罪悪感を強く抱いてい
 ることがわかった。
 また、子どもがいる専業主婦で「罪悪感がある・少しある」と答えたのは54.2%、子ど
 もがいない人では69.6%と、子どもがいない家庭の専業主婦は、罪悪感をより強く抱い
 ているということが浮かび上がった。

子育ては仕事? 「自分は非生産的」と感じる人も…

 では、実際にアンケートを受けた人のコメントを見てみる。

【子どもがいる・罪悪感があると答えた人のコメント】
 ・子育てや家事、地域の活動など、それなりに忙しくしていましたが、収入がないことは
 後ろめたい気持ちになる原因だと思う(30代)
 ・子供が幼稚園から小学校に上がった時に自分の想像よりも共働きの方が多く、「夢の専
 業主婦だね」と言われることもありました。また、毎日何をしているのか?等詮索される
 ことも多かったです。あとで聞いた話ですが、働くお母さんで集まった時に「健康なのに
 働かないなんて」と言われていたようです(40代)
 ・何かを購入する時は、必ず夫に聞かなければ悪いように思う。それが、子供のことであ
 っても(50代)

【子どもがいる・罪悪感がないと答えた人のコメント】
 ・子育て中の専業主婦は、主人の希望でもあった(40代)
 ・自分の子供を自分で育てるのは理想的な事なので悪いことと思った事がない(40代)
 ・周りにも子育てに専念している人がほとんどだったから(50代)

 「子どもがいる・罪悪感がある」という人からは、子育てに追われる一方で、収入を夫に
 頼っていることで負い目を感じたり、子どもがいることで“ママ友”との交流がある中、
 共働きの人の多さを感じる機会があることなどから、周囲と比較して「非生産的な毎日を
 送っていると思う」といったコメントが多かった。
 一方、「罪悪感がない」と答えた人は、「子どもを育てるという仕事を担っている」と捉
 えているコメントが多く、また、子育ての期間を楽しむことができたため、むしろ「仕事
 のために子どもと一緒にいられる期間がない人はかわいそう(50代)」という意見も挙が
 っていた。
 さらに、50代からは「周りも専業主婦がほとんど」という時代の変化を感じさせるコメ
 ントもあった。
 そして、より罪悪感を強く抱いている子どもがいない家庭の場合、「罪悪感がある」と答
 えた人は、「子育てに時間を割いていないため、働いていないことが申し訳ない」という
 意見が多く、また、子育てしつつ働いている人と比較してしまう、というコメントもあった。
 一方、「罪悪感がない」と答えた人からは「家事も仕事」という意見や、正反対の立場で
 ある「子育てしながら働いている友達」から羨ましいと言われた、という経験談も挙がっ
 ていた。

「女性活躍=仕事」?

 そもそも、「すべての女性が輝く社会」とは、どのようなものなのだろうか。
 「すべての女性が輝く社会づくり」の要となる法律である「女性活躍推進法」の内容を見
 てみると、
 「自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性の個性と能力が十分に発揮
 されることが一層重要。このため、女性の職業生活における活躍を推進し、豊かで活力あ
 る社会の実現を図る」(内閣府男女共同参画局「女性の職業生活における活躍の推進に関
 する法律」より)
 とある。
 女性活躍推進法は「仕事をすることを自ら選ぶ人」を支援する、というもの。
 「すべての女性が輝く」ことを目標とする社会のイメージが、「女性活躍=仕事」「女性
 が輝く=仕事」となることで、専業主婦が罪悪感を感じてしまってはいないだろうか。

調査を行ったしゅふJOB総研の川上敬太郎所長に、アンケート結果についてお話を伺った。

「働かないことを選んでいる人に目を向けなかった面がある」

 ――「専業主婦の罪悪感」はこれからどう変化していく?

 このままでは罪悪感がより強くなっていく可能性があると思います。専業主婦はなくなっ
 ていく方向だと思いますが、ゼロに近づくほど少数派となり、罪悪感をより強く感じるよ
 うになってしまう可能性があります。
 家事=仕事という捉え方は今より広がる可能性はありますが、その点は人によって捉え方
 が異なるかもしれません。罪悪感がなくなるか否かは、各ご家庭で家庭収入と家仕事に対
 する役割について話し合い、夫婦間で納得した状態を作ることができるかどうかにかかっ
 ているのではないかと考えます。
 働きたいと考える主婦層には、仕事に就いてどんどん活躍して欲しいと思いますが、それ
 を社会全体で推奨していく中で、働きたくても働くことができなかったり、何らかの事情
 で「働かないことを選んでいる」人たちが肩身の狭い思いを強くしてしまっていることに
 目を向けてこなかった面があるのではないでしょうか。
 家事など家周りの仕事は、社会で生きる上で必須です。
 家庭を一つの単位として考えた場合、仕事をして収入を得ることと、家周りの仕事をする
 ことをどう分業するかは、そのご家庭ごとに違って良いはずです。そこをしっかりと各ご
 家庭ごとに話し合い、夫婦が互いに納得することが大切です。それがなされれば罪悪感は
 なくなっていくと思いますし、それがなされなければ、共働き傾向がより強まっていく中
 で、専業主婦の罪悪感もまた強まっていくことになってしまうのではないかと考えます。

 ――では、「女性が活躍できる社会」とはどのようなものを目指すべき?

 目指すという意味では、「女性が」という冠を付けること自体に意味がなくなる状態にし
 なければならないと思います。そのために必要なことは2つあると考えます。
 1つは、仕事するための勤務条件を柔軟にすることです。
 今の日本の労働社会は、拘束時間ありきで就業時間に対して給与を支払います。その考え
 方だと、長く働けることが価値となりがちです。そうではなく、成果ありきで給与が支払
 われ、仕事時間を自分でコントロールできる社会になれば、短い時間しか働くことができ
 ない人にもチャンスが広がっていきます。
 いま採用難の背景を受けて、時短人材の活用が広がっていますが、その根底には短時間で
 も成果を出してくれれば戦力化できるという考え方があります。決して完全成果主義で1
 00か0かという給与体系にした方が良いという意味ではなく、いつまでにどんな成果を
 出して欲しいのかを明確にすることで、働く側が柔軟に仕事時間をコントロールできるよ
 うにするということです。
 また、時間だけではなく働く場所などももっと柔軟化していく必要があります。
 2つ目は、女性に対する偏見をなくすことです。
 「女性だから家事をしなければならない」というのも偏見の一つですが、仕事の向き不向
 きなどにも偏見が潜んでいる可能性があります。
 仮に重いものを運ぶような仕事があったとき、これは男性だろうと決めつけてしまいがち
 です。しかし、重量挙げの三宅宏実選手より重いものを持ち上げられる男性などほとんど
 いません。性別ではなく、その人の能力や意欲などに目を向けるようにする必要があると
 考えます。

「専業主婦もキャリアのひとつ」

 「家事・子育て=仕事」という捉え方は、広がるかもしれないが人によって異なるのも否
 めないということだった。
 では、罪悪感を感じている専業主婦が、いざ「働きたい」と思ったときに働ける環境づく
 りはどうしたらいいのだろうか。
 キャリアと育児の両立支援プログラムなどをはじめ、女性活躍推進事業を展開している株
 式会社wiwiwの執行役員、三輪英子氏は「専業主婦もキャリアのひとつ」と語る。

 ――女性が「働く」ことへの意識を変えるために必要なことは?

 働くための具体的なイメージがつかめず、自分も働けるという自信が持てない人が多いた
 め、働いている人の話を聞いたり、機会を見つけて少し働いてみると、出来ることがイメ
 ージできて、働くことの距離が縮まります。
 専業主婦もキャリアのひとつで、実は仕事に活かせるスキルもあるが、なかなかそれに気
 づけません。
 仕事に必要なスキルの定義も、単なる資格ではなく、傾聴や調整能力など活かせるものも
 たくさんあるので、キャリアカウンセリングを受けるなど、客観的な分析も役立ちます。
 人生100年時代、育児が終わってもその先の人生は長いので、働くことに関心を持ち、
 情報収集することは大切です。

 ――出産・育児などのライフイベントでキャリアを諦める女性は少なくないと思います
 が、その両立のため、企業ができることは?

 (1)両立支援の制度の整備。 
  育児介護法や次世代育成支援対策推進法の制定に基づき、企業における休業制度や時短
  制度を整備している。
 (2)制度の運用。
  制度をつくるだけでなく、社内に周知し、うまく運用できるように配慮する。
  周知や活用のためのハンドブックの作成、産休前、復帰前、復帰後の上司や人事との面
  談や両立支援セミナーなどが行われています。
 (3)職場環境の整備
  継続して働きやすい、活躍し働きがいを感じる環境をつくること。
  女性だけでなく全ての社員を対象にした働き方改革やダイバーシティ推進もおこなわれ
  ています。
  女性の活躍推進のためには、女性社員のキャリア、能力開発研修、管理職のダイバーシ
  ティマネジメント研修やコミュニケーション研修も実施されています。
  先進企業での男性の育休取得の拡大や、男性の仕事と介護の両立、あるいは病気と仕事
  との両立など、ライフイベントはもはや女性だけの課題ではありません。

 ――「女性が活躍できる社会・働きやすい環境」とは?

 女性が働き続けるためには、女性自身のスキルやキャリア意識の向上も必要ですが、まだ
 まだ性別役割分業意識が強く、女性は家事育児、男性は仕事という認識は男女ともに根強
 いものがあります。
 女性の家庭でのワンオペ家事育児もなかなか改善できず、社会全体というよりも、一家庭、
 一家庭で、コミュニケーションをとり、みんなが社会で活躍できる体制を築くことが重要
 です。
 「女性活躍」というのでなく、「性別にこだわらず、誰もが働ける社会」が理想的なもの
 であることは確かだろう。
 しかし、時代と共に共働きが増えている中で、「仕事をしないこと」を選んだ専業主婦が
 特別視されやすく、社会への不参加・非協力の罪悪感を持ってしまっていることも見逃せ
 ない。
 真に「すべての女性が輝く社会」とは何か、今一度考える時が来ている。
                                     (以上)
【追記(翠流)】
    男らしさの規範を背負いながら努力しても、
    非正規雇用や失職から逃れられず、
    呻吟し、
    ある人は心を病み、
    ある人は、自ら死を選び、
    またある人は、社会の片隅で孤独死の道をたどっていく。
    そういう男性に対して、
    どこかの国の安倍晋三とかいう男は、
    どうして、「光り輝く」という言葉を、
    与えてくれないのだろう ・・・・・ 。

posted by 翠流 at 17:15| Comment(0) | ポジティブアクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月25日

多様性の尊重を求めて

2017年 6月26日 に、このブログに掲載した記事、
「ジェンダー・アイデンティティー(2)」の末尾で、
私は、ベンジャミン(H.Benjamin)の、
「性指向尺度(Sex Orientation Sukale)」を取り上げ、
自己認識を「T型:仮性異性装嗜好 」と書いた。
この「T型」は、WHO(世界保健機関)の ICD-10 であれば、
「両性役割服装倒錯症」に含まれるようであるが、
このような性別違和の問題について、
先日、ある人から、いくつかの質問を受けた。
今回は、その中から、
次の質問への、私の回答を掲載する。
掲載の理由は、社会に対して、
多様性の尊重を求めるからである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【質問】 (あなたは当事者として)、周囲からどのように扱われることを望みますか ?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
【私の回答】
・・・・・・・・・・・・・
  「私個人として」ということであれば、私の個性を認め、受け入れ、尊重して欲しい、
 ということになりますが、一般化して言えば、「男性は」 「女性は」というような、二項
 対立的な視点ではなく、人間の多様性を認め、受容し、誰もが幸福感を得られるような
 社会的対応を望む、ということになると思います。固定的な性別観や性別役割の強要は、
 性同一性障害やXジェンダーの人達に限らず、様々な個性を持つ人達、そして様々な社
 会事象について、ジェンダーハラスメント、或いはセクシュアルハラスメントを引き起
 こすと思います。それは、不当な性的偏見に基づく人権侵犯だと思います。私には法学
 の知識はありませんが、多様性を踏まえた「個人の尊重」は、憲法13条に、そして「人
 権尊重の平等」は14条に、保障されているはずと思っています。

  様々の社会事象について、人権尊重に関わる発言を補足します。いわゆる「性別違和
 感」との重複部分を持つ事象と、持たない事象の両方があると思いますが、例えば、災
 害対応(被災者支援)、いのちの支援(健康支援・自殺対策)、その他様々な危機に対す
 るセイフティーネット、消費の世界の営業戦略、そして、日常生活での様々な支援・対
 応等についても、固定的性別観・性別役割の強要、多様性を無視した人権軽視・無視、
 過去の差別に対する反動としての新しい差別、或いは温存されたままの差別が、非常に
 多く存在していると思います。私は、人権尊重の平等を求めて、自分なりに、合法的な
 取組みをしてきたつもりですが、壁が非常に厚く、道は遠いと感じています。

  性的マイノリティー(LGBT)の人権擁護については、恐らくは、それが法務省の「主
 な人権課題」の中に記載されるようになったために、つまりは、国家権力の一部を手に
 することができたために、救いの道が開けるようになったと私は認識しています。それ
 は、社会が多様性の尊重へ向かう端緒として、画期的で、非常に重要な役割を果たして
 いると思います。しかし、今も国家権力から認知されず、疎外され、大衆運動としても
 成熟できていないその他の多様性、つまりは、人数に限らず、疎外と未成熟の中にある、
 という意味でのマイノリティーに対する人権尊重の運動は、Xジェンダーの顕在化が、
 その一部に光を当てるようになったとはいえ、今も様々な壁に阻まれ、疲弊から脱却で
 きない状態にあるのが、今の日本の社会だと思っています。
                                    (以上)


posted by 翠流 at 01:20| Comment(0) | 人権擁護への思い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月24日

野口健とNHKの誤り:スフィア基準の誤った引用:災害対応

被災地の避難所の、トイレの設置に関わって、
野口健とNHKが、誤った情報を拡散させている。
詳細は、下記掲載の、野口健宛送信メールに記されているが、
要点を、あらかじめ書けば、
男性と女性のトイレの所要時間は、
実際には、「 男性:女性=3:5 」であるのに、(下記【※】参照)
野口健とNHKは、「男性:女性=1:3=(3:9)」として拡散させ、
男性が小用に要する時間を無視しているのである。
結果として、避難所では、男性には小便器分のトイレが与えられないことになり、
私のようなプライバシーへの配慮を強く求める男性にとっては、大変なショックであるし、
たとえば豪雨の如き悪天候の時に限らず、
屋外での小用を躊躇すれば、健康上の問題も生ずるだろう。
併せて、環境衛生への配慮を考えれば、
消毒の効率化(トイレへの集中)にも逆行する。

野口健とNHKの誤りの原因は、
これも下記の送信メールに記したように、
スフィア基準(下記:注2)の読み間違いであろうが、
もしも、恣意的な女性優遇があるとすれば、
これもまた酷い話である。
今の日本は、日常も非日常も、どこへ行っても女性優遇ばかりで、
特に避難所での生活への配慮は、
このブログで繰り返し書いてきたように、あまりにも女性側ばかりにに傾斜し、
男性である私は、その、不当な性的偏見に基づく人権侵犯の如き施策に、
日々、煩悶するばかりなのである。

   【※】 2013年3月に内閣府で行われた「男女共同参画の視点からの防災・復興の
     取組指針(案)」の意見交換会の日、私は会場の真ん中に座り、挙手をして、
     避難所の更衣室や、トイレ等の設置について発言をした。この集会の終了後、
     参加者のある女性、恐らくは、どこかの自治体の男女共同参画部局から出張で
     参加した女性であろうが、彼女が私に近づいてこう言った。「女性と男性のト
     イレの所要時間の比は、女性:男性=5:3ですよ。だから、3:1(9:3)
     にする必要はないと思いますけれどね・・・・・」。
      今年の、5月の連休の頃、某大学の女性教授(准教授?)が、旅先でのトイ
     レの配慮について、女性:男性=2:1という発言をしていた。この比は、上
     記の5:3に近い。私は、この活動に入って8年目になるが、この間に培われ
     てしまった穿った見方によって、この女性教授の2:1発言にも、幾許かの女
     性優遇が含まれているのだろうと思っている。

【 野口健宛のメールは下記の通り。9月17日の、午前深夜に送信した。】

災害対応要望書(できれば、北海道に行く前に読んでください。)

 小生、●●県在住の(翠流)と申します。東日本大震災・熊本地震・西日本豪雨等の災
害対応につきまして、情報収集・集会への参加・要望書の発送等を行ってきた一国民とし
て、野口健さんの認識の、客観的な誤りを一つ指摘させていただき、加えて、災害対応に
関わる要望を送信せていただきます。下記の、@、A(a.b.c.d)、Bにつきまして、宜し
くお願い申し上げます。

@ 「NHK NEWS WEB」の、野口健さんが登場している記事(下記:注1)には、「ト
イレの所要時間は女性が男性の3倍であるため、避難所のトイレの数も女性と男性の比を
3対1にする必要がある」という内容が記されていますが、「女性:男性=3:1」とい
う比は、「スフィア基準(下記:注2で検索)」を読めばわかりますように、「女性の大小
便用の個室と男性の大便用の個室」の比であって、男性用小便器は含まれていません。 
 トイレの所要時間の男女比は、男性の小用を含めれば「女性:男性=5:3」で、これ
が、排泄に要する時間の性差です。しかしスフィア基準の比は、「男性の小用に要する時
間」を含めていないので「3:1」となっているのです。
 スフィア基準(注2)には、「可能であれば、男性用小便器も設置する」と書いてあり
ます。私も、男性用小便器を設置してほしいと強く思います。理由は、男性にも羞恥心の
強い人がいること、そして、健康への配慮、環境衛生への配慮です。         
 昨夜、19時15分からのNHK第一ラジオのニュースによれば、野口健さんは、北海道
胆振東部地震の被災地に向かうとのこと。現地では、ぜひ、この、「トイレの所要時間は、
女性:男性=5:3」であるという事実を踏まえて、トイレの設置に対応していただきた
く、お願い申し上げます。

(注1)【記事名】:避難所の女性トイレは男性の3倍必要〜命を守る「スフィア基準」
    https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2018_0501.html
(注2)インターネットで「スフィア・ハンドブック2011年版(日本語版)」を検索し、
   これを読み進めると、記事途中のクリックで、「日本語版」のダウンロードが可能。
   この「日本語版」の 101ページには、次のように記されている。
   2. :公共の場所では、トイレは定期的に適切な方法で清掃、維持する システムと
    ともに提供される。分類された被災集団のデータを利用して、女性用と男性用の
    トイレの個室数の比率が3:1となるように計画する。可能であれば、男性用小
    便器も設置する(「付記3:災害状況下での公共の場所および施 設における最低
    トイレ数」参照)。

A 東日本大震災であるにしろ熊本地震であるにしろ、「更衣室の設置・下着類の配布・
衛生用品の配布・物干し場の設置」等については、常に女性への配慮が優先され、男性は、
ニーズがあっても主張することができず、我慢を強いられてきました。男性の中には、確
かに鈍感な人もいますが、羞恥心の強い男性、清潔を強く求める男性、疾病を抱え衛生用
品を必要としている男性もいます。このような事実を踏まえ、下記(a)〜(d)の配慮を要望
します。

  (a) 更衣室は性被害の防止だけのために作られるものではありません。それ以前に、
   着替えに伴う羞恥への配慮として必要です。羞恥心の強い男性のために、男性用更
   衣室も作ってください。
  (b) 女性だけでなく男性も清潔な下着を求めています。男性にも下着を配って下さい。
  (c) 男性の衛生用品について、具体的に踏み込んで書きます。肛門疾患(特に痔瘻)
   や、排便障害(少量の便失禁)・排尿障害(尿漏れ)を抱えている男性は衛生用品
   を必要としています。女性ならば生理用品や生理用の下着で対応できますが、男性
   にはそれがないのです。しかし幸いなことに「ユニ・チャーム」が、近年、次の商
   品を開発しました。
     ・ライフリー さわやかパッド男性用 ・・・・・ 男性の軽い尿もれ対応
     ・ライフリー さわやか軽い便もれパット ・・・ 軽い便もれ対応(男女共用)
   女性の生理用品だけではなく、このような男性の衛生用品についても、被災地への
   支援を、宜しくお願い申し上げます。
  (d) 物干し場も、更衣室と同様です。日常生活の中で、下着を常に部屋干しにしてい
   る男性もいます。他人、特に女性には下着を見られたくないのです。女性用物干し
   場だけでなく、男性用物干し場も作ってください。

B 男性には、「自分は男だから我慢しなければならない」と自分に言い聞かせ、自分の
本当のニーズを表面に出せないことが多くあります。それを放置するのではなく、上記の
ような配慮を男性にもしてください。女性だけではなく男性にも、配慮されるべき人権が
あるはずです。男性に、つらい思いをさせないでください。宜しくお願い申し上げます。

                                    (以上)


2018年09月08日

男性トイレの中を見る女たち ・・・ 男性の性的羞恥に配慮を ・・・・・・・【 某 スポーツセンターへの要望書 】 ・・・・・・・・

あるスポーツセンターの男性トイレについて、
昨日、館長に直接会い、90分近く話しをさせていただいて、
以下のような要望書を提出した。
提出理由は、この要望書をお読みいただければ、概ね、察していただけることと思う。
文中には、男性の性的羞恥心が軽んじられる社会的背景についても記したが、
今回の要望の発端は、実は今年の5月にあり、
あれから既に4か月余りが経過したが、
朝、目覚めると、常にこのことを考えている自分がいた。
同じ男性であっても感受性は多様であるが、
性的羞恥の特質を踏まえ、
性的羞恥の強い男性に対する人権侵犯が、
完全に消える日を求めている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                                  平成30年 9月7日
●●●・・・・スポーツセンター 様
                                   ( 翠 流 ) 
                  要 望 書                             

          男性トイレに於ける、男性のプライバシーの確保、     
             及び、多目的トイレの設置について。       

◆ 男性トイレは男性の排泄の場であり、男性の性的羞恥の場である。にもかかわらず、当スポ 
 ーツセンターの現状では、女性が男性トイレの中を見る(覗く)、或いは女性が男性トイレの中 
 に入る状況が存在し、特に羞恥心の強い男性は、強いストレスに晒される。このような状況で 
 の、男性トイレに於ける男性に対する配慮、及び、多目的トイレの設置について、要望を記す。

◆ この件について、初めに、男性の羞恥心が、社会の中でどのように扱われているかを述べ、 
 続いて、上記の状況、及び要望について、具体的に述べる。

◆ 社会の中で、男性のプライバシーに対する配慮は、女性に比べ著しく軽んじられる傾向にあ 
 り、羞恥心の強い男性は、不当なストレスに晒されることが非常に多い。男性に対しては、古 
 くから、「羞恥心を持つのは男らしくない」「男性は羞恥心など持つものではない」というよう 
 な、固定的性別観の呪縛があり、男性は、「男性であるが故に与えられる不当な性的偏見」によ 
 って、羞恥心を軽視あるいは無視されることが非常に多い。それは、特に羞恥心の強い男性に 
 とって、「不当な性的偏見に基づく人権侵犯、或いはハラスメント」である。

◆ 男性の中には、事実として羞恥心の弱い人も存在し、また、「男らしく」あろうとして、意識 
 的に羞恥心を捨て去ろうとする人もいる。このような事実と、上記の固定的性別観の相乗作用 
 によって、女性たちの間にも、「男性の羞恥に配慮は不要である」というような不当な認識が広 
 くあり、男性のプライバシーに対する配慮が、軽視或いは無視される状況が改善されていない。

◆ このような社会的背景のもとで、当スポーツセンターの男性トイレに於いては、男性に対す 
 る事情説明、及び男性に対する配慮の言葉が欠落した状態で、下記(a)(b)の場合ように、 
 男性トイレの中を女性が見る(覗く)、或いは、女性が 男性トイレの中に入る場合があり、男 
 性、特に羞恥心の強い男性が、非常に強い不快感を与えられる場合がある。

  (a) 男の子が病気等の事情を抱え、母親等が、男性トイレで、その排泄を見守る場合。  
  (b) 車椅子使用の男性が、女性介護者の付き添いのもとに男性トイレを使用する場合。  

◆ 排泄に関わる羞恥は、性的な羞恥であって、人間の尊厳に関わる感情である。十分な配慮が 
 なされなければならない。以上の観点から、●●●・・・・スポーツセンターの男性トイレの使用、
 及び、多目的トイレの設置等について、下記3点を、強く要望する。

                     記                    

1.上記(a)(b)のような事情によって、女性が男性トイレを覗かなければならない場合、或い 
 は、女性が男性トイレに入らなければならない場合は、必ず、男性利用者に配慮の言葉をかけ、
 事情を説明し、男性利用者の了解を得ること。また、(a)に於いて男児が幼い場合は、できる 
 限り女性トイレを使用するよう心掛けること。この件について、●●●・・・・スポーツセンター 
 は、文書等によって、各利用団体、及び個人に対して、周知徹底を図ること。

2.現在、当スポーツセンターには多目的トイレが設置されていないが、上記(a)(b)は、本来、
 「多目的トイレを使用すべき事例」と判断される。また、加齢・疾病、或いはマイノリティー 
 である等の理由によって、多目的トイレを必要とする利用者もいる。このような事実を踏まえ、
 早急に、多目的トイレを設置をすること。

3.併せて、女性清掃員が男性トイレの清掃等をする場合、トイレの入り口に「清掃中」の表示板 
 を設置するよう、必要な手配をすること。
                                       (以上)

  
posted by 翠流 at 10:28| Comment(0) | トイレの男性差別 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月11日

男性更衣室(7) 板橋区教育委員会へ

 7月24日、東京都板橋区のU君という中学生の投書が、読売新聞の気流欄に掲載された。
題は「男子着替え 見られていいのか」。全文は下に記すが、U君は、剣道大会に行った時、
男子であるという理由で、観覧席で着替えさせられたのである。そういうことを平然とする
人権侵犯教員は多い。あたかもそれが「男らしさの規範」であるかの如く、「不当な性的偏
見」を省みずに、男子の人権を侵犯をするのである。私は、そいつらを放置するわけにはい
かず、板橋区の教育委員会に電話をかけ、約束を取り付けて、要望書と共に、二人の指導主
事に会いに行った。
 東上線の大山駅で降り、徒歩15分ほどの板橋区役所の中に区教委はある。商店街を歩き始
めたのは午後3時半頃であったが、途中から夏日差しが強くなり、汗を回避できなくなった。
区役所に着いた私は、多目的トイレで汗を拭き、アイブローで眉を描き直し、髪を整えた。私
は、男性用パウダールームが欲しかった。
 区教委は6階にある。私が会った二人の男性指導主事は、義務教育系の先生方のせいか、
予想よりソフトな対応で、特に若い方からは、受容的な印象を受けた。尤も、それが、要望
書の扱いと相関するのかは全く不分明で、お二人には失礼な言い回しになるが、私は対応の
ソフトさに騙されているのかもしれない。話したのは40分程度、ほとんど私が喋り、その
スタンスは、今までこのブログに書いてきた通り。U君の投書の後半にある「女尊男卑」に
も、具体的な事例と共に触れた。できるなら私は、後日、U君の中学の校長にも会い、抗議
と要望を伝えたかったが、そこまでの個人情報を得るわけにはいかなかった。
 持参した要望書は、U君の投書全文の下に掲載する。要望の4は実現不可のようであるが、
思いを伝える意味で、書かせていただいた。なお、U君の投書文には、読売新聞の担当者が、
U君の了解のもとに、手を入れているとのこと。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【読売新聞 記事全文】

     ◆ 男子着替え 見られてもいいのか ◆
              中学生 U・・・ 14 (東京都板橋区)

 剣道大会に行った時のこと。男子は大会会場の観覧席で、女子は更衣室で着替えることにな
った。「男子は着替えを見られても構わない」のだろうか。
 日本はよく「男尊女卑」の社会だと言われる。しかし、男性が女性に年齢や電話番号を聞け
ばセクハラに認定されるのに、その逆はあまり聞かない。もちろん、女性に性的な発言をする
ことは慎むべきだ。だが、今のままの流れだと、やがて「女尊男卑」の社会につながってしま
うのではないか。男女が同じ立場で扱われることを望みたい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【要望書】
                                 平成30年8月9日
板橋区教育委員会 事務局 指導室 様
                                  ( 翠 流 )
                 要 望 書

       全ての教育活動に於ける、男子生徒の更衣室の確保、及び、
      災害時に避難所となる学校施設の男性更衣室の確保、について。

 本年7月24日(火)、読売新聞朝刊の「気流」に掲載された、板橋区の中学生、U君の
投書(別添え資料)に記されているような、男子生徒に対する更衣室の欠落は、日本全国、
至る所に見られ、羞恥心の強い男子生徒は、「男性であるが故に与えられるジェンダーハラス
メント」に、強いストレスを感じています。女子には必ず更衣室が与えられるのに、なぜ、男
子には与えられないのか・・・・と。その背景には、恐らくは、男性に対して歴史的に強要されて
きた性別観、「羞恥心は『男らしさの規範』に反する」、「男性の羞恥に配慮は不要である」と
いうような、「男性に対する不当な性的偏見」と、それに基づく「人権軽視の是認・強要」が
あり、それが、現在も、男性に対する配慮の欠落として存続し続けていると思います。
 確かに男性の中には、羞恥心の弱い人もいます。しかし逆に、羞恥心の強い男性もいるので
す。羞恥心は人間の尊厳に関わる感情です。「あなたは更衣室のないところでズボンを脱げま
すか?」。「あなたは、更衣室のないところで下着を脱げますか?」。要するに更衣室の有無は、
そういう、人間の尊厳に関わる問題なのです。更衣室は、女性の性犯罪被害の防止だけのため
に作られるものではありません。それ以前に、人間の尊厳を守るために作られるべきものなの
です。そして配慮されるべき「羞恥心の強い人」は、男女両方に存在するのです。
 プライバシーに対する配慮だけでなく、手厚い配慮が女性ばかりに傾斜する今の日本にあっ
て、U君の投書にあるような「女尊男卑」という言葉が、インターネットで拡散しています。
それは、男女関係の亀裂の、拡大の予兆です。口には出さなくても(出せなくても)、怨恨は、
必ず心に蓄積します。片方の性に限定された配慮は、男女間の信頼関係に傷をつけ、関係を崩
壊に導きます。学校教育の場は、それに拮抗する配慮の場でなければならないはずです。
 以上の観点から、下記4項目を、強く要望します。

                    記

1.全ての教育活動の場に於いて、更衣の必要な場面では、女子更衣室だけではなく、男子更
 衣室も必ず設置するよう、板橋区の全ての小中学校に対して、指導を徹底すること。
2.学校の施設は、災害時に避難所として使用される。この件について、女性更衣室だけでは
 なく、男性更衣室も、避難所設置計画に含まれているか否かを確認し、男女両方の更衣室を
 必ず設置するよう、板橋区の全ての小中学校に対して、指導を徹底すること。
3.併せて、トランスジェンダーの、生徒及び災害時の避難者への配慮として、男女共用の更
 衣室の設置についても、検討すること。
4.上記の要望があった旨を、東京都教育委員会、及び文部科学省の担当部署に伝え、東京都
 だけでなく、日本全国すべての小中高等学校に、この要望が伝わるよう配慮すること。
                                      (以上)

posted by 翠流 at 01:03| Comment(0) | 男性更衣室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月29日

GSさんへの返信として: 曽野綾子「無名碑」紹介文

前回の記事「西日本豪雨関連(1)」にコメントをくださったGSさんの、
私への返信(7月26日 7:40)に、
「パ−ト(肉体労働)で働いています。忙しいです」という一節があり、
私は、その言葉に、
以前、ネットで読んだ、無名碑(曽野綾子)の紹介文を思い出していた。
私はこの小説を読んだわけではなく、
GSさんの言葉の背景を知るわけでもなく、
従って、はなはだ独りよがりの一文にはなるが、
紹介文には次のような一節があり、
心に残っていた。

  「娘を亡くし、妻の狂気に悩み、過酷な自然条件と闘い、ライフ・ラインの建設に
  立ち向かう土木技師の誠実な、孤独で生きる男の姿を描いた大作である。」

文中の、「誠実な、孤独で生きる男の姿」という一節に、
胸の熱くなる思いがする。
男性の誠実な生き方が、
自己中心的なフェミニズム運動や、
配慮が女性ばかりに傾斜する社会状況に翻弄され、
踏みにじられるような現実を感じている私には、
忘れらない一節であった。
紹介文を次に記す。

http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranB/TPage.cgi?id=100&p=1
《A-2ダム建設に挑む技術者たちの人間性を追求した作品(その2)》

  ダム便覧 曽野綾子 無名碑
   → 田子倉ダム[福島県] ダム便覧 一般社団法人 日本ダム協会
    →(下にスクロール)表の「テーマページ」最下段 
       ダムの書誌あれこれ(6)〜小説を読む[下]
        →《A-2ダム建設に挑む技術者たちの人間性を追求した作品(その2)》
【紹介文】
   曽野綾子の『無名碑』(講談社・昭和44年)は、土木技師三雲竜起が田子倉ダムを
  はじめ、名神高速道路、タイのアジア・ハイウェイ−の建設に挑んだ物語である。娘
  を亡くし、妻の狂気に悩み、過酷な自然条件と闘い、ライフ・ラインの建設に立ち向
  かう土木技師の誠実な、孤独で生きる男の姿を描いた大作である。本書のオビに「土
  木技師三雲竜起の造る巨大な碑にその名が刻まれることはない」とある。このことか
  ら『無名碑』の題名となったのだろう。施工業者の前田建設工業(株)の協力によっ
  て、著者は、只見川の田子倉ダム、名神高速道路、タイのランパ−チェンマイ・ハイ
  ウェイ−第2工区の現場まで足を運び、取材された。
                                    (以上)

2018年07月25日

西日本豪雨関連

 知人のTさんが、下記のような、産経WESTの記事を紹介してくださった。女性限定
支援に溢れたその記事を前にして、またかと疲弊を重ねつつも、放置するわけにはいか
ず、一昨日、産経新聞社読者サービス(大阪:06-6633-9066)に抗議の電話を入れた。
併せて、被災地での男性の人権に関わる私の思いを、Tさんへの返信の形でここに記す。

【記事名】 [西日本豪雨] 
  長引く避難所生活 … プライベート空間少なく悩む女性 少しずつ改善も疲労ピーク
                  産経WEST : 2018.7.20 06:15更新
   http://www.sankei.com/west/news/180720/wst1807200007-n1.html
                  (全文は、この記事の後半に掲載する)
【Tさんへの返信】

 避難所でのプライバシーへの配慮のメッセージは、いつになっても女性支援ばかり。私
は、主に、東日本大震災や熊本地震の災害対応について、様々の部局・団体等に、男性の
プライバシーにも配慮せよと要求し続けてきましたが、今回の西日本豪雨でも、女性限定
支援のメッセージばかりが拡散する中で、ストレスと、疲弊は強くなるばかりです。プラ
イバシーへの配慮は、性犯罪の防止だけではなく、それ以前に、人間の尊厳に関わる羞恥
への配慮として、性別とは無関係に、全ての人に対してなされなければならないはずなの
ですが、男性は常に疎外されるのです。確かに男性の中には羞恥心の弱い人もいます。し
かし逆に、羞恥心の強い男性もいるのです。しかし、男性に対しては、その人が「男性で
ある」という理由によって、配慮がなされない現実がある。それは、「男性であるが故に
与えられる不当な性的偏見に基づくジェンダーハラスメント」です。そしてその男性差別
は、災害対応に限らず、日本の社会の、あらゆる場面に存在するのです。

 私自身のことについては、以前、簡単にお話ししたことがありましたが、具体的な事例
を伝えることは、今後の人権活動にも役に立つはずという思いから、一人の男性としての、
プライバシーに関わる感受性を、改めてお伝えしたいと思います。私は、ある地方都市の
住宅街に住んで26年になりますが、自宅の物干し場は2階のベランダで、そこは、庭を
隔てているとはいえ、前の道路からは丸見えなのです。ですから私は、今日に至るまでの
間、洗濯をして、ズボンの下に着けていた1枚の下着を、その場所に干したことは唯の一
度もありません。全て部屋干しです。ですから、もしも私が被災して避難所に行けば、パ
ーティションで仕切られた私個人の空間に下着を干したいと思うし、もしもそれができな
ければ、少なくとも下着は、男性専用の物干し場に干したいのです。しかし、今までに拡
散してきたメッセージは、「女性専用物干し場」の設置ばかり。私のような男性のニーズ
は、完全に無視されています。着替え・更衣室の問題についても、扱いは全く同じです。
それは、既に、私のブログ記事、「男性更衣室」「男性の羞恥心」「災害対応」等に書いて
きた通りです。

 7月20日の産経WESTの記事には、女性の生理用品のことが取り上げられています。
それは、私の知る限りでは、男女共同参画部局を発信基地として、2013年から拡散して
きた文章と同じ内容ですが、関連して、男性に必要な用品、具体的には尿失禁・便失禁等
に対応する衛生用品について書かせていただきます。私自身のこととしてこのようなこと
を書くのは初めてですが、実は私は、ある時期から残尿に悩まされるようになりました。
通常の小用だけでは完全に排尿することができず、会陰部を押して残尿を排泄せざるを得
なくなったのです。私が、外出時に多目的トイレ(なければ個室)を常用するようになっ
たのはこの頃からです。この症状は、ゆっくりではありますが少しづつ進行して、実はこ
の半年余りの間は、会陰部を押しても排泄しきれない状態になっていました。完全に排尿
したつもりでも、例えば車の運転席に座って腹圧がかかると、本当に少量なのですが尿が
漏れるのです。そして、本当に偶然の幸運だったと思うのですが、私は、あるスーパーマ
ーケットの店頭で、ユニ・チャームが作った男性の尿失禁対応の「ライフリー・男性用さ
わやか超うすパッド」を知ったのです。私はその、最も小さい「微量用(10t)」を使っ
ていますが、QOLは圧倒的に改善されました。ズボンは勿論のこと、下着も全く汚れな
いので、強い安心感を得られるのです。ただ、買う時が困る。他人に知られたくないので
す。異性であっても、同性であってもです。ですから私は、いつも、セルフレジのある店
で、他人に気付かれないように、この製品を買っています。ですから、今回の産経WES
Tの記事に、「生理用品など女性用支援物資は、男性からは受け取りにくい」という一節
がありますが、私にはその気持ちが、女性以上にわかるのです。なぜなら私は、「尿漏れ
パッド」を、女性からだけではなく、男性から受け取るのも嫌ですから。

 関連して、熊本地震の時の、内閣府男女共同参画局(以下、男女局)の対応を紹介させ
ていただきます。男女局の災害対応の窓口は、その頃、Aさんという女性が担当していま
した。私は彼女とは、福島で行われた災害対応シンポジウムでお会いしたこともあります
が、熊本地震対応の時、そのAさんの下(?)に、Bさんという女性が着任していた。そ
のBさんが、熊本の被災地に行って、女性専用トイレの写真を撮り、範として、男女局の
HPに掲載したのです。その写真には、女性用品がきちんと整理されて置かれていました。
しかし、同様の配慮は、男性に対しては皆無だったのです。身の回りに配慮する能力は、
個人差は勿論ありますが、一般的には、男性より女性の方が優れていると思います。それ
は、力仕事の能力が、女性より男性の方に優れているのと同じだと思います。そして、男
女局は、その、女性の「身の回りに配慮する優れた能力」を、女性だけのために使ってい
る。「男女共同参画」という言葉は嘘です。男女共同参画部局の内実は、「初めに女性優
遇・女性優先・女性限定の結論ありき」の女性支援センターです。そして、男性支援セン
ターは、社会には存在しないのです。

 先日私は、男性衛生用品の普及、開発について、ユニ・チャームのお客様センターに電
話をしました。そして、相談員の女性との会話の中で、私が知らなかった製品の話も聞い
た。それは、男女共用の、少量の便失禁に対応するパッドです。ですから、このような、
排泄障害に対応する製品を、避難所の、該当する男性被災者「個人」に渡すのではなく、
あらかじめ、男性専用トイレに配置することが、既に可能な状況になっているのです。し
かし、そのような配慮をしている災害対応部局は、まだどこにも存在しないのではないで
しょうか?

 産経WESTの記事には、女性専用洗濯機の設置が取り上げられていました。しかし、
男性専用洗濯機は、どこにも書いてありません。日常も非日常も、日本は女性専用ばかり。
凄まじい「女性専用化社会」。どうして男性専用洗濯機を設置しないのでしょうか? せ
めて下着用だけでもいいから、男性専用洗濯機を設置してほしいと私は思う。男性は、鈍
感な人ばかりではないのです。なぜ社会は、男性に対してそういう配慮をしてくれないの
でしょうか? 避難所に必要なのは女性専用だけではないのです。「男性用トイレ」「男
性用更衣室」「男性用休憩室」「男性用物干し場」「男性用洗濯機」。要するに、全て、
「男女別」に、両方を作るべきなのです。女性用だけがあって男性用がないのは、「男性
に対する不当な性的偏見に基づくジェンダーハラスメント」です。もしも男・女という二
項対立的な視点で、それぞれの傾向から「女性専用だけ」を作るとすれば、それは、「男
性に対する統計的差別」です。「統計的差別」の意味がもしもわかりにくければ、たとえ
ば就職試験で、「女性は結婚や出産で退職する場合が多いから採用しない」とすれば、そ
れは、区別ではなく、傾向を不当に使った女性に対する「統計的差別」です。それと同様
の「男性差別」が、東日本大震災でも熊本地震でも行われ、今回の西日本豪雨災害でも行
われているではありませんか。
 
 同じ「男性」であっても、感受性・心の在り方は様々です。「配慮を必要としている男
性」「配慮を求めている男性」「求めたい男性」はいるのです。しかし男性は、恐らくは
その不器用さと、「男だから我慢しなければいけない」という性別観の呪縛のために、自
分のニーズを表面に出せない、或いは出さない場合が多い。7年前、東日本大震災が起こ
った年の12月に、私は、私の居住県の男女共同参画部局のCという女性と、災害対応に
ついて話しをしました。その会話の中で彼女は「でも男性からは声があがってこない」と
言った。現在も行われている女性限定相談の件も含め、彼女は、男性に対しては全く配慮
をしない、視野狭窄の、自己中心的な女でした。この件について私は、同日、内閣府男女
共同参画局で課長補佐を務めていたDさんと話しをしました。その時彼は、Cの発言を否
定して言った。「そうではない。声があがってこなくても、それは、あるはずのニーズと
して、配慮をしなければならない」と。しかし、彼の声は、男女共同参画部局の中に届い
たとしても、その一部でしかなかったと思います。それは、男女局の今日までの施策を見
ればわかる。男女共同参画運動は、初めに女性優遇の結論ありきの、自己中心的なフェミ
ニズム運動です。そして、それが拡大する社会状況下で、女性優遇に忖度的に同調する男
性差別是認のスタンスが、今回の産経WESTの記事にも、強く表れていると思います。
男性であれ女性であれ、人間は多様です。その多様性の認識と、それを踏まえた平等な人
権尊重をヒューマニズムと捉えれば、日本の男女共同参画運動は、女性限定支援のエゴイ
ズムであって、ヒューマニズムではないのです。

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【該当記事全文】 [西日本豪雨] 
長引く避難所生活 … プライベート空間少なく悩む女性 少しずつ改善も疲労ピーク

   西日本豪雨の被災地では2週間となる今もなお多くの人が避難生活を余儀なくされ
  ている。避難所にプライベートな空間は少なく、「着替え、トイレなど人目が気にな
  る」といった悩みを抱える女性は多い。避難所に間仕切りや即席の更衣室を作ったり、
  女性警察官らが巡回して女性被災者の声を聞くなどしたりしているが、多くの女性が
  不安を抱えたまま先の見えない生活を続けている。     (猿渡友希、小川原咲)

 着替え、気になる

   「一人でいられる時間がなく、寝られない。着替えも周りが気になって自由にでき
  ない」。19日、避難所となっている広島市安芸区の市立矢野南小学校の体育館で中
  学2年の女子生徒(14)が悩みを訴えた。

   約85人が身を寄せている同小。段ボールで間仕切りを作って世帯ごとに「個室」
  をつくり、最低限のプライベート空間は確保されているが十分ではない。

   女性被災者らの要望を受け、避難所には女性専用洗濯機を設置。ステージ奥に簡易
  の更衣室も作られたが、家族で避難生活を送るパート女性(42)は「避難所で洗濯
  後、下着などは自宅に持って行って干している」と打ち明ける。また、シャワーの後
  には翌日の服を着ることで、避難所で着替えずにすむよう工夫しているといい、「い
  ろいろ気にしなければならず疲れる」とこぼした。

   この日は、避難住民の不安を解消するのを目的に女性警察官を中心に結成された広
  島県警特別生活安全部隊(通称「メイプル隊」)の3人が避難所を巡回。「夜になか
  なか寝付けない」「同じ悩みを持つ人たちで一緒に話せる場がほしい」といった被災
  者の訴えに耳を傾けた。

 女性警察官が巡回

   メイプル隊は平成26年の広島土砂災害で初めて結成。小早川歩美(あゆみ)巡査
  部長(34)は「女性同士、話しやすいこともあると思う。どんな不安でも話してほ
  しい」と呼び掛ける。

   一方、地区の面積の約3割が浸水被害にあった岡山県倉敷市真備町(まびちょう)
  の市立岡田小学校では、約370人が避難生活を送る。

   今は紙製の筒と布のカーテンを組み合わせた間仕切りで「個室」を作っているが、
  同町の主婦(40)は「間仕切りができるまでは、トイレか体育館のカーテンに隠れ
  て着替えていた」と振り返る。

   生理用品など女性用支援物資の取り扱いも重要な問題だ。「男性からは受け取りに
  くい」という声を受け、トイレにあらかじめ置くようになったという。

   「減災と男女共同参画研修推進センター」の浅野幸子共同代表は「避難所での集団
  生活や外灯がつかなくなるなど、被災時は女性や子供が犯罪に遭うリスクが高まる」
  と指摘。防犯ブザーの配布や、警察の巡回を増やすなどの対策を取った上で「女性が
  言いにくい悩みを相談したり、安全にくつろいだりできる女性専用スペースを避難所
  に作ることが必要だ」と話している。
                                    (以上)